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政治評論家 伊藤 達美 二院制における参議院の存在意義と役割 代議制国家における二院制の発祥はイギリスである。イギリスの場合、下院議員は選挙で選ばれるが上院の議員は選挙ではない。二院制の根本的な目的は、選挙で選ばれる下院の「熱狂」による間違った判断から、いかに国家と国民と国益を守るか、ということにある。わが国の場合、衆議院の「熱狂」を食い止めなければならないのに、参議院においても衆議院と同じような熱狂がそのまま伝わるようなに仕組みでやってきた。しかし、肝心なことは、人間が判断には間違う可能性があるということだ。代議制(議会制民主主義)を構成する議員は、選挙権を有する国民の選挙で選ばれる。その選ばれ方が重要になってくる。衆院選挙の場合、小選挙区比例代表並立制が導入されて以降、マスメディアが喧伝して政治イッシュ―が形成されていくケースが少なくない。その場合、時に大ブーム(熱狂あるいは風)を起こして選挙結果を大きく左右する。その結果、行った政策が間違うこともある。例えば、政権交代による民主党政権の失敗等々である。そういう間違いは昔からあった。人間(政治家)が判断することには、間違いもあるからだ。衆議院(政治家)の間違いを食い止めるために二院制があるのだ。参院無用論なるものは、二院制の持つ意味、二院制の意義、参院の存在意義に無理解な者たちが暴走する世論に迎合しているに過ぎない話である。民意の熱狂と世論の暴走をどうやって制限していくか、というのが二院制の目的であり、代議制の意味なのだ。戦後日本の憲政史を見ると、過去に衆議院の判断が間違っていた法案があり、「良識の府」としての参議院が否決した法案が二つある。一つは、衆院選に政権交代を可能にする二大政党制をめざして小選挙区を柱とする小選挙区比例代表並立制の導入した選挙制度改革法案である。同法案は、結果的に民意の熱狂と世論の暴走の中で衆議院が可決した。これに対し、「良識の府」とされる参議院では否決された。本来、参議院で否決したことで廃案になる。 ところが、当時の民意の熱狂と世論の暴走に参院が迎合せざるを得ない状況に追い込まれた。この時、新聞を中心とするマスメディアと、自称「改革派議員」(熱狂派議員)の「衆議院で可決したものを参院で否決するのはおかしい」という間違った論法に参院が屈した。 しかし、小選挙区制比例代表並立制の下、衆院で多党化、弱体野党、与野党問わず議員の劣化を見れば、参院の判断が正しかったことは明らだ。民主主義の一翼を担うマスメディアにも「民意の代弁者になっているのだ」との思い込みがあり、結果的に「世論を暴走させる仕組み」が形成された経緯がある。衆院選挙制度にも時に「民意を暴走させる仕組み」という欠点がある。それを唯一、止められるのが「良識の府」とされる参議院なのである。そのことを参議院正副議長、常任委員長、特別委員長を始め、すべての参議院議員は、改めて肝に銘じて、ほしいものである。(止)
2022年06月22日
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「平成の政治改革 検証し改善の具体策を」の見出しの3月28日付朝日新聞社説は厳然たる事実を黙殺し、読者を間違った方向に誘導しているのである。 社説は冒頭、「主権者たる国民の意思をくみ取りつつ、山積する内外の諸課題に的確に対応できているか。答えているか。日本の民主主義を守り、深化させるためにも、政治システムを不断に見直し、改善を重ねることは極めて重要だ」と正論(建前論?)を説いている。 朝日新聞社説のこの部分は、いみじくも朝日新聞の社論としての社説、また報道に欠落している部分でもある。 「派閥政治や金権腐敗の温床となった中選挙区制を廃止し、小選挙区比例代表並列制を導入したことで、政党本位、政策中心の選挙になったのは事実だ」 この主張は明らかに事実と異なり、読者を誤誘導する内容である。 小選挙区比例代表並列制を導入した目的は、第1に政権交代可能な選挙制度による緊張感ある政治を実現」、第2に「活発な政策論争が行われる選挙の実現」第3に「候補者中心から政党中心の選挙への転換」の3点だった。 しかし、政策本位、政党本位の選挙には、なっていないのである。 「活発な政策論争が行われる選挙の実現」は、同じ政党の候補者間による「同士討ち」がなくなれば、「『人』ではなく各党の『政策』が選挙の争点に浮上する」はず、との理由によるものだった。しかし、これは幻想であった。 何より政策論争が成り立つためには、与野党の共通基盤が必要で、小選挙区制にしただけでは実現しないのである。 当時、ソ連の崩壊によって東西冷戦が終わり、イデオロギー対立がなくなるとの前提でこのような主張が行われたのだが、自衛隊や日米安保を違憲と主張する政党は当時も存在し、現在もなお、イデオロギー的な隔たりが存在している。こうした環境では政策中心の選挙は実現しない。「候補者中心から政党中心の選挙への転換」はどうか。。「候補者中心から政党中心の選挙への転換」は、有名無実と化している。 実際に行われているのは、中選挙区時代と同様の候補者中心の選挙である。 候補者が支持者を集め、実際の選挙運動も候補者が行っている。 政党はあくまで側面支援にとどまる。 なぜかといえば、政党の力が弱いからだ。政界再編がたびたび行われ、政党ができたり消滅したりしている。 こうしたなかで選挙の主体となる政党が育たないのは当然だ。 政治家自身も政党を信用していないこともある。党内の意思決定の不透明さも指摘されている。 これでは「政党中心の選挙」が成立するはずがない。 朝日新聞社説は「政党本位、政策中心の選挙になったのは事実だ」と強弁しているが、事実は異なっているのである。 それにしても、先の総選挙で、小選挙区制比例代表並立制を中心とする選挙制度の矛盾がますます深刻化していることを痛感せざるを得ない。 小選挙区制を中心とする現在の選挙制度が初めて施行されたのは1996年である。 今年で25年、ちょうど四半世紀が経過したことになる。(つづく)
2022年03月28日
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皇紀2682年西暦2022年冷たい雨おはようございます。今朝は午前6時過ぎに起床、主要紙に眼を通して、メールを確認、風呂、朝食、改めて主要紙を読みました。一般家庭ごみを出して、午前7時30分から地元小学校のスクールガードの手伝い、地元神社に参拝しました。きのうは東京都内で尊敬する政治記者OBの先輩、閣僚経験者らと昼食をとりながら意見交換しました。きょうは事務連絡、〆切原稿書き、資料整理などの予定です。きょうも一日、どうぞよろしくお願いいたします。くれぐれも、ご自愛のうえ、佳き一日をお過ごし下さい。感謝合掌
2022年03月22日
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令和4月弥生3月18日(金)皇紀2682年西暦2022年小雨おはようございます。今朝は午前6時前に起床、主要紙に眼を通して、メールを確認、風呂、朝食、改めて主要紙を読みました。一般家庭ごみと資源ごみをそれぞれの集積場所に出しました。午前7時30分から地元小学校のスクールガードの手伝い、地元神社に参拝しました。きょうは終日、資料整理、原稿書きなどの予定です。きょうも一日、どうぞよろしくお願いいたします。くれぐれも、ご自愛のうえ、佳き一日をお過ごし下さい。感謝合掌
2022年03月18日
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令和4年弥生3月17日(木)皇紀2682年西暦2022年晴れおはようございます。きのう深夜の地震、携帯電話の地震警報で目が覚め、約3分余揺れが終わるまでじっと待ちました。今朝は6時前に起床、主要紙に眼を通して、メールを確認、風呂、朝食をいたしました。午前7時30分から地元小学校のスクールガードの手伝い、地元神社に参拝しました。きのうはラジオ日本に出演した加藤勝信前官房長官を取材、その後、永田町に出て与野党議員、同議員秘書さんらから取材しました。岸田総理の記者会見は抽選が外れ、テレビとネット配信で取材しました。きょうは〆切原稿のゲラ稿の校正、〆切原稿の資料読み、講演用レジュメ作成などの予定です。きょうも一日どうぞよろしく、お願いいたします。くれぐれも、ご自愛のうえ、佳き一日をお過ごし下さい。感謝合掌
2022年03月17日
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令和4年弥生3月16日(水)皇紀2682年西暦2022年晴れおはようございます。今朝は午前3時30分に起床、主要紙に眼を通して、メールを確認、風呂、朝食をいだきました。きょうはラジオ日本の朝の報道情報番組「岩瀬恵子のスマートNEWS」に出演する自民党の加藤勝信前官房長官を取材するため、埼玉高速鉄道埼玉スタジアム線川口元郷駅経由東京メトロ南北線で六本木一丁目駅駅に向かっています。きのうは民主党政権の元閣僚と久しぶりに面談、意見交換しました。元閣僚が現役時代の同僚、後輩議員(自民党、立憲民主党)とも意見交換をすることができました。その後、国会民放クラブに戻り、提案型野党・国民民主党の玉木雄一郎代表の記者会見を取材しました。例えば、あるフリーランスの記者の質問を聞いていると、質問というよりは自分の考えを主張し、「どうお考えでしょうか」などというスタイルには違和感を感じました。また、一人が立て続け2問、3問質問できるのは、野党党首の記者会見だから可能なことなのか、と感じました。こちらは、最後に質問することができました。きょうは加藤勝信前官房長官を取材後、永田町に出て、与野党議員、同議員秘書さんらから取材します。きょうも一日、どうぞよろしくお願いいたします。くれぐれも、ご自愛のうえ、佳き一日をお過ごし下さい。感謝合掌
2022年03月16日
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・連立与党も手放しで喜べない勝利・ 総選挙で自民党は261、公明党32がそれぞれ議席を獲得した。連立与党は293議席を獲得、改選前の305議席から12議席減らしたものの絶対安定多数を確保した。 自民党は甘利明幹事長をはじめ、ベテランと大物議員が選挙区で敗れたものの、全体としては勝利といっていいだろう。 このことは素直に「国民は岸田政権、あるいは自公政権を支持した」と評価すべきである。 これに対して、共産党との選挙協力を結んで「政権交代」を訴えた立民党は、改選前109議席から13議席減らし、96議席。共産党も12議席から2議席減らして10議席にとどまった。立民・共産の明らかに敗北である。これも率直に認めるべきだ。枝野幸男代表、福山哲郎幹事長(参院議員)コンビは、辞意を表明した。 ・風当たりが強かった自民党・ 総選挙では、逆風とまではいえないものの、与党に対する風当たりは決して弱くなかった。その理由はコロナ対策に対する不満である。最近になって感染者数が減少し、全国で緊急事態宣言が解除されたが、 それまでの政府・与党の対応が万全であったとはいえない。 また、自民党には約9年間続いた安倍晋三、菅義偉両政権に対する「飽き」や「不満」といった長期政権の「負の遺産」も根底にあった。 自民党は、選挙直前に総裁選挙で岸田政権を発足させたが、安倍政権を支えた幹部を主要ポストに登用するなど、両政権からの転換姿勢が明確でなかった。これによって岸田新政権への「ご祝儀」効果も限定的だった。 ようするに、有権者は自公政権に「お灸」をすえたがっていたのである。それにも関わらず与党自民党が勝利したのは、野党立民・共産党がこうした不満の受け皿にならなかったからだ。 その最大の理由は政策である。政権交代を実現した2009年の総選挙に比べると今回は明らかに練度不足であった。 魅力のあるアイデアもなかったし、実現への道筋や具体性もなかった。それに加えて、破壊活動防止法の調査対象団体である共産党との選挙協力に野党共闘に多くの国民が疑問と不安を抱いた。 一部の選挙区では成果があったのかもしれないが、全体としてはマイナスに作用した結果の立民・共産の敗北である。 一方、野党共闘に加わらなかった日本維新の会は、改選前11議席から大幅に議席を伸ばし41議席と躍進した。 また、国民民主党も8議席から3議席増やして11議席と健闘した。 野党共闘に加わった「れいわ新選組」は、比例代表で3議席を獲得した。これは、立民党が受けきれなかった不満層の票を吸収した形だ。しかし、465議席全体からみると限定的であり、「ブーム」というほどのものではなかったのではないか。 結局、「政権選択」を問われた有権者としては、自公政権しか選択のしようがなかったのである。そのなかには消極的選択として「仕方なく」与党候補者に投票した人もいたかもしれないが、それも含めて与党が支持されたのは事実である。この事実は野党もメディアも厳粛に受け止める必要がある。 ・与党連立与党側も手放しで勝利を喜べない理由・ ただし、今回は、僅差の票数で勝利した選挙区が少なくなかった。5,000票内外、なかには数100票単位での薄氷の勝利が相次いだ。ここまで票差が接近すると、世論調査的には「誤差の範囲内」である。どちらが勝っても不思議ではなかった。もし、立民党が競り勝っていれば一部メディアが報じたように「自民党単独過半数割れ」との事態も十分あり得たのである。この事実は重く受け止める必要があろう。岸田政権にとっては国民の信任を得たものの、発足直後で、具体的な実績を評価されたわけではない。 とりあえずは、岸田総理が示した方向性については支持を得られたものの、本当の評価は、次の国政選挙である来年7月の参院選に持ち越されたと考えるべきであろう。 一方、総選挙で野党第一党・立民党に下された審判の意味は重い。とりわけ共産党との協力関係をどう整理するかは最優先課題となった。また、野党共闘を仲介した、いわゆる市民団体「平和安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」は、その名の通り、「日米安保を強化するための安保法制廃止」といった主張は、共産党と同じ主張である。しかし、その主張は当然ながら大多数の国民から拒否された。 わが国を取り巻く安全保障環境からして、極めて非現実的である。現実的な外交、安全保障政策を示せなくては、政権交代の受け皿になりようがない。・深刻化する小選挙区比例代表並立制の弊害と矛盾・ それにしても、先の衆院選挙を取材して、小選挙区制比例代表並立制を中心とする選挙制度の矛盾がますます深刻化していることを痛感せざるを得ない。 小選挙区制を中心とする現在の選挙制度が初めて施行されたのは平成8年(1996年)。今年で25年、ちょうど四半世紀が経過したことになる。 導入当初からこの選挙制度には疑問を感じてきたが、あらためてその問題点を考えてみたい。中選挙区制から現在の選挙制度を導入した理由は、第一に「政権交代可能な選挙制度による緊張感ある政治を実現」、第二に「活発な政策論争が行われる選挙の実現」、第三に「候補者中心から政党中心の選挙への転換」の三点だった。 しかし、現状はその三点のすべてが意図した方向と違う結果となり、弊害を引き起こしている。まず、第一の「政権交代可能な選挙制度による緊張感ある政治の実現」は、選挙制度改革の大眼目であった。そのために、民意の変化を敏感に議席に反映する小選挙区中心の選挙制度にしたのである。「各党が切磋琢磨して政権を競い合い、その緊張感が政治を活性化させる」との効果を期待してのことであった。しかし、現実はどうか。立民党はとても政権交代の受け皿とはいえない。 こうしたなか「政権を選べ」といわれても有権者は、選択の余地がない。実際、民主党政権崩壊後、今回も含めて四回の選挙で有権者は、自公政権を選ぶしかなかった。この間、有権者は自公政権に満足していたわけではなかった。「お灸」をすえたい気持ちもあったかもしれない。しかし、政権選択を問われれば立民党(民主党⇒民進党⇒希望の党(一部?)⇒立憲民主党)に投票するわけにはいかなかったのである。・中選挙区は「お灸」据えやすい制度・ その点、中選挙区制はお灸を据えやすい。トップ当選だった候補者を最下位当選にするだけでも、反省を促すことにつながる。ところが、小選挙区制は1票でも多ければ「勝ちは勝ち」である。得票数が多少減ったとしても議席差が圧倒的で、「お灸」を据えられたと自覚しにくく、緊張感のない政治を招きやすいのである。 また、小選挙区制中心の選挙制度は有権者に政権選択を迫る性質を持つ。さらに言えば、政権選択を「させられてしまう」制度ともいえる。有権者が少し「お灸」を据えたいと思っても、さじ加減を間違えれば「意図せざる政権交代」につながりかねない。 小選挙区制の下での「お灸」は、劇薬となるである。政権交代可能な政党が存在しないなかでの現在の選挙制度は、有権者の側からみてもまことに使い勝手の悪い制度なのである。 第ニの「活発な政策論争が行われる選挙の実現」は、同じ政党の候補者間による「同士討ち」がなくなれば、「人」ではなく各党の「政策」が選挙の争点に浮上するはず、との理由によるものだった。しかし、これは幻想であった。 政策論争が成り立つためには、与野党の共通基盤が必要で、小選挙区制にしただけでは実現しない。25年前、当時のソ連の崩壊によって東西冷戦が終わり、イデオロギー対立がなくなるとの前提でこのような主張が行われた。 だが、自衛隊や日米安保を憲法違反と主張する政党(共産党や旧社会党)は、当時も存在し、現在もなお、イデオロギー的な隔たりが存在している。 こうした環境では政策中心の選挙は実現しない。今回の選挙でも、問われたのは政策ではなく「共産党と手を組み、皇室と天皇や自衛隊を否定する政権でよいのか」という、「体制選択」論であった。コロナ対策やコロナ後の経済運営、対米・対中外交など論ずべき論点は山積していたものの、その具体策について、一方的な主張はあっても、与野党の論争はほとんど行われなかったといっていい。 政策論争という点では、むしろ中選挙区時代の方が活発だった。自民党の候補者どうしでも微妙に力点の置き方が違った。 また、野党も社会党と民社党は全く主張が違っていた。有権者の選択の余地は広かったのである。有権者は候補者の演説を注意深く聞き、自分の意見に最も近い候補者に一票を投ずることができた。 一方、候補者も有権者の反応によって、訴え方を変化させていった。それによって選挙戦のなかでも議論が深まっていったのである。明らかに小選挙区制は中選挙区制に劣っているといわざるをえない。 第三の「候補者中心から政党中心の選挙への転換」は、有名無実と化している。実際に行われているのは、中選挙区時代と同様の候補者中心の選挙である。候補者が支持者を集め、実際の選挙運動も候補者が行っている。 政党はあくまで側面支援にとどまる。なぜかといえば、政党の力が弱いからである。政界再編がたびたび行われ、政党ができたり消滅したりしている。こうしたなかで選挙の主体となる政党が育たないのは当然だ。政治家自身も政党を信用していないこともある。 党内の意思決定の不透明さも指摘されている。これでは「政党中心の選挙」が成立するはずがない。今回の選挙でも様々な政党を渡り歩き、所属政党ではなく、個人として支持を集め、当選したケースもあった。有権者もそれを承知のうえで地域の代表として選択している。 一方、形ばかりとはいえ「政党中心の選挙」という建前は、政治家と有権者の関係を疎遠にする方向に作用している。例えば、小選挙区制では党首の人気によって地元の支援者が少なくても当選できるような状況が生まれやすい。「〇〇〇チルドレン」といわれる議員がその象徴だ。 また、中選挙区時代では、所属する政党の公約と異なるようなことも、候補者個人として訴えることもできたが、小選挙制では、そうした余地は小さい。 「中選挙区制の政治家は個人商店なので、自ら商品(政策)を開発することができるが、小選挙区制の政治家は本社(党本部)が決めた商品(政策)を説明、販売する代理店にすぎない」と例えられることがある。小選挙区の政治家は地域の要望にストレートに対応できないのである。 さらに、有権者にとって、選挙直前になって、その地域に全くなじみのない候補者が自分の支持する政党から擁立されることもしばしば行われる。いくら支持政党の候補者であっても、全く知らない候補者には投票しにくい。 また、突然の引退声明によって二世に候補者が切り替わったりすることもある。選挙区の有権者とは関係のないところで候補者が選定されているからである。 しかし、中選挙区時代は違った。二世議員であれ、地元出身者であれ、落下傘候補であれ、どんな経歴の候補者であっても選挙前から一定の地盤培養の活動を行い、それを評価する形で公認決定が行われていた。地元で全く知られていない候補者は、そもそも公認候補の選定対象にならなかったのである。なぜ、「政党中心の選挙」を目指したのかといえば、政党が選挙することによって候補者個人としての政治資金は必要なくなり、無理な政治資金集めは必要なくなる、という論理であった。 しかし、実態は前述の通りである。選挙の面倒を100%見ている政党は、ほとんど存在しない。したがって、政治家が活動資金の確保に多大な労力を使わざるを得ない状況は中選挙区時代と何ら変わっていないのである。 このほかにも、小選挙区中心の選挙制度がたらす弊害は枚挙にいとまがない。有権者の誰もが「首をかしげる」のが、小選挙区比例代表並立制の矛盾である。 小選挙区候補者が比例区にも重複立候補できる並立制は、小選挙区で落選した候補者が所属政党候補の惜敗率で復活できるからである。小選挙区で有権者から「ノー」と拒否された落選した候補者が比例区で復活ということは、小選挙区の有権者の意思表示を無視しているのである。本来、平等であるはずの小選挙区の重き一票が結果的に「死に票」になり、メディアが言うところのいわゆる「ゾンビ議員」を誕生させている。 その原因は当時の選挙制度改革論者であり、二大政党論者による社会党、公明党、民社党(いじれも当時)、共産党など野党の中小政党への中途半端な「思いやり」あるいは中途半端な「甘いヒューニズム」によるものである。 具体的には小選挙区比例代表並立制とセットで論議された政党助成金(政党交付金)である。国庫(税金)から年間約300億円が議席数に応じて各党に配分されている。唯一、共産党は政党助成金の受け取りを拒否している。 こうした小選挙区比例代表並立制の矛盾は、当初から与野党の有志議員から指摘されていた。価値観が多様化な時代に「A党かB党に投票せよ」というのは、有権者の選択肢を限定するという矛盾がある。そうした批判を躱(かわ)すために中小政党に配慮するというのは論理矛盾である。良し悪しは別として、そもそも二大政党による「政権交代可能な選挙制度」というのであれば、純粋あるいは単純な小選挙区制を選択すべきあった。 この制度の建前と現実があまりにかけ離れており、そのはざまで政治家や政党が苦肉の策に走らざるを得ないからである。 それが政党や政治家の劣化を招き、結果として政治不信を招いている。もう限界である。早急に、元の中選挙区制に戻した方がよい。 今回の選挙戦を通じ、そのような思いを強くした。同時に国庫(税金)から拠出される政党助成金は廃止すべきである。
2022年03月16日
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『総裁選と総選挙でわかった事』1、総裁選の舞台裏 ・党員票に表れた自民党員の実情・ 自民党は保守主義政党である。その自民党員が質的劣化している現実。 女系天皇容認、選択的夫婦別姓、LGTPの法的地位を求めた候補者を支持した党員が多数、推薦人になった国会議員がいた現実に自民党の危機がある。 当初、世論調査で人気の高い河野氏は序盤で弱点が露呈し、急速に支持を失った。結局、党員票は岸 田、河野、高市の順になり、岸田氏は河野を抜いた。 そんな中、国会議員の決選投票に働いた自民党の良識が働いた。メディアの予想を覆し、決戦投票は岸田氏が大差で河野氏を破りました。主義主張もさることながら国会議員は、日頃から立候補した3人と接し、その人柄を熟知している。敗れた河野氏がこれを教訓に政治家として成長すること期待したい。 ・2人の女性総裁候補が登場の意義・ 総裁選には初めて、野田聖子、高市早苗2人の女性候補が立候補した。これは画期的なことであり、自民党の長所である。今後、野田、高市両氏に続く女性総裁候補が出てくることを期待したい。 総理総裁をめざす議員は男女を問わず、同僚議員から認められ支持を得るためには、日頃から同僚議員や後輩議員のために、人知れず汗を流し、特に後輩議員の面倒を見ることが不可欠である。具体的には資金面、選挙、後援会の強化指導などである。 先の話になるが「ポスト岸田候補」は、どうなっていくのか。 河野太郎氏は成長しているか。竹下派から茂木派はどうなっているか。 安倍派の岸信夫防衛相、下村博文前政調会長、萩生田光一経産相、稲田朋美元政調会長、高市早苗政調会長(無派閥安倍系)などは、どのようなポジションにいるのか。野田聖子大臣は仲間を同志に派閥を旗挙げできるだろうか。 一方、小泉進次郎氏(菅グループ)や福田達夫総務会長(細田派)は、どの程度、力をつけているかなどが注目ポイントである。ポスト岸田の総裁候補不在は、今以上に深刻である。 総裁候補として誰かを育てなくてはならない。 まず、政策立案組織の柱である政務調査会の各部会で総裁候補を鍛え、主要閣僚を経験させることが不可欠である。そうしないと、すぐさま政党政治の危機に陥ってしまう。
2022年03月15日
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令和4年弥生3月15日(火)皇紀2682年西暦2022年曇りおはようございます。今朝は午前5時過ぎに起床、主要紙に眼を通して、メールを確認、風呂、朝食、改めて主要紙を読みました。その後、事務連絡、一般家庭ごみを出して、午前7時30分から地元小学校のスクールガードの手伝い、地元神社に参拝しました。きょうは正午前、永田町に出て与野党議員、同秘書さんらから取材します。午後は久しぶりに民主党政権時代の閣僚経験者と面談、意見交換をします。きょうも一日、どうぞよろしくよろしくお願いします。くれぐれも、ご自愛のうえ、佳き一日をお過ごし下さい。感謝合掌
2022年03月15日
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令和4年弥生3月14日(月)皇紀2682年西暦2022年快晴おはようございます。今朝は午前5時過ぎに起床、メールを確認、風呂、朝食をいただきました。午前7時30分から地元小学校のスクールガードの手伝い、地元神社に参拝しました。きのうは自民党大会の取材の後、靖国神社に参拝、御朱印をいただきました。きょうは〆切原稿の推敲、送信、事務連絡、永田町に出て取材です。きょうも一日、どうぞよろしくお願いいたします。くれぐれも、ご自愛のうえ、佳き一日をお過ごし下さい。感謝合掌
2022年03月14日
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令和4年弥生3月13日(日)皇紀2682年西暦2022年曇りおはようございます。今朝は午前5時前に起床、主要紙に眼を通して、メールを確認、風呂、朝食、地元神社に参拝しました。きょうは自由民主党(自民党)大会を取材します。午後は靖国神社に参拝します。その後、原稿書き、〆切原稿の推敲などの予定です。夜は石川県知事選の投開票を注目です。きょうも一日、どうぞよろしくお願いいたします。くれぐれも、ご自愛のうえ、佳き一日をお過ごし下さい。感謝合掌
2022年03月13日
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令和4年弥生3月12日(土)皇紀2682年西暦2022年快晴おはようございます。きのうは尊敬する友人と久しぶりに北海道産の魚介類を肴に生ビール、北海道産ワインを堪能しました。貴重な意見交換ができました。きょうは午前4時前に目が覚め、主要紙に眼を通した後、2度寝。午前8時前に起床、風呂、朝食、改めて主要紙を読みました。その後、地元神社に参拝しました。きょう、自分が生かされていることを天に感謝しました。皇室の弥生と国家の安寧、国土安穏を祈りました。共産中国・武漢を発生源とする武漢ウイルスの一日も早い終息を祈りました。北朝鮮に拉致誘拐された日本人被害者全員と特定失踪者全員の一日も早い救出を祈りました。家内安全と無病息災を感謝しました。きょうは終日、仕事場の掃除、原稿の校正推敲、〆切の推敲などの予定です。きょうも一日、どうぞよろしくお願いいたします。くれぐれも、ご自愛のうえ、佳き週末をお過ごし下さい。感謝合掌
2022年03月12日
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きのう3月10日午後、開催された参院予算委員会で岸田文雄総理は、アメリカの核兵器を自国の領土内に配備して共同運用する「核共有」の議論について、「一般論として我が国の安全保障に資する議論は行われるべき」との考えを示しました。 岸田総理はこれまで一貫して、「核共有について政府として考えていない」との見解を示していますが、自民党議員は「核共有の議論を含め、核の抑止力の議論をしてはいけないということは、おかしい」と訴えました。 質問に立った自民党 松川るい参院議員(大阪選挙区)は、こう質問しました。 「日本は核兵器国に囲まれているわけでありまして/核共有を含めてですね、核抑止力強化のためにいかなる方策があるか、もしくは今あるものをどうしていったらいいのか、そういったことがさまざまな検討されることはいいことだと思います」 岸田総理 「一般論として申し上げるならば、国の安全保障のあり方について、それぞれの時代状況、また国際状況等を踏まえた、さまざまな国民的議論が行われる。こうしたことはあるべきことだと思います」 岸田総理は、このように一般論と前置きをした上で、「我が国が安全保障を確保することに資する議論は行われるべき」との考えを示しました。 その上で、アメリカの核兵器による抑止力を、自国だけでなく日本にも提供する「拡大抑止」の考え方について「現状不可欠であり、重要な取り組みだ」との認識を示しました。
2022年03月11日
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令和4年弥生3月11日(金)皇紀2682年西暦2022年快晴おはようございます。きょうは東日本大震災から11年目を迎えました。犠牲になられた方々のご冥福をお祈りします。今朝は午前6時前に起床、主要紙に眼を通して、メールを確認、風呂、朝食、改めて主要紙の社説を読みました。その後、一般家庭ごみと資源ごみをそれぞれの集積場所に出しました。午前7時30分から地元小学校のスクールガードの手伝い、地元神社に参拝しました。きょう、自分が生かされていることを天に感謝しました。皇室の弥生と国家の安寧、国土安穏、五穀豊穣を祈りました。東日本大震災の被災地の復興、被災された方々一日も早く、故郷に帰えることができますよう祈りました。共産中国・武漢を発生源とする武漢ウイルスの一日も早い終息を祈りました。北朝鮮に拉致された被害者全員と特定失踪者の一日も早い救出を祈りました。家内安全と無病息災を感謝しました。午後は永田町に出て取材の予定です。きょうは午前中、事務作業、事務連絡などの予定です。きょうも一日、どうぞよろしくお願いいたします。くれぐれも、ご自愛のうえ、佳き週末をお過ごし下さい。感謝合掌
2022年03月11日
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令和4年弥生3月10日(木)皇紀2682年西暦2022年おはようございます。今朝は午前5時過ぎに起床、主要紙に眼を通して、メールを確認、風呂、朝食、改めて主要紙を読みました。午前7時30分から地元小学校のスクールガードの手伝い、地元神社に参拝しました。いつものように、きょう自分が生かされていることを天に感謝しました。皇室の弥栄と国家の安寧、国土の安穏、五穀豊穣を祈りました。共産中国・武漢を発生源とする武漢ウイルス感染症の一日も早い終息を祈りました。北朝鮮に拉致された横田めぐみさんら被害者と特定失踪者の一日も早い救出を祈りました。家内安全と無病息災を感謝しました。きのうの朝はラジオ日本に出演した自民党の西村明宏筆頭副幹事長(元官房副長官)を取材しました。きょうは終日、原稿書き、事務連絡、資料整理などの予定です。きょうも一日、どうぞよろしくお願いいたします。くれぐれも、ご自愛のうえ、佳き一日をお過ごし下さい。感謝合掌追伸「新聞を読んで、ひと言」 日本政府を代表する岸田文雄総理が記者会見で、ロシアによるウクライナへの軍事侵略に関し、明確に侵略と明言している。それにも関わらず、主要紙と与野党議員の多くは、未だに「ロシアによるウクライナ侵攻」としていることに違和感を感じているのは、私だけでしょうか。民放日本テレビは政治記者始め、「軍事侵略」としていることを評価します。
2022年03月10日
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令和4年弥生3月9日(木)皇紀2682年西暦2022年晴れおはようございます。今朝は午前4時前に起床、主要紙に眼を通して、風呂、朝食、改めて主要紙を読みました。きのうは「文藝春秋」4月特別号の絶筆石原慎太郎「死の道程」、亀井静香「三途の川で待ってろよ」、芥川賞「太陽の季節」(全文掲載)、「ロシアより危険!驕れる中国とつきあう法」を読みました。きょうは東日本大震災から11年です。民放ラジオ日本の朝の報道情報番組「岩瀬恵子のスマートNEWS」に出演する被災地宮城県選出の西村明宏代議士(衆院宮城3区)を取材します。西村先生はとても義理堅い方で、これから伸びる方です。埼玉高速鉄道スタジアム線川口元郷駅から東京メトロ地下鉄南北線で六本木一丁目駅に向かっています。 六本木一丁目駅からロシア大使館前を通り、麻布台の民放ラジオ日本まで歩きます。きょうはその後、国会民放クラブ、与野党議員、同議員秘書さんらから取材する予定です。また、今日は某立憲民主党の議員と立ち話をしました。「野党第一党として安全保障政策を出せないとダメだ。世界中が今自国の安全保障政策を出してる」と申しました。すると某議員は「きちんと安全保障政策を出しているが、取り上げてもらえない。どうしてものような揚げ足取りの質問ばかりするから」と頭を掻いていました。
2022年03月09日
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読者の皆様長らくお待たせしました。永田町の動向をお伝えしてまいります。よろしくお願い申し上げます。当ブログのタイトルも「永田町見聞録」に変更します。また、読者の皆様から忌憚のないご意見もお待ちしております。
2022年02月02日
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昨日は民主党政権時代の副大臣経験者と彼が お気に入りの焼き魚定食屋さんのカウンター でニシンの焼き魚定食をいただきました。 その後、約1時間余、衆議院本会議直前まで 懇談しました。 衆議院内から第一議員会館に入る地下連絡路 で偶数、地元選出の閣僚経験者と遭遇、挨拶 しました。 帰路、溜池山王駅から地下鉄に乗る前、小雨 でしたが地元駅で降りて外に出たら、どしゃ 降りの雨に変わっていました。 今朝は午前4時30に事務処理、事務連 絡、新聞、複数の週刊誌に目を通しました。 これから、地元小学校のスクールガードのお 手伝い、地元神社に参拝し、永田町に取材に 出ます。
2015年04月15日
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7時30分から地元小学校のスクールガード のお手伝い、その後、地元神社に参拝しまし た。再び「限定的実験菜園」に寄りました。 統一地方選挙の道府県議選では立候補した友 人、知人のうち、1人を除き、上位当選複数 を含め、見事に当選を果たしました。 残念ながら当選圏内に及ばなかった1人は僅 差で次点、惜敗しました。 次の統一地方選挙までの今後4年間、いかに 選挙区を歩き、有権者接し、その声に耳を傾 けることができるか、が4年後の結果が出る と、考えます。 国政、地方議会を問わず、当選するかどうか の重要なバロメーターは前回選挙と今回の選 挙の間、今回の選挙と次の選挙の間、いかに 選挙区を歩き、有権者の声に耳を傾けること ができるか、である、と考えます。 国政、地方議会を問わず、選挙前と選挙期間 中だけ、有権者に「お願いします」と叫ぶ候 補者がいますが、それでは賢明な有権者の支 持を得ることができない、と考えます。
2015年04月14日
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閣僚級の政府関係者を迎えての昨夜の活字メ ディアの編集者らとの研究会は平成27年度 予算が成立したこともあり、内政、外交の テーマに大いに盛り上がり、中身の濃い大変 有意義な内容でした。 懇談では世界ワイン事情やわが国のワイン事 情、糖質ダイエット等の話も出ました。 昨夜はビール、白ワイン、赤ワインをいただ きました。
2015年04月10日
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午後1時から日本記者クラブで先輩の政治記 者OBと昼食をとりながら懇談しました。 その後、参議院予算委員会を取材しました。 また、きょうは衆議院議員会館で幸運にも偶 然、有力閣僚の話を聞くことができました。 夜、閣僚級の政府関係者を迎えての活字メデ ィアの編集者らとの研究会は平成27年度 予算が成立したこともあり、内政、外交の テーマに大いに盛り上がり、中身の濃い大変 有意義な内容でした。 懇談では世界ワイン事情やわが国のワイン事 情、糖質ダイエット等の話も出ました。 昨夜はビール、白ワイン、赤ワインをいただ きました。
2015年04月09日
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衆議院のある常任委員長をゲストに迎えての 昨夜の研究会は、お蔭さまで大いに盛り上が りました。 ゲストの常任委員長の令夫人は琉球(沖縄)王 朝家である尚家のお姫様、仲人が旧岡山藩主 池田家の池田隆政、厚子様夫妻です。 池田隆政令夫人厚子様は昭和天皇と香淳皇后 の第四皇女の順宮厚子内親王で今上天皇の姉 上にあたります。 研究会では沖縄県米軍普天間飛行場の辺野古 移設問題、統ー地方選、安保法制等々、濃密 内容でした。予定時間を大幅に越えて終了し ました。生ビール、白ワイン、赤ワインをい ただきました。
2015年04月04日
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おはようございます。 今朝の空はどんより曇りです。 きょうは地元の県議会議員の告示日です。 候補者の内、現職議員は前回選挙で有権者に 何を約束(選挙公約)し、その約束がどうなっ ているのか(進捗状況)を説明する義務と責任 がある、考えます。 同時に有権者もまた、前回の公約がどうなっ ているのか、候補者に質す義務と責任がある ことは至極当然のことである、と考えます。 ここに有権者と立候補者に良い意味での緊張 関係が生まれるからです。 国政、地方議会を問わず、選挙における立候 補者と有権者の緊張関係は当選した議員に有 権者の代表としての責任を自覚させ、切磋琢 磨させると同時に有権者の民度を高める効用 がである、と考えます。 国政、地方議会を問わず、良い政治を実現す るには立候補者(政治家)に対する有権者の高 い民度による健全な批判と健全な視点であ る、考えます。 投票は党派を問わず、立候補者の志、政治信 条、政治姿勢、立候補の動機、選挙公約を精 査、吟味した上で利害関係やしがらみに囚わ れることなく、自ら考え、判断することであ る、と考えます。 何時の時代も選挙は有権者の民度を計るバロ メーターである、と考えます。
2015年04月03日
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おはようございます。 きょうは朝から快晴です。 きょうは午前中、締め切り原稿の資料読み 等々の予定です。 午後から永田町取材に出ます。
2015年04月02日
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永田町に出る前に地下鉄南北線飯田橋経由し て地下鉄有楽町線で月島駅に出て佃島の住吉 神社に参拝しました。 参拝の後、若い神職からご朱印をいただきま した。 午後1時過ぎ、永田町で取材を開始しまし た。 住宅街が密集し、世界で一番危険度が高いと される沖縄県沖縄市(旧コザ市)の米軍普天間 飛行場の同県名護市辺野古移設計画に沖縄県 知事が公然と反対している問題で与野党議員 らから取材をしました。
2015年04月01日
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昨夜は編集者と東京都議を迎えて「勉強 会」でした。 わが国の首都・東京都政が抱える大都会の課 題、5年後に迫った東京五輪・パラリンピッ ク、首都の災害対策、区議選の情勢、都議会 各会派の思惑、会派内の暗闘等々、大いに勉 強になりました。 昨夜は勉強会、2軒目ともビールをいただき ました。 何とか地下鉄・最終電車に間に合いました。 午前中は資料読み、原稿書きです。 午後は永田町取材です。
2015年03月31日
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きょうは官公庁で御用始め、民間で仕事始めで す。きょうは午前4時30分に起床1月のスケ ジュール調整、事務処理、寒中見舞いを書きま した。 昨日、産経新聞(1月4日付)の1面トップ4段 扱いの「自民総裁『3期9年』論」、「『任 期延長』首相、五輪・改憲に道」という記事に 対し、いわゆる「飛ばし記事」との見方を示し たところ、反応が寄せられました。 一方、今朝の産経新聞を見ても、あれだけ刺激 的な見出しを打ち、1面トップで報じながら続 報がありません。 そこで、なぜ産経新聞記事に疑問を持ち、いわ ゆる「飛ばし記事」と批判したのか、その理由 を明らかにします。 この記事の中で、問題なのは2点です。 1つは「安倍首相の周辺」から自民党総裁任 期3期9年論が浮上しているということです。 もう1つは「首相側近」が「党則や総裁公選規 程を改正して安倍首相の任期を延長し、『長期 政権が視野に入る強い首相』をアピールすれば いい」と発言していることです。 「政界一寸先は闇」といわれるように、この先 何があるか、わかりません!? 安倍総裁の再選にしても、先の総選挙の公約で ある景気回復をどう実現して行くのか、道半ば です。 安倍総理には、今年9月末の自民党総裁選まで に、ある程度の道筋を付けることが求められ国 民・有権者も注視しています。 見方によっては、安倍総理を取り巻く政治環境 が厳しいのも事実です。そうした中で、自民党 の党則と総裁公選規程を変更して、「総裁任期 を3期9年」を目指すことを産経新聞の記者に 話した「首相側近」が居るとしたら、その「首 相側近」は側近失格だと考えます。 安倍総理の直近の課題は総選挙で公約した「景 気回復の実現」です。公約を確実に実現して行 くことで自ずから自民党総裁再選、あるいはそ の先の道(?)が拓ける可能性も生まれるかも知 れません。 平成32年の東京五輪を「安倍総理のままで迎 えるべきだ」という「首相の周辺」の希望は人 情として理解できますが、見方によっては「東 京五輪の政治利用」と受け取られかねない危う さがあります。 また産経新聞の記事は「首相の悲願である憲法 改正に道筋つけたいとの思惑も働いている」と 記しています。 これも人情論として理解できますが、絶対条件 ではないと考えます。というのは、保守合同に よる自民党結党の最大の目標は憲法改正にあり ます。憲法改正は自民党の党是です。 産経新聞の記事は「一強(自民党)多弱(野党)」に おける「政治のあり方はどうあるべきか」とい う課題を政治と主権者である国民・有権者に突 き突き付けられた中で、残念ながら「一強から の上から目線」であり、「多弱の視点」に欠け ています。 結果的に「多弱」だけでなく、国民一般の間に 「安倍総理側近や安倍総理周辺は自民党の党則 と自民党総裁選規程を変更して3期9年の超長 期政権を狙っているのか」との誤解を産み、連 立与党内からも警戒され、安倍政権や安倍総理 だけでなく、日本にとっても「百害あって一利 なし」と考えます。 産経新聞による安倍政権に対する「贔屓の引き 倒し」であると考えます。 ~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~ 伊藤 達美 E-mail: t-k.tat??????@nifty.com 〒332-0004 埼玉県川口市領家1-7-15 TEL xxx-xxx-xxxxx FAX xxx-xxx-xxxxx http://homepage2.nifty.com/tatsumi1123/ ~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
2015年01月05日
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きょうは午前5時に起床、新聞に目を通して メールをチェック、風呂に入る前に体重を計り ました。 何とか年末の体重に戻りつつあります。 大晦日から昨日にかけて酒量が増え、正月休み で身体を動かさない分、若干太ってしまいまし た。明日までに、あと少し落とすよう努力して みます。 軽めの朝食後 、改めて今朝の産経新聞(1月4 日付)の1面トップ4段記事を読み直してみま した。 「自民総裁『3期9年』論」、「任期延長『首 相、五輪・改憲に道』」という見出しが、見方 によっては刺激的といえます。 記事は「連続で2期6年までとなっている自民 党総裁任期を『3期9年』まで延長すべきだと の声が安倍晋三首相(自民党総裁)の周辺を中心 に党内で浮上してきた」としています。 産経新聞は「首相側近は『党則や総裁公選規程 を改正して安倍首相の任期を延長し、”長期政 権が視野に入る強い首相“をアピールすればい い」と伝えています。 現行の自民党の党則や総裁公選規程では、安倍 総裁の任期は今秋9月の総裁選で再選された場 合、平成30年9月となります。 仮に3期まで任期を延長した場合、安倍総理は 平成33年9月まで務めることができます。 この記事は、いわゆる「飛ばし記事」の類いと 見ます。 巷間、産経新聞は安倍総理の掲げる政策をほぼ 全面的に支持する報道、論説(主張)と見られて います。 しかし、この記事は「贔屓の引き倒し」ではな いか、と考えます。まず、このような「飛ばし 記事」が出ることで、安倍総理と自民党安倍政 権にプラスとなることはないからです。 この記事は、安倍総理と自民党安倍政権にとっ て、「百害あって一利なし」と、私には見えま す。 この記事には注目点が2点あります。 1点目は記事にある自民党内「首相の周辺」と は誰なのか、ということです。 2点目は「首相側近」とは誰なのか、というこ とです。 いわゆる「飛ばし」記事と見られるこの記事 は「首相の周辺」と「首相側近」の話を基に書 かれた可能性が極めて高いです。 今秋9月の自民党総裁選での再選が確定する前 から「首相の周辺」や「首相側近」が「自民 総裁『3期9年』論」を新聞記者に語り、産経 新聞が記事にした事実、この記事を読んだ国 民・世論、他のマスメディア、野党とその支持 者はどう受け取るでしょうか。
2015年01月04日
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きょうは朝から青空が広がる晴天です。 風が冷たい分、気が引き締まります。 午前8時過ぎに「限定的実験菜園」に出てみま したが、土が凍りついて作業になりませんでし た。予定していた大根の取り入れは午後に変更 することにします。 午前中は年賀状の整理、1月の日程の確認、調 整、今年の予定や計画等々を思案・思考の時間 にします。 午後1時過ぎ、「限定的実験菜園」で大根の収 穫し、大根が食べたい、といっていた友人宅に 持っていきました。 いかにも、「限定的実験菜園」らしい大中小と 様々な形の大根です。
2015年01月03日
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午前中、家族で昨年95歳で永眠した義父の仏前 に線香を手向けて参りました。 義父は生涯、近衛兵であったことに誇りをもっ ていました。10程前までは毎年、戦友会で旅行 会をしていました。また靖国神社へも可能な限 り参拝していました。 昼過ぎ、年明け初めて「限定的実験菜園」を見 てきました。 今年栽培する野菜を何処するか、考えながらひ と通り見て見ました。昨年の失敗を教訓にしな がら試みてみようと考えています。 継続することを重視していくことが肝要と考え 明日から始めようと思います。 午後から年賀状の整理、昨年末に用意した寒中 見舞いを書いています。
2015年01月02日
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新年明けましておめでとうございます。 昨年中はありがとうございました。 平成27年が日本国と皆様にとって素晴らしい 年となりますようにお祈りいたします。 本年もよろしく、ご指導をお願いいたします。 大晦日の昨夜は午後11時30分から平成27 前33時まで地元神社の初詣参拝者の対応のお手 伝いをしました。 具体的には前年のしめ縄、御札等のお焚きあげ と松明のお手伝いをさせていただきました。 午前3時に次の当番氏子に引き継ぎをして約30 分程、直会に出席しました。 平成27年(2015年)の元日は底冷えのする 寒さに時折、冷たくが舞う終日です。 夜明けと同時に国旗を掲揚しました。 新聞に目を通して、メールをチェックして前日 録画した落語番組を鑑賞しました。 昼過ぎ、いつも利用している埼玉高速鉄道川口 元郷駅近くにある元郷氷川神社に参拝、御朱印 をいただきました。 午後は年賀状を読みながら住所録の訂正等の事 務処理等の後、ぼんやり過ごしました。
2015年01月01日
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おはようございます。 朝日新聞の慰安婦虚報問題とその後の対 応、朝日新聞に自浄能力を求めました。 軟弱とのお叱りを覚悟の上で公表しまし た。9月8日締め切りの9月10日に最終校正 となりました。 ご笑覧の上、ご批判いただければ幸いで す。 メディア解析(9月8日締め切り) 〇原点「朝日新聞綱領」に立ち返り 報道機関の責任と使命果たせ〇 朝日新聞が「慰安婦の強制連行」を証言 したとする故吉田清治氏の証言と一連の 報道の誤りを認め、それらを取り消した 検証記事(8月5、6両日付朝刊)から 約一か月が経過した。時間の経過ととも に、頑なに謝罪を拒否する朝日新聞に対 する風当たりは強まる一方である。 慰安婦問題の誤報を32年間も放置、黙 殺してきた歴代の朝日新聞社長、編集担 当ら役員たちの道義的責任の重さは「犯 罪」に近い、と考える。その意味では慰 安婦報道の検証に踏み切った木村伊量社 長の決断は、当然とは言え、余りにも遅 すぎる。 特に問題は、誤報を認めた検証記事掲載 後の朝日新聞の理性を欠いた感情的対応 にある。朝日新聞批判を掲載した週刊誌 の広告塗りつぶす、「潔く謝罪すべ き」とした寄稿者の原稿掲載拒否、一 転して掲載する等々、メディアとして考 えられない対応なのだ。 朝日新聞綱領(編集方針)には「言論の 自由を貫き」「正義人道に基づいて国民 の幸福に献身し」「真実を公正敏速に報 道し」「常に寛容の心を忘れず、品位と 責任を重んじ」と明記されている。 これまでの対応は朝日新聞綱領から大き く逸脱し、朝日新聞が最も忌み嫌う振る 舞いではないのか。渦中にある木村伊量 社長に至っては「反朝日キャンペーン を繰り広げる勢力に断じて屈するわけに はいきません」などと記したメールを全 社員に送っていた(週刊文春9月11日 号)。事実を認めず、批判者の意見を拒否 し、「記事(誤報)を取り消したのだか ら、それでいいだろう」という傲慢な姿 勢、そこには報道機関・言論機関のとし ての自覚、見識、良識が皆無と言ってよ い。こうした対応こそが、朝日新聞が自 らの誤報で国益を大きく損ね、国民に 誤った認識を与えたということの深刻さ を真摯に受け止めていない証拠ではない のか。 こういう時だからこそ、朝日新聞にはぜ ひ自浄能力を発揮してもらいたい。 民主主義は公共の福祉に反しないり、多 元的視点から多様で自由な意見を尊重す ることで「言論の自由」と「報道の自 由」に守られている一面がある。 民主主義の一翼を担っているのは新聞・ テレビ等のメディアであり、その言論の 賛否は別にして朝日新聞はそれなの「役 割」(反面教師を含む)を担ってきたの も事実である。 失われた信用と信頼を回復する第一歩は 原点である「朝日新聞綱領」に立ち返っ て、報道機関・言論機関としての責任と 使命を果たす以外にない、と考える。 外部の批判的な識者、歴史家を加えた第 三者委員会を設置、再検証、再度紙面で 公表、その上で社長以下、編集担当役員 ら編集幹部が謝罪会見を開き、謝罪する ことである。第三者委員会は存続せ、こ れまでの報道で朝日新聞(8月5日付朝 刊)が言うところの「一部論壇」が批判 している記事、論調(社説等)の関して も徹底的に検証し、その結果を公表する ことも信頼回復の一助になるのではない か。(8月10日記) ~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~ 伊藤 達美 E-mail: t-k.tat??????@nifty.com 〒332-0004 埼玉県川口市領家1-7-15 TEL xxx-xxx-xxxxx FAX xxx-xxx-xxxxx http://homepage2.nifty.com/tatsumi1123/ ~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
2014年09月17日
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1月15日(水)曇り(寒波) 小泉政務官/「舛添氏支援の大義ない」 小泉進次郎内閣府政務官は1月15日午前、さいたま市内で、東京都知事選で 自民党都連が推薦する舛添要一元厚生労働相について「応援する大義はないと思 う」と述べ、支援する考えのないことを明らかにした。 小泉氏は「自民党を除名された方を支援することも、除名された方が支援を受 けることも、私にはよく分からない」と述べた。 党総裁(総理)を務めた父の小泉純一郎元総理が細川護熙元総理を全面支援する ことへの党内などからの批判に関しては、「(批判は)当たらない。(舛添氏は) 自民党本部の支援(推薦)ではない」と語った。 「舛添氏支援の大義ない」という小泉進次郎内閣府政務官の言い分、いっけん正 論のように聞こえるが、正論とは言い難い。 しかし、政党人、特に与党議員としてはどうだろうか。しかも進次郎政務官の場 合、一部メディアなどから将来を嘱望されている政治家である。自ら所属する自 民党都連と都議会自民党、連立与党公明党が支持を決めているのに「舛添氏支援 の大義ない」と素っ気ないひと言を言い放つというのはいかがなものか、と首を 傾げたくなる。 確かに舛添氏は自民党が野党時代に自民党を離党、除名された人物である。しか し、その後、任期切れで参議院議員を辞めている。そして、今回の都知事選出馬 となった。連立与党の自民、公明両党とも自前の候補者を擁立することが出来ず、 舛添氏に相乗りすること選択した以上、たとえ腹の中で「舛添氏支援の大義ない」 と思っていたとしても自民党議員としては、子供じみたことを言うべきではない だろう。 大義というのなら、細川元総理を支援するという父親の小泉元総理の方こそ、大 義がないのではないのか。
2014年01月15日
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1月13日(月)快晴 ・渡辺喜美氏/「細川氏は佐川からの1億円問題の説明を」・ みんなの党の渡辺喜美代表は1月13日、大阪府豊中市で記者会見し、細川護 煕(もりひろ)元総理が東京都知事選への出馬を決意したことに関し、「細川さ んは億単位のお金で首相を辞めた経緯がある。当然、説明も必要だ」と述べ、首 相在任時の資金問題について明確にするよう求めた。細川氏は、総理在任時に東 京佐川急便から1億円を借り入れていた問題を野党だった自民党などに追及され、 平成6年4月、問題への明確な説明がないまま退陣した。 渡辺氏はまた、猪瀬直樹前知事が医療法人「徳洲会」グループからの資金提供 で辞任したことから「『政治とカネ』の問題は知事選の争点にならざるを得ない」 と述べた。 渡辺氏について、正直なところ、政治指導者としては余り評価していなかった が、この日の記者会見の内容は評価したい。渡辺氏が細川氏の求めた1億円問題 の説明は東京都民だけでなく、国民の大半が思っていることだからだ。 細川氏は総理在任時に東京佐川急便から1億円を借り入れていた問題を野党だ った自民党などに追及され、平成6年4月、問題への明確な説明がないまま政権 を投げ出した。 猪瀬前都知事は医療法人「徳洲会」グループから5000万円の資金提供を受 けた問題で辞任した。1億円問題をあいまいして政権を投げ出した細川氏が都知 事選に出馬する以上、この問題を説明責任は免れない。 細川氏は土壇場で出馬を取りやめ、逃げ出す可能性もあるのではないか。 午前4時、起床。 午前7時30分、成田山新勝寺初詣の集合場所。 1号車は51名。 午後6時、集合場所に到着。
2014年01月13日
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1月3日(金)曇り&晴れ メディア批評/元日の社説に見るメディアの時代認識と民主主義観 東京(中日)新聞社説 1月元日付/人間中心の国づくりへ 「グローバリゼーションと中国の大国化に『強い国』での対抗を鮮明にした政 権。しかし、経済や軍事でなく人間を大切にする国に未来と希望があります。 株価を上昇させ、企業に巨額の内部留保をもたらしたアベノミクスへの自負と 陶酔からでしょう、安倍晋三首相は大胆でした。 就任当初の現実主義は消え、軍事力増強の政策にためらいは感じられませんで した。多くの国民の懸念をふり払って特定秘密保護法を強行成立させた後は、初 の国家安全保障戦略と新防衛大綱、中期防衛力整備計画の閣議決定が続きました。 今後十年の外交、防衛の基本方針を示す安保戦略は、日米同盟を基軸にした『積 極的平和主義』を打ち出し、戦後の防衛政策の転換をはかりました」 東京(中日)新聞社説は、あたかも安倍政権が人間を大切にしない国家にしよ うとしているかのように述べているが、事実に反する。日本は健全な民主国家で あるからこそ、東京(中日)新聞も報道機関・言論機関として存在し、東京(中 日)新聞の社員は日本人として、大切にされている。人間を大切にしない国とは チベットなどで人権を抑圧している中国や先の政権ナンバー2の粛清を断行した 北朝鮮に見る全体主義国家のことをいうのではないか。 「先の戦争への反省から専守防衛に徹する平和国家が国是で国際貢献も非軍事 でしたが、積極的平和主義は国際的紛争への積極的介入を意図し、軍事力行使が 含意されています。米国と軍事行動を共にするには集団的自衛権の行使容認の憲 法解釈変更は前提で憲法九条改正は最終の目標です」 東京(中日)新聞社説は「経済や軍事でなく人間を大切にする国に未来と希望 があります」としているが、経済力と自国の領土と自国民を守る防衛力(軍事力) なくして、国の未来と希望を望むことができるだろうか。 先の大戦のへの反省と教訓から中国の軍拡、海洋進出、防空識別圏の一方的な 拡大など、国際情勢の変化に応じて、集団的自衛権の行使容認の憲法解釈変更、 憲法改正は時代の要請ではないのか。 東京(中日)新聞社説の時代認識を疑う。 「安倍政権が目指す『強い国』は『急速な台頭とさまざまな領域へ積極的進出』 する中国を念頭に自衛隊を拡大、拡充します。それは他国には軍事大国の脅威と もなるでしょう。疑心暗鬼からの軍拡競争、いわゆる安全保障のジレンマに陥る ことが憂慮されます」 安倍政権は日本の軍事大国化をめざしていないことは明らかである。 何よりも日本人は、時の政権による日本の軍事大国化を許すほど愚かではない。 朝日新聞の向こうを行く東京(中日)新聞の見識を疑う。 //////////////////////////////////// 午前7時、起床。風呂、朝食。 新聞を読む。 元日の各紙をもう一度、読む。
2014年01月03日
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1月2日(木)快晴 政治評論/連立与党公明党代表が「後ろから鉄砲を打つような言動」は問題 連立与党公明党の山口那津男代表は1月2日、安倍晋三総理の靖国神社参拝を 批判した。東京都内で行われた街頭演説で、安倍総理の靖国神社参拝について 「韓国や中国はもとより、米国やロシア、欧州連合(EU)でも懸念、批判する声 が出ている。このような声に対し謙虚、真摯(しんし)に耳を傾け、世界の平和 や安定に貢献する日本の姿勢を示すべきだ」と述べた。 また、山口代表は韓国や中国との外交関係について「関係改善の見通しが立っ ていないが、今年は関係改善に向けた大きな一歩を踏み出さなくてはならない。 国民や国際社会の声を謙虚に受け止め、進むべき道から外れないようにすること が、連立政権の責務だ。経済再生を最優先の課題とし、成果を出せば、歴史的な 業績になるだろう」と強調した。 山口氏は自民党と連立を組む公明党代表である。自らの立場の重責をお忘れに なったかのような安倍総理批判である。身内が後ろから鉄砲を打つような、信じ られない言動である。発言内容は安倍総理の靖国神社参拝を強く批判している朝 日新聞、毎日新聞、東京(中日)新聞などアンチ自民党メディアの論調とほぼ同 レベルであることも連立与党代表としての資質を疑う。 しかも、発言した場所とタイミングが良くない。正月の街頭演説での発言であ ることを見逃がしてはならない。発言の内容は非公式な場や党首会談の席上で述 べ、党首間の胸に収めておくことでよかったのではないか。 自民党内や自民党支持層の公明党への不信が広がる懸念の原因になりかねない 靖国神社参拝批判である。 公明党を結成した宗教団体「創価学会」(法華系)は政治家の靖国神社参拝に 反対している。同時に公明党の最大支持母体は「創価学会」である。 //////////////////////////////////////// メディア批評/元日の社説に見るメディアの時代認識と民主主義観 毎日新聞の「民主主義観」は明らかにか変だ 毎日新聞元日付社説 民主主義という木 枝葉を豊かに茂らそう 「2013年から14年へ、貫く棒は何なのか。年末、安倍晋三首相が靖国神 社を参拝し、保守支持層から喝采を受けた。愛国心、ナショナリズムが、政治を 動かそうとしている。強い国を作ろうという流れに、いっそう拍車がかかるのか もしれない。だが、強い国や社会とは、どんな姿を言うのだろうか」 毎日新聞が言うところの「保守支持層」の概念とは何か、曖昧である。 靖国神社参拝した安倍総理を喝采したのは、何も「保守支持層」だけではない のではないか。また「愛国心、ナショナルズムが、政治を動かそうとしている」 というが、確かに偏狭な愛国心、偏狭なナショナルズムは否定されるべきである。 しかし、毎日新聞社説は健全な愛国心、健全なナショナルズムまで否定しよう という意図が見えるのは私だけだろうか。 「強い国とは、異論を排除せず、多様な価値観を包み込む、ぶあつい民主社会 のことである。『寛容で自由な空気』こそ、貫く棒でありたい」と言うが、この 社説を書いた毎日新聞の論説記者は、今の日本が非寛容で不自由な空気に覆われ ていると考えているのだろうか。また日本は多様な価値観が認められている。 安倍総理の靖国神社参拝を始め、政治家の靖国神社参拝に対し、罵詈雑言に近 い言葉で理不尽にも内政干渉を続けている中国、韓国は「寛容で自由な空気」に 満ちている国だ、と言えるだろうか。どう見ても日本は、中国、韓国よりもはる かに「寛容で自由な空気」に満ちているのではないか。 「特定秘密保護法、初の国家安保戦略、そして靖国参拝。政権与党と安倍首相 の、力の政治がそこにあった」 政権与党と安倍総理の、力の政治とは、具体的にどういうことなのか。 日本は議会制民主主義国家(代議制国家)であり、議会での多数派こそが国民 の民意の多数派であることを毎日新聞は否定するのか。となれば、その毎日新聞 がどんなに美辞麗句を並べて、民主主義を説いても、それは空しい偽物の民主主 義でしかない、のではないか。 「政権に、権力の源泉の『数』を与えたのは、私たち国民だ。その代表者であ る政治家が、多数で法案を通す。選挙と議会の多数決があって、民主主義は成り たつ。それを否定する人はいない。ただし、『反対するのなら次の選挙で落とせ ばいい』などと政治家が開き直ったり、多数決に異を唱えるのは少数者の横暴だ、 といった主張がまかり通ったりするのは、民主主義のはき違えではないか」 与野党を問わず「反対するのなら次の選挙で落とせばいい」などと開き直った 政治家がいただろうか。 民主主義をはき違えているのは毎日新聞ではないのか。 「あらゆる政策を、賛成する側と反対する側に分け、多様な世論を『「味方か』、 『敵か』に二分する政治。対話より対決、説得より論破が、はびこってはいない だろうか」 と述べているが、実は、それは毎日新聞の報道、論調そのものであり、「それ は毎日新聞のことだろう。その言い分をそっくり、そのままお返しする、と言い たい。 毎日新聞は安倍総理の靖国神社参拝がよほど気に入らないのだろう。 「首相の靖国参拝は、民意を集約するどころか、熱狂する一部の支持者たちと、 異なる意見を持つ者との間に、深い亀裂をつくった。参拝の支持者は、日本人な ら当たり前のことをなぜ批判するのか、と言う。首相の参拝は、こうした激しい 愛国心、ナショナリズムを喚起する。参拝支持者が愛国者で、反対者は愛国心の ない人間であるかのような、不寛容さを生み出す」 だからといって、安倍総理の靖国神社参拝を支持する民意を「熱狂する一部の 支持者」との烙印を押すのはいかがなものだろう。余りに感情的表現ではないか。 また、安倍総理の靖国神社参拝が、「激しい愛国心」、偏狭なナショナリズム を喚起するだろうか。さらに「参拝支持者が愛国者で、反対者は愛国心のない人 間であるかのような、不寛容さを生み出す」ほど、多数派の民意は愚かではない ことはその後の経緯を見れば明らかであろう。 むしろ、私には毎日新聞の社説が愚かに思えてならない。 毎日新聞社説は「『排除と狭量』ではなく、『自由と寛容』が、この国の民主 主義をぶあつく、強くすると信じているからだ」 と結んでいるが、日本の民主主義が「自由と寛容」である事実は明らかである。 これは冗談であるが、もしかして、毎日新聞の社風が「非寛容で不自由な空気」 なので、論説記者が読者ではなく社内に向かって「自由と寛容」を求めているの か。 //////////////////////////////////////// 午前6時30分、起床。 午前11時、親戚新年会。ビール、日本酒ぬる燗、日本酒冷酒。 午後6時から民放テレビ東京の時代劇「影武者 徳川家康」を観る。
2014年01月02日
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1月元日(水)晴天 メディア批評/元日の社説に見るメディアの時代認識と民主主義観 読売新聞、日経新聞、産経新聞(例年通り主張は休み、樫山幸夫論説委員長の 「年のはじめに」)の3紙は、今年の見通しについて述べ、重点の置き方に差は あるものの、いわゆるアベノミクス、経済の見通しと、対中国を対象とした安全 保障のあり方を説いている。 読売新聞は「日本浮上へ総力を結集せよ」、「『経済』と『中国』に万全の備 えを」との見出しで紙面の約3分の2を割いて「」ベノミクスの経済見通しと、 対中国の安保・防衛論を強調している。 日経新聞は福沢諭吉の次の言葉を引用(意訳)し「日本人が今の国力に、今の 生活に満足し、文明の進行を止めてしまっても後悔しない民族だとは、自分は信 じることができない」、今に通じる言葉でありたいと結んでいる。 産経新聞は「国守り抜く決意と能力を」と呼びかけ、故ジョン・F・ケネディ 大統領の著作「英国はなぜ眠ったか」を取り上げ、当時の英国首相、ネビル・チェ ンバレンのような宥和(ゆうわ)主義の陥穽(かんせい)にはまった政治家の存 在や国民自身が宥和政策を支持し、必要な軍備増強を嫌ったが故にナチス・ドイ ツの台頭を許したとの論を引用し、現在の日本にとっても示唆に富んでいるとし、 英国の教訓に学べとしている。 朝日新聞の「民主主義観」は正しいか 一方、朝日、毎日、東京(中日)の3紙は、偏った視点からの「民主主義論」 を軸に、ねじれを解消した自民党安倍政権に対するやっかみからくる被害妄想、 難癖が目立つ社説となっている。毎日は第2朝日を思わせる内容で、東京(中日) は朝日の向こうを行く偏りようで、呆れるばかりである。 朝日新聞元日付社説/政治と市民―にぎやかな民主主義に 「民主主義社会で市民が疑問を感じる政策を政府が進める。昨年暮れ、成立し た特定秘密保護法をめぐっても同じような構図があった。(中略)この法律は行 政府の権限を強め、立法府を相対的に弱める。行政府が民意の引力圏から一段と 抜け出すことになった。行政府が強くなり、立法府が弱くなる」 市民が疑問を感じる政策とあるが、正しくは法案に反対し、左翼系労組の活動 家や左翼活動家学生と徒党を組んでデモ、国会周辺で反対集会を開いた一部の 「国民」であり、この社説を書いた論説記者もその仲間の「市民」である。それ をあたかも多く国民が疑問を感じているかのような表現はいかがなものか。特定 秘密保護法が必要であると考えている賢明な国民は法案賛成のデモや集会を開か ないだけであり、自らの意思を自ら一票を投じた衆参両院の国会議員に負託して いることを見逃してはならないだろう。 「行政府は膨大な情報を独占し、統治の主導権を握ろうとする。その結果、多 くの国民が『選挙でそんなことを頼んだ覚えはない』という政策が進む」、「議 論が割れる政策を採るならなおさら、政治は市民と対話しなければならない」、 「メディアの視線は選挙や政党に偏りがちだ。私たち論説委員も視野を広げる必 要を痛感する。場合によってはこれから2年半、国政選挙はない。それを『選挙 での多数派』に黙ってついていく期間にはできない。異議申し立てを『雑音』扱 いさせるわけにもいかない。(中略)もっとにぎやかな民主主義で応える新年に したい」 「私たち論説委員も視野を広げる必要を痛感する」とあるが、前々回の総選挙 で、民主党が掲げた政権公約(マニフェスト)のデタラメぶりを検証することな く、「政権交代」を煽ったのは朝日を始めとするメディアであったことを賢明な 国民は忘れていない。 その反省もなく、耳あたりの良い言葉としての「市民」、「対話」が並ぶ情緒 的な社説である。朝日の言う、にぎやかな民主主義とは動員された左翼勢力が国 会周辺でデモ、反対集会を開くことなのか。 ///////////////////////////////////// 午前2時、起床。穏やかな元日。 同2時45分、初詣。同3時から同6時まで、地元神社奉賛会のお手伝い。 午前7時に帰宅。同10時まで仮眠。新聞、年賀状に目を通す。
2014年01月01日
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・参院選後の安倍政権の課題と展望・ 参院選は「余程の想定外」がない限り、自民党の大勝、自公連立与党の圧勝 が予想される。参院選で自公連立与党が圧勝すれば、「衆参のねじれ」が解消、 安倍総理は、密かに長期政権をうかがう勢いである。 ただし、安倍長期政権にはいくつかのハードルがある。その1つが衆参両院に おける「違憲状態の解消」である。衆院は区割り法案が成立したが、参院は進展 が見られない。 まず、衆院の「違憲状態」を解消しなければ、安倍総理はメディアや世論から 「違憲状態で選出された議員」によって選出された総理という批判を招きかねな い。そうなれば、政権の正統性さえ問われかねない状況に立たされないとも限ら ないからだ。 参院選後、安倍総理は景気回復に向けた政策を矢継ぎ早に前倒して行く考えを 明らかにしている。その上で、今秋10月には、来年4月の消費増税に踏み切る か、どうかの判断を迫られる。野党は消費増税反対、民主、みんなの党は凍結を 訴えている。与党内、安倍支持の学者の中にも、凍結を強く求め声がある。安倍 総理がどう政治判断するのか、安倍周辺も息を殺して見守っているのが現状であ る。 一方で、安倍総理周辺はじめ自民党内には「衆参のねじれ解消」をテコに、1 にデフレ脱却、景気回復を実現した後、衆参の安定多数を背景に、政策実行最優 先し、3年後の平成28年夏に衆参同日選挙まで行くべきだとの意見が強い。さ らに憲法改正などいわゆる安倍カラーを打ち出すべきだとの意見もある。 ただ、衆参の「違憲状態」を放置したままの「安定多数」に疑義がないのか、 疑念は消えないのも否めない。また今後3年間、内閣と連立与党への高支持率が 続くという保証があるわけではない。 メディアによる月1回の世論調査が行われる現状では、与野党を問わず移ろい 易い世論に敏感な政治家が、世論調査の結果(内閣支持率や政党支持率)に右往 左往、浮き足立ち、野党は衆院の解散要求、与党は解散反対といった酔態を見せ た過去がある。特に当選回数の少ない、自民党の場合、具体的には118名の1 回生議員が騒ぎだすことが懸念される。 安倍長期政権への重要なハードルの1つが、支持率の高いうちに衆院を解散し、 安倍政権として「国民に信を問う」ことである。安倍政権として、国民に信を問 うのは、1つはアベノミックスへの評価、2つ目は消費増税実施の時期は当初の 予定通り来年4月か、それとも景気動向を見て時期を変更するのか、3つ目は安 倍外交(価値観外交)への評価である。 衆院解散・総選挙の大義名分は「違憲状態の解消」である。 そこで、安定多数を獲得してこそ、安倍政権は安定政権となり、長期政権も視 野に入るのではないか。 その上で、安倍総理が目指す「戦後体制からの脱却」である憲法改正、自衛隊の 国軍化、集団自衛権の行使、靖国神社参拝、尖閣諸島の専守防衛による共産中国 の侵略阻止、北方領土問題の早期解決、北朝鮮の国家犯罪である日本人拉致事件 被害者の救出を速やかに遂行していくのが、政党政治、議会政治の王道なのであ るが・・・。(つづく)
2013年07月17日
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国会は明日6月26日、会期末を迎えますが、ある野党の幹事長が言うには、 「自民党の驕りと緩み、野党民主党の無気力、無能、『維新の会』の空回りが目 立った国会だった、ようです。 自民党は参院選の選挙公約の地方版をめぐり、自民党沖縄県連と沖縄選挙区公 認候補者が米軍普天間飛行場の移設問題で辺野古移設という党本部の方針に反し、 「県外」を主張した酔態を演じましたが、どうなっているのでしょうか。 また、参院埼玉選挙区の自民党公認候補者は党本部が公明党候補を推薦したこ とに反発、わざわざ埼玉県庁で記者会見し、「わたしは公明党に投票したことが ない。創価学会は嫌いだ」などと子供みたいなことを言って、連立を組む公明党 を怒らせています。 看過できないのは、この自民党公認候補が記者会見で、「たかが過半数のため に、責任政党がこんなことをしていいのか」と党執行部を非難したことです。こ れでは公明党ばかりか、自民党支持者まで敵に回すことになるのではないでしょ うか。 埼玉選挙区の自民党公認候補者は政党人、議会人として失格であると仕方がな いのではないでしょうか。同時に、その言動は子供以下に聴こえるのは私だけで しょうか。 沖縄、埼玉と自民党はこのような候補者を公認したのか、疑問が深まるばかり です。 この2人に共通しているのは「自分の選挙に有利か否か」に判断基準が置かれ ていることではないでしょうか。当選して議席を得ることはあくまで手段に過ぎ ず、肝心なことは当選して議席を得た後、政治家として、いかに日本の平和と安 全を守り、国民・主権者の生命と財産を守り、国益を守るか、行動で示しことで はないでしょうか。 2人は手段と目的を取り違えて、手段を目的化しているように私には思えます。 また、党の政策責任者の高市政調会長は、2度にわたる失言をし、釈明、撤回 しています。自民党は大世帯になっておごりが出てきたのか、緩みきっているよ うに見えます。 石破幹事長ら党執行が党内を仕切りきれていないのではないでしょうか。 このような状況で参院選投票日まで安倍総理人気、安倍内閣と自民党の高支持 率が続くでしょうか。 先輩政治記者によれば、歴代自民党総理総裁の指南役であった安岡正篤老師 がよく「権力者の自制」を説いていたといいます。 ここは自民党も、ひと呼吸おいて「権力者の自制が」が必要なのではないでし ょうか。 政治指導でどんどんやるのはいいのですが、「任重くして道遠し」といった謙 虚さも大事なのではないでしょうか。 特定の人の意見だけを大事にしている感じを受けますが、国民はどう見ている のでしょうか。 何といっても日本は経済大国なのですから、対抗心ばかりむき出さないで、近 隣諸国から「なるほど」とか「さすがだ」と、言われるような言動が必要なので はないでしょうか。 安倍総理が尊敬する吉田松陰先生が大事にしていた「君子は重からざれば 威 あらず」とか「瞑瞑のうちに陰徳を積む」といった趣も欲しいところではないで しょうか。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 午前4時30起床。洗顔、歯磨き。 メールのチェックと返信。 主要紙新聞に目を通す。 うめ子ちゃんと散歩。風呂。朝食。 午前7時30分、地元小学校の児童登校時の見守り。 午前11時、永田町取材。 午後5時、帰宅。 うめ子ちゃんと散歩。
2013年06月25日
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参院選敗北なら進退判断=橋下徹「日本維新の会」共同代表(大阪市長) 日本維新の会の橋下徹共同代表は5月27日、日本外国特派員協会での記者会 見で、いわゆる従軍慰安婦などをめぐる自らの発言が批判を浴びていることに関 し、「政治家の責任は選挙で審判を受けることだ。参院選の結果を受けて、私が 共同代表のままでいられるかどうか、党内で議論が生じると思う」と述べ、夏の 参院選で敗北した場合、進退を迫られることになるとの認識を表明した。 ・私の政治家 橋下徹評・ この人はいま、自分が置かれている立場を理解していないと同時に、政治家 の失言・方言が政治生命に関わることをご存じないようだ。 この人は国政に議席を持つ「日本維新の会」共同代表である。その発言は重 い意味を持つことを自覚していないようだ。未だに、タレント弁護士気分が抜け ないのか、自身の発言に関し、真意が伝わっていない、との思いが強いようであ るが、政治家の発言は一度報道されたら、どんどん一人歩きする。それだけでは なく、ちょっとした失言・放言はメディアの報道により国民・有権者に伝わり、 さらに人から人に広がる間に悪い意味で拡大されて伝わることは歴史が証明する ところである。 タレント弁護士の橋下氏は、典型的な「ああ言えば、こう言う」タイプの人 間である。 これまではそれが通用したのであろうが、政治の世界、政治家としては「ああ言 えば、こう言う」タイプは伸びた人が少ない。 善し悪しは別として政治の世界では、失言・放言した政治家が釈明、弁明をすれ ばするほど、その政治家の評価が下がることあっても上がることはないのである。 ここは沈黙するのが最大の防御であり、真意を伝えることにもなるのであるが・ ・・・。 自らの言動が所属政党、同僚議員、同志に迷惑をかけた場合、その政治家の責 任の取り方としては所属政党を離党、職責を辞するなどがある。 さらに重要なのはそのタイミングであることは言うまでもない。 橋下氏を見ていると言い訳をすれば、するほど評価を下げている。 橋下市長は『政治家の責任は選挙で審判を受けることだ』としているが、彼は 一政治家ではなく、国政に議席を持つ政党『日本維新の会』の共同代表であるこ との責任の重さを自覚していないのではないか。 橋下市長が共同代表でいる限り、参院選での『日本維新の会』の苦戦は避けら れない。 橋下市長のきょうの発言は参院選後の責任論への予防線ではないではないのか。 もっと言えば自らの保身ではないか。 参院選を前に『日本維新の会』と所属議員は、いわゆる従軍慰安婦などをめぐ る橋下共同代表の発言で、有権者・世論の厳しい批判を受け、窮地に立たされて いる。 政治家の責任をいうなら、橋下氏は自らの不用意な発言で『日本維新の会』と 所属議員を窮地に追い込んだ現実を直視し、共同代表を辞することで、その責任 を取るべきであろう。そうすることによって、『日本維新の会』と所属議員に向 けられた批判を和らげることになると同時に、その潔さが橋下市長の再評価を生 み、やがて再び、政治家としての出番が来るのではないか。 その意味で、参院選の結果を受けて進退を考えると、きょうの橋下発言は残念 である。 午前5時30起床。洗顔、歯磨き。 メールのチェックと返信。 主要紙新聞に目を通す。 うめ子ちゃんと散歩。風呂。朝食。 午前7時30分、地元小学校の児童登校時の見守り。 取材申し込み。 午後1時、永田町取材。 午後5時、帰宅。 うめ子ちゃんと散歩。
2013年05月27日
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5月15日(水) 午前5時30起床。洗顔、歯磨き。 メールのチェックと返信。 主要紙新聞に目を通す。 うめ子ちゃんと散歩。風呂。朝食。 午前7時30分、地元小学校の児童登校時の見守り。 午前11時、永田町取材。 午後6時、「安倍晋太郎先生を偲び安倍晋三総理と語る会」(プレスセンター)。 午後7時30分、「あべまん会」(日比谷)。 午後9時30分。上京した先輩政治記者らと「焼き鳥屋」(四谷)、ショットバー(四谷)。 16日午前1時30分、帰宅。
2013年05月15日
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立法府の「良識の府」と呼ばれる参議院ですが、その一方で衆議院の影響を受 け「政争の府」や「衆議院のカーボンコピー」と酷評されることもあります。 さらに昨年の総選挙では一院制を公約した政党もありました。 参議院の危機と存在意義について、与野党参議院議員に話を聞ききました。 民主党の江田五月元参議院議長につづき、自民党の西田昌司参議院議員のイン タビューを(自民党) (聞き手・政治評論家 伊藤達美) 自民党の西田昌司参議院議員 最終回 ・参議院の危機と存在意義・ 西田昌司 参議院議員(自民党) 問・参院の審議に参加した1期6年間を振り返って、どう感じていますか。 西田氏「一番大きいのは6年間選挙がないことです。これは何かというと、目 先のいろんなブームとか、そういうことに左右されることなく、正論が言えると いうことです。同じ自民党の議員の方でも衆院の方と話していると、どうしても、 『「西田君言っていること、正しいけれども、そんなこと選挙で言ったら落ちちゃ うよ』というようなことが沢山あります。私も落ちて下さい、と言うのです。そ ういう方は・・・。つまり、それほど衆院の方は選挙に対して、非常にセンシテ ブに行動してしまうのです。もちろん、それは大事なことではあります。民意が どこにあるか、と感じ取る心は大事なのですが、あまりにもそちらの方になびき 過ぎて大衆迎合に陥ってしまう恐れがあります」 問・政治家は有権者を導く立場ではないですか。 西田氏「本来、政治家は大衆迎合ではなく大衆を説得しなきゃならない立場で す。国民を説得するのが仕事なのに、『大衆がこう言っているから、こうしなきゃ ならない』とね。それが間違っていようが、正しかろうが、『国民がそう言って いるのだから、いいじゃないか』という論法を持ってくる。これは政治家として の見識が足らな過ぎます。ところが衆院の選挙制度、特に小選挙区制度(比例代 表並立制とセット)になってくると、そういうことになりがちです」 問・その点をどう改めるべきですか。 西田氏「それ対して参院の場合は1人区が多いので、ある意味小選挙区になっ ているのですが、それでも6年間選挙がないということで、その間のいろんな出 来事について、長期的視点で『今の民意はこう振れているけれども問題はおかし いじゃないか』と言うことができ、言いやすい立場にあります。そこが衆議院と 参議院との根本的に違うところであると思います。私はそういう姿勢で国会審議、 政治活動をしてきたつもりです」 <略歴> 西田昌司氏(にしだ・しょうじ)。 滋賀大経卒。税理士。京都府議。参院国対副委員長。 参院予算委員。53歳。参院京都選挙区。当選1回。
2013年04月19日
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立法府の「良識の府」と呼ばれる参議院ですが、その一方で衆議院の影響を受 け「政争の府」や「衆議院のカーボンコピー」と酷評されることもあります。 さらに昨年の総選挙では一院制を公約した政党もありました。 参議院の危機と存在意義について、与野党参議院議員に話を聞ききました。 民主党の江田五月元参議院議長につづき、自民党の西田昌司参議院議員のイン タビューを(自民党) (聞き手・政治評論家 伊藤達美) 自民党の西田昌司参議院議員 第2回 ・参議院の危機と存在意義・ 西田昌司 参議院議員(自民党) 問・メディアに出て市場原理主義による行き過ぎた構造改革路線を称賛した政 治家もいました。 西田氏「一時期、メディアに出た方は、自民党の実際と違う所をどんどん宣伝 するわけです。そのことによって自民党はある意味評価を受けた。誤った情報が 国民に流れてしまったのです。これはわれわれの責任もありますが、しかし報道 する側の姿勢の問題もあると思います。つまり、構造改革を未だにメディア側が 正しいと考えている。だって、そもそもメディア側が正しいと言うことを小泉さ んがやったのですから。メディアは喧伝し過ぎたことがいかにデタラメであった かということで腹を切らなければダメですよ。ところがそれは全くない。TPP はまさにそれです。何を言っているのですか、と言いたいです」 問・政権の枠組みをどうお考えですか。 西田氏「だから、その時の吹く風によっても変わってきますから・・・。普通、 考えたら民自公なのでしょうね。要するに維新とみんな(の党)、ここは民主党 の方々ですら、『西田さん、われわれも西田さんに随分、攻められたけどね、し かし、みんな(の党)はないよね。維新なんてあり得ないよね。あんな無責任な デタラメ、あり得ないよね、と彼らが言っている。僕は、そのとりですね、と言っ ているのです。維新とみんな(の党)が言っている話は、財源どころか、それぐ らい根拠のない思いつきです。もっと言えば、維新とみんな(の党)の言ってい ることは、構造改革路線そのものじゃないですか」 それはもうダメだということで自民党は麻生内閣の時から市場原理至上主義、 行き過ぎた構造改革、行き過ぎた規制緩和の小泉・竹中路線と決別しているので す。民主党の中も構造改革ダメだと言いながら結局、事業仕訳など構造改革をやっ ちゃったわけです。共通の失敗経験として、民自公にはあるのです。ところがみ んな(の党)と維新には全くない。特にみんな(の党)はもともと自民党にいた。 渡辺善美さんに僕は『あなたの言っていることは論理的にも全然筋が通らないし、 おかしいと随分言いました。わかっていないです。で、維新は全く国政をやった ことがないから、夢みたいな話を言っている」 問・石原さんと橋下さんをどう見ていますか。 西田氏「石原慎太郎という人はよくわからないです。あの人、最初に出てきた 時から、再軍備しなければならない、憲法廃棄ということを含め、私と似たとこ ろがあります。ありますが、要するに保守とは何かと言ったら、そういうことを いうのが保守じゃないのです。もっと国民の精神、その上にあるものを体現して やらなければならない。ところがあの人は何もないです。それが三島由紀夫とか 他の作家と全然違うところです。あの人は結局、太陽族なのです。世の中に対し て、反発して無茶やっています、と。それが国民の人気を得て出てきちゃいまし た、ですよ。あれもこれも知っています。知っているのだけれどもやっていない」 問・石原さんは個人主義者で、公に対する志が低い、と見る向きもありますが、 どう思いますか。 西田氏「公に対する志はない。理念とか信条とかやらなければならないことが ありますが、それは全て現実社会に落とし込んでいった時にものすごく矛盾があ るわけです。その矛盾との葛藤をどう引き受けてやっていいか、そのためにはい ろいろ生き様や時間をかけて国民に説得し、納得してもらうことをやっていかな ければならいのです。あの人がやっているのは全然違います。あの人は矛盾点を 全く何も考えずに平気で自分で言葉を発したり、書いたり、それでスターダムに 押し上げられて喜んでいるだけです。それが橋下市長と全く同じでしょ。それで くっついているだけの話で、ほんとの中身はないわけですよ。要するにスターダ ムに上がった人間とスターダムに上がりたいと思う人間の意見、手法が一致した だけですよ」 <略歴> 西田昌司氏(にしだ・しょうじ)。 滋賀大経卒。税理士。京都府議。参院国対副委員長。 参院予算委員。53歳。参院京都選挙区。当選1回。
2013年04月18日
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立法府の「良識の府」と呼ばれる参議院ですが、その一方で衆議院の影響を受 け「政争の府」や「衆議院のカーボンコピー」と酷評されることもあります。 さらに昨年の総選挙では一院制を公約した政党もありました。 参議院の危機と存在意義について、与野党参議院議員に話を聞ききました。 民主党の江田五月元参議院議長につづき、自民党の西田昌司参議院議員のイン タビューを(自民党) (聞き手・政治評論家 伊藤達美) 自民党の西田昌司参議院議員 第2回 ・参議院の危機と存在意義・ 西田昌司 参議院議員(自民党) 問・メディアは当時の田中防衛相、前田国土交通相、野田総理への問責決議に ついて、問責決議を乱発するな、と野党を批判しましたが、どう見ますか。 西田氏「要するにメディアは事実上、初めから一院制を『採用』しているよう な感覚なのでしょう。つまり、『衆議院だけでいい、参議院はいらない』という 前提にあるから、そういう論法になるわけです。しかし、衆議院と参議院、両院 とも同じく国民の代表であって、しかも参議院の方は、もう少し大局的な所から ところから見て審議しましょうという設置の法的意思があるわけです。その中で、 第二院が問責した。つまり、国民の代表が『ダメだ』と全野党が決議したという ことは物凄く大きな意味があって、法律上、衆議院の不信任と違って、(衆院の) 解散か総辞職とか、書いてありませんが、それに匹敵する重たい意味なのです。 その重たい意味をメディア自ら否定するような報道、論説を掲げるということは、 要するに(参議院を)国民の代表と認めていない。一院で良いと思っているので す。これは二院制、参議院に対する冒涜です」 問・この間のメディアの姿勢をどう見ていますか。 西田氏「結局は市場原理主義と同じところに行っているのです。アメリカが一 極、自分たちだけが世界の一番の権力を握っているというアメリカが持ってきた 価値観、体系、それが特に経済の中、政治の中においても競争原理主義みたいな 形でやってきて、民意に対してダイレクトに反応する。反応しているのは仕組み として衆議院の方です。だから、そちらの方が良いのだという思い、そして自分 たちがやっているジャーナリズムも民意の代弁者になっているのだ、と思ってい るのでしょうが、完全な思い上がりです。 だから、その姿勢が治らない限り、この国は良くならないです。 そういう報道があり、民意を暴走させる仕組みがマスコミの中にもあって、衆 議院の中にもともとあるのです。それを唯一、止められるのが参議院なのです。 そこを彼らが自ら潰しにかかってきているわけで、本当に情けないです」 問・野田総理に対する問責決議に対し、メディアは問責決議理由を捉えて自民 党を批判していますが、どう反論しますか。 西田氏「これは三党合意とか云々というのは少数野党が書いた中に、そういう 批判がありました。しかし、決議の理由を彼らが言っているのであって、自民党 が言っているのは問責するということに賛成したか、どうかだけの話です。自民 党が言っている問責理由は賛成討論の中で川口順子議員が、なんでわれわれが問 責に賛成するのか、はっきり言っているわけです。それを聞いていただいたら、 わかる話です。要するにメディアの屁理屈です」 問・総選挙後、自民党は政権与党になる可能性が高いですが、衆参の「ねじれ」 にどう対応していきますか。 西田氏「そういうことは当然あることで前提になっていて、実は参議院で民主 党等とも随分前からそういう話をしているわけです。それは何かと言うと、参議 院の民主党の議員もわれわれも共通しているところがあるのは、構造改革始め、 市場原理主義、この20年間やってきた改革騒動が果たして良いのか。まずかっ た部分が沢山あるのではないか、というところなのです。もともと民主党は反構 造改革で上がってきた方が多い。その分、私は大いに結構賛成なのです。私は府 会議員の時から『構造改革は間違っている』とずっと言って、自民党に対して批 判していたわけです。そして今、参議院の中にいる方も私と同じように、思って いる方が結構沢山います。また現実に総裁になられた安倍さんは小泉さんの後、 総理総裁になったために経済政策的には構造改革路線を引き継がざるを得なかっ たわけです」 問・現在はどう改まったのですか。 西田氏「今は、逆にもう一度そこのところを反省して総括して行こうと舵を切っ ています。これは麻生内閣以来、そういう方向に舵を切っているのです。 ですから民主党の中でも、政界再編ということにも当然、つながってくるでしょ うけれども、自民党が政権を取った時に良いことは良いで、協力してもられるよ うな態勢をつくれるように、水面下で話しているということです。始め僕らは少 数派でしたが党内で僕ら、随分それを言ってきたから、多数派になりつつありま す」 <略歴> 西田昌司氏(にしだ・しょうじ)。 滋賀大経卒。税理士。京都府議。参院国対副委員長。 参院予算委員。53歳。参院京都選挙区。当選1回。
2013年04月17日
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立法府の「良識の府」と呼ばれる参議院ですが、その一方で衆議院の影響を受 け「政争の府」や「衆議院のカーボンコピー」と酷評されることもあります。 さらに昨年の総選挙では一院制を公約した政党もありました。 参議院の危機と存在意義について、与野党参議院議員に話を聞ききました。 民主党の江田五月元参議院議長につづき、自民党の西田昌司参議院議員のイン タビューを(自民党) (聞き手・政治評論家 伊藤達美) 自民党の西田昌司参議院議員 第1回 ・参議院の危機と存在意義・ 西田昌司 参議院議員(自民党) 問・二院制における参議院の存在意義についてのお考えをお聞かせ下さい。 西田氏「この間、一院制とかの議論も行われていますが、一番問題なのは、人 間が判断すれば間違う可能性が高い。しかも、人によって選挙で選ばれる仕組み で代議制が出来ています。そうするとその選ばれ方が重要になってきます。特に 今日のようにマスコミが喧伝して政治イッシュ―が決められていくケースが少な くない。そうなってきた時に大ブームを起こして大勝利することもありますが、 その結果、行った政策が間違うこともあるわけです。いわゆる小泉改革を始め、 今回の民主党政権など度々見せつけられている。そういう間違いは昔からあるわ けです。だから人間が判断することは、そういう誤謬があるので、それを食い止 めるために二院制というのがあるわけです」 問・本来の存在意義を見失いがちになってしまうのは背景をどう見ていますか。 西田氏「二院制の基はイギリスですがイギリスの場合、下院の議員は選挙で選 ばれるけれども、上院の議員は貴族ということで選挙でない、違う形で選ばれて いるわけです。熱狂による間違った判断から、どう守るか、ということが二院制 を採用している一番の根本的な目的となっているのです。わが国の見てみると、 根本的な目的を忘れて、衆院の熱狂を食い止めなければならないのに、そのこと を参院においても衆院と同じような熱狂の下で、それを食い止めなければならな いのに、それと同じように熱狂がそのまま伝わるようなに仕組みでやってきた。 もう一つ言えば、『もっとダイレクトにやるべきだ』という意見もあります。そ うすると『二院などいらない』という話になっていますが、これはまったく本末 転倒の言い訳です。そういう考えはそもそも何で二院制ができているのか、まっ たくわかっていない。わかっていない人が議論したり、わかっていない人がわかっ ていない批判をしたりするところが一番間違いだと思います」 問・参議院廃止を衆院選の公約に掲げている政党がありますが、どう見ますか。 西田氏「要する二院制の持つ意味をわかってないのです。彼らが言っているの は世論に迎合しているわけです。1つはこの間、経済においても市場原理主義、 市場のニーズ、市場の中の競争原理、そういうことを含め、民意がダイレクトに 出来る方がいいと思っているフシがあります。ところが、それは先ほど言ったよ うにそうではない。注・確認すること)民意における暴走をどうやって制限して いくかというのが二院制の意味であるし、代議制の意味なのです。また間違った 論法の1つは、『参議院でねじれ(現象)が起こってしまっているから、政治が 動かなくなった。だから、ねじれがないようにしようと思うと一院でいいじゃな いか』と、こういう話に行っているわけです。困ったことにまったく、意味がわ かっていない話になっています。だから彼らには参議院の意味をもう一度考えて ほしいのです」 問・過去に衆議院の判断が間違っていた法案があります。 西田氏「国民のみなさん、思い出していただきたいのですが、参議院が否決し た法案が大きく2つありました。1つは衆議院選挙に小選挙区を柱とする小選挙 区比例代表並立制の導入した選挙制度改革法案です。もう1つは郵政民営化法案 です。この2つの法案は、あの熱狂の中で衆議院が導入を決め、可決しました。 しかし、参議院では全部否決しました。本来、参議院で否決したことで廃案になっ たはずなのに、その時の民意に参議院が迎合せざるを得ない状況に追い込まれて しまった過去があります。これはマスコミを始め、『衆議院で可決したものを参 議院で否決するのはおかしい』という論法でやって、通しちゃったでしょう。郵 政民営化法案の場合、もう一度(当時の小泉総理が)衆議院を解散することで参 院の民意を変えるなど、とんでもないことをしてしまった」 問・熱狂の中で有権者は冷静な判断ができましたか。 西田氏「後で考えてみると、小選挙区導入も郵政民営化も、果たしてどうだっ たのか。『?』がつくというのが大多数の国民の思いではないでしょうか」 問・例えば、二大政党制をめざして導入した衆議院の小選挙区制は先の総選挙 に政党が乱立したことでも判断が間違っていたことが明らかです。 西田氏「小選挙区比例代表並立制法案は結局、衆議院で可決したのに対し、参 議院が否決した方が正しかったということが過去のいくつかの事例を見れば、わ かります。現在も衆議院と参議院が『ねじれている』といわれているけれども圧 倒的に参議院の方が、議論する内容も濃いし、問題点を抉り出していると思いま す。つまり、そういう事実を見てもらったら二院制がいかに大事で、有用な存在 であるわかるはずです。ある種の思想とか、目先のそういうことに懲りかまって、 真実を見ようとしない方々が一院制を言っているわけです」 <略歴> 西田昌司氏(にしだ・しょうじ)。 滋賀大経卒。税理士。京都府議。参院国対副委員長。 参院予算委員。53歳。参院京都選挙区。当選1回。
2013年04月16日
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立法府の「良識の府」と呼ばれる参議院ですが、その一方で衆議院の影響を受 け「政争の府」や「衆議院のカーボンコピー」と酷評されることもあります。 さらに昨年の総選挙では一院制を公約した政党もありました。 参議院の危機と存在意義について、与野党参議院議員に話を聞ききました。 (聞き手・政治評論家 伊藤達美) 民主党の江田五月 元参議院議長 第4回目 ・参議院の危機と存在意義・ 問 選挙制度にも問題がある、との指摘もありますがどう考えますか。 江田氏「私は、例の参議院の定数是正で違憲状態を直すということも含めて、 選挙制度をかなり考える必要がある。最高裁の参議院の選挙区が都道府県ごとに 決められているのは憲法の要請ではないのだ、と言っている。 都道府県ごとで決めるということは考え直してもいいのだ、と最高裁も言って いる。参議院の選挙制度については西岡私案というのがあって、参議院の選挙区 を全国のブロックに分けて、そのブロックで選ぶというものです。私自身は、ブ ロックに個人名投票した方が良いと考えています。 比例区はブロックに分けてブロックを個人名投票にすると、自ずとどっか一つ の政党が過半数を取るということは出来なくなると思います。多党分立になる。 そうすると、衆議院は過半数政党で政権を作ります。その政党が参議院に来たら 自分の足元の政党が過半数ないです。そうすると参議院の内で連立を考えざるを 得ない。衆議院は政権選択が切れ味鮮やかにではあるけれど、ある程度行き過ぎ て、暴走と言ってはいけないけれど、ちょっと一定の幅を振り切ってしまうよう な選択をしかねない。 それが参議院に来ると、連立工作によって、ぐっと緩和されるわけです。そう やって参議院が役割を果たして二院制が一定の幅の中で右に左に動きながら機能 するということが生きるのではないか、と思います。西岡さんの提案をもっと真 剣にみんなで検討の対象にされた方がいいのではないかと思っています」 問 参議院議長経験者として、今の参議院のあり方をどうお考えですか。 江田氏「私が議長に就任した時は参議院が与野党逆転して、しかし、与党民主 党は単独で過半数がなくて、しかも衆議院では時の与党が三分の二以上の議席を 持っているという状況でした。『ねじれ』第一期の議長で、これは大変苦労しま した。 率直に言って参議院で第一党となった民主党が方に力が入り過ぎて、ブレーキ を強く踏み過ぎたというところあって、後に民主党はそれで苦労するわけです。 例の道路特定財源で『ガソリン値下げ隊』というのをしたりしていましたが、 これは結局、政権を取っても解決できなかったわけで、民主党の足かせになった り、足を引っ張ったところもあります。まあ廃止になった。09年総選挙で衆議 院も逆転をして政権交代をして、それから1年間は比較的順調の努めることがで きました。『ねじれ』の時代とそうでない時代の両方を経験しました。 問 『ねじれ』時代の議長の時は衆議院議長とは下交渉のような接触がありま したか。 江田氏「政治は制度だけで動くものではなくて人で動きますから、私の時には 最初の2年間、衆議院議長が河野洋平さんですから河野さんと私とは随分いろん なことを一緒にやってきて、だから水面下だけではなくて表でも二人でやりまし た。 例えば、道路特定財源の暫定税率の問題など政府側がつなぎ法案を出して、そ れ対して、つなぎという奇策ではなくてそこはちゃんと合意で進めなさいという ことでつなぎ法案を撤回させて、年度内に結論を得るという与野党の合意をして いただいた。これは河野さんと表でも一緒にそういう努力をしました。衆参、人 によりけりですが別の院ではあってもお互い意思の齟齬がないようにしていかな いと二院制というのは上手に動かすことはできないのです」 問 民主党政権の3年間四か月を振り返って、どう受け止めていますか。 江田氏「私自身は政権交代による民主主義というのが民主主義政治には絶対欠 かせないことであると考えています。 長く政権担当し得る自民党以外のもう一つの政党を作らなきゃというので国会 に出て来て35年超えるのですが、やっと3年前に政権交代できた。だから、こ の3年は空白だ、とか何とかいうのは余り短期的な見方で、ちょっと長い目で見 ると、政権交代政治の門口にやっと立ったところだと思います。 そこへ第3極が出て、第3極がどうなって行くのか、全く見えないというか、 ああいうやり方だと危ない方向に行きかねない。 これまで政権を担当してきて一定の力量のある自民党とやっと政権担当経験3 年を経て、この3年間、傲慢であったこともあるでしょう、マニフェストで間違っ たこともあるでしょう、いろいろあるけれども、政権担当経験を持ったもう一つ の勢力というのが一定の姿を現したところですから、民主党はそこの歴史的使命 というのは十分自覚して、しっかり地に足の着いた政権担当能力のある政党にちゃ んとなって行く、あるいは国民もそういうものをちゃんと育てていく、というこ とが必要だと思っています」 (終り) 江田五月氏(えだ・さつき) 東大卒。弁護士。科学技術庁長官。参院議長。 法相。71歳。参院岡山選挙区。当選4回。 午前4時30起床。主要新聞に目を通す。 メールチェック。うめ子ちゃんと散歩。 風呂、朝食。資料整理。 午前7時30分、地元小学校の通学時の見守り。 午前10時、永田町取材。 午後4時、帰宅。 午後4時30分、うめ子ちゃんと散歩。 午後8時30分、就寝。
2013年04月15日
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立法府の「良識の府」と呼ばれる参議院ですが、その一方で衆議院の影響を受 け「政争の府」や「衆議院のカーボンコピー」と酷評されることもあります。さ らに昨年の総選挙では一院制を公約した政党もありました。 参議院の危機と存在意義について、与野党参議院議員に話を聞ききました。 (聞き手・政治評論家 伊藤達美) 民主党の江田五月 元参議院議長 第3回目 ・参議院の危機と存在意義・ 問 参議院廃止論は衆議院(多数党)の暴走、行き過ぎをチェックする役割を 否定するになり、懸念されます。 江田氏「二院制を上手に生かす努力を放棄して、困ったから一院制というのは、 それは逆だと思います。 そんなことで一院制にしたら、それこそ一院(衆議院)が暴走して変な方向に行 ってしまう心配も出てくるわけで、その努力を放棄するかの如き主張が結構見ら れる。『ねじれ』でことが決まらないから、だから一院制だというのは乱暴な議 論です。決められないということは制度の責任もなくはないけれども、その制度 を動かす人の責任であって、それを抜きにして、決められる制度にすればよろし い、というのは違うと思います。ならば今の二院制をどうするのか。 私は、参議院は単なるチェック機関ではないと考えています。『ねじれ』でチェ ックの方をやったら動かない。だから『ねじれ』の時には、参議院が大所高所か ら単にチェックではなく衆参の『ねじれ』を克服した大きな合意を作ることで参 議院の良識を発揮する。 『ねじれ』のない時のチェックの役割をより高度にさせた役割があるだろうと思 っています」 問 小選挙区の衆議院選では大きな振れが生じることがあります。 江田氏「解散がなくて6年間、落ち着いて考え、議論することのできる院なの です。特に最近、衆議院が大きく振れます。小選挙区にしたことにもよりますが、 小泉内閣時代の郵政解散選挙で自民党が三分の二、そして3年前は、三分の二ま では行かなかったが民主党に動いた。大きなブレは衆議院ではある程度想定でき るわけです。その大きなブレを一定の所で止めながら議論するのが参議院の役目 です。その役割を自覚して参議院が機能していくことを考えなければいけないと 思います」 問 参議院が「良識の府」として、党派を超えて独自性が求められています が、その点はどうなのでしょうか。 江田氏「参議院の役割を十分理解して参議院議員になっていかなればいけない。 政治家になるのにどこでも、入ればよし、という話ではない。参議院の役割とい うものを十分、自覚をして参議院議員になってもらわないといけない。今度の総 選挙でも参議院から衆議院選に出馬している人がいます。それぞれの人の事情、 政治信条などの問題だと思います」 問 参議院は「良識の府」として復活させるには、どうお考えですか。 江田氏「衆参両院とも議長は会派を離脱します。会派に拘束されず、行動しま す。それと別に参議院の政党化に対する警鐘というのは昔から鳴らされていたの ですが、しかし、事実はますます政党化する。 私自身で思い出すのは比例代表制度を導入する時に、比例代表というのは政党 選挙そのものですから、参議院と本質的に相いれないということで仲間のみなさ んと、比例代表導入反対で議長が議場に入る所へ立って抵抗するとか、あるいは 参議院の議員食堂で集会を開くとか、やりました。私は、基本的にそれは間違っ ていたとは思っていない。 参議院はやはり政党の縛りよりも参議院議員一人ひとりの良識の方にウエート が置かれるあり方を考えなければいけないという気はします」 問 政局に左右されることが多々ありますが、その点はいかがですか。 江田氏「その時その時の政局の動きの中に参議院が入り過ぎるという、そうい うことでいいのかな、ということが出てきます。ただ、非常に難しいのは議長に は大きな権限があるといえばあるのですが、議長の判断で行えることというのは 非常に少なくて大部分が議院運営員会で決められた方向で行われている。 私も2010年最後の本会議を開かなかったといろいろいわれるのですが、議 員運営委員会が開けと言ったものを、そばらくベルを押さずに、もう一度考え直 せよ、というようことはできる。しかし、議員運営委員会が開かない、と言って ものを議長がベルを押してみたって、これは何のベルですか、ということになっ てしまう。 そういうことはできないのです。できることとできないことがあるということ はわかっていただいと思います。それでも精一杯努力したつもりですが、やはり、 その時その時の政治のブレによって非常に苦労するということはあります」 (つづく) 江田五月氏(えだ・さつき) 東大卒。弁護士。科学技術庁長官。参院議長。 法相。71歳。参院岡山選挙区。当選4回。 午前4時30起床。主要新聞に目を通す。 メールチェック。うめ子ちゃんと散歩。 風呂、朝食。資料整理。 午前8時45分、地区卓球大会。 午後4時、帰宅。 午後4時30分、うめ子ちゃんと散歩。 午後8時30分、就寝。
2013年04月14日
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立法府の「良識の府」と呼ばれる参議院ですが、その一方で衆議院の影響を受 け「政争の府」や「衆議院のカーボンコピー」と酷評されることもあります。さ らに昨年の総選挙では一院制を公約した政党もありました。 参議院の危機と存在意義について、与野党参議院議員に話を聞ききました。 (聞き手・政治評論家 伊藤達美) 民主党の江田五月 元参議院議長 第2回目 ・参議院の危機と存在意義・ 問 総理、内閣(閣僚)に対する意思表示としての参院の問責決議は慣例的に 衆院の不信任決議と同等に位置づけられていますが、ある日本経済新聞は「法的 根拠がない」と主張していました、どう見ますか。 江田氏「日本の二院制が十分考えられた制度設計になっているか、というとこ ろは多少疑問なしとしない。優劣の差あったり政権党との距離に差があったり、 ということがありますが世界のいろいろな二院制と比較すると日本の両院は余り にも似かよっている。これはどうするということは置いといて、私が前から言っ ているのは参院の問責は、参院も首班指名に関わっています。 天皇陛下に内奏する時には衆参両院議長がそろって行くわけで、その内奏受け て天皇陛下が内閣総理大臣を任命するわけです。だから内閣総理大臣の指名に関 わった参議院が内閣総理大臣の政治運営に対して、ものを言うということはあり 得る話です。 したがって、問責決議には法的根拠はある、というのが私の意見です」 問 問責決議の法的効果をどう考えますか。 江田氏「衆議院の内閣不信任案については法的効果が肯定されている。しかし 参議院は問責決議の効果は肯定されていないので、政治的な効果があるという話 です。 それは十分意味があるということです。効果が法定されていないから、いかな る効果を持つのかというのはその時、その時の政治状況が決めることであって、 そこに関わった政治家は、その点を意識して自分たちが下した問責決議にどうい う政治的効果を与えるのか、政治的に判断すべきものであると思います」 問 これまでは参議院の問責決議を受けて一定の期間を置いて、内閣の構成員 から外れています。 江田氏「それは総理大臣であれ、閣僚であれ、外れるという効果が生じていた。 これは政治的効果です。私は議長時代にも問責については、そういうことを言っ ていたし、今も同じです。大変残念ながら今回の野田内閣に対する問責決議は、 結論ありきで理由が大変な矛盾をはらんでしまった。 提案した人たちが一体改革の消費増税、それを進めた三党合意も問責に当たる と、それに賛成の人たちは消費増税をやり、三党合意をやった人たちがこの理由 の問責に賛成して、問責を可決したという複雑怪奇なことになった」 問 問責決議案がそれぞれの野党から提出され、先に提出した案を優先すると いうことでわかりにくい状況で可決しました。 江田氏「順序はそうなのですが、普通は問責ということで合意して、その理由 はさまざまならば、そこは政治家同士お互い知恵を絞って、みんなが納得する理 由で問責を出し直すのが普通の形だと思います。それが意地の張り合いで、これ に乗れなかった公明党は降りる(棄権)ということになった。 そういう意地の張り合い、面子で通した問責にどれだけの政治的効果を与えて いいのか、というのが今回のテーマで、私自身はこの問責というのは参議院の問 責の価値を低からしめたもので、政治的熟度、塾議ということから言えば、政治 的効果を与えることはできない、という結論の方が正しいと思います」 (つづく) 江田五月氏(えだ・さつき) 東大卒。弁護士。科学技術庁長官。参院議長。 法相。71歳。参院岡山選挙区。当選4回。
2013年04月13日
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ここでは「Kyodo weekly」誌紙面の関係上、割愛された部分を加筆、政治家 の主張と生の声をそのまま紹介します。今回のテーマは日本人10名が犠牲にな ったアルジェリアでのテログループによる人質殺害事件を受け、「参議院の危機 と存在議」を取り上げました。 立法府の「良識の府」と呼ばれる参議院ですが、その一方で衆議院の影響を受 け「政争の府」や「衆議院のカーボンコピー」と酷評されることもあります。さ らに昨年の総選挙では一院制を公約した政党もありました。参議院の危機と存在 意義について、与野党参議院議員に話を聞ききました。 (聞き手・政治評論家 伊藤達美) 1回目は民主党の江田五月 元参議院議長です。 ・参議院の危機と存在意義・ 江田五月 元参院議長(民主党) 問 二院制における参議院の存在意義についてのお考え方をお聞かせ下さい。 江田氏「議会のあり方として、一院制が絶対良いとか二院制が絶対良いとか、 というものがあらかじめあるわけではない。世界中見渡しても一院制の二院制も いろいろある。日本の場合、明治憲法の下、衆議院は選挙で選ばれた議員、貴族 院の方は貴族です。戦後、憲法を改正する際に当初、GHG側から一院制の提案 もあったが、それに対して日本側の強い意向で二院制が取り入れられた。しかし, 貴族が廃止されて両院とも選挙された議員で構成されようになりました。二院制 の意味は当然ある。二つの院がそれぞれ役割を分担しながら国政を上手に進めて 行こうということなのです」 問 日本の場合は衆議院に優越がありますが、どう見ますか。 江田氏「どちらかというと衆議院が政権を選択する院、国民を数で代表する院。 それに対して、参議院は政権とちょっと距離を置く。ただ参議院も、首班指名な どに加わります。だから、ちょっと政権と距離を置く。解散を受けない、解散、 内閣総辞職に直結する効力を持つ不信任案を扱うことはできない、というその限 度で参議院は政権と距離を開けて、大所高所から長期的視野で国の行方を決定し ていく役割分担がある。衆議院が数なら参議院は質で対応する。 そういう制度になっていますから私は、これが本質的に違った制度であるとい うはずがないのでこの制度を政党、政治家が上手に運営していく成熟が今求めら れていると思います。この制度自体の存在意義は十分あると考えています」 問 参議院廃止を衆議院選の公約に掲げている政党がありますがどう見ますか。 江田氏「私も一時、参議院廃止でなく衆議院と参議院を統合して一つの院にし て、衆議院部会、参議院部会とする。衆議院は例えば予算、参議院は決算とか、 というような役割分担で、最後の国家の意思決定には合同総会のような形でとい うようなことを考えことがないわけではない。決して、一院制ということを頭か ら否定するつもりはありません。今、問題は二院制を日本の政治家、あるいは国 民が十分使いこなしていないことです。制度に欠陥があるから使いこなせないの か、それとも制度のせいにしているだけで、実は政治家がそこを十分使いこなす 努力をしなければいけないものなのか、というと後者だと思います。繰り返しに なりますが世界中でいろんな二院制があって、それぞれ『ねじれ』もあるのです」 問 米国の場合、上下両院が『ねじれ』さらに大統領も『ねじれ』ています。 江田氏「それでも『財政の崖』についても、どうやら乗り越える合意が出来つ つあるようです。世界中どこでも、そういうことをどうやっている。逆に言えば、 『ねじれ』というのは困難な問題に対して、より大きな合意を作るチャンスでも ある。 先の一体改革でもそうです。もし、『ねじれ』がなく、どこか一つの勢力が衆 参両院ともに(過半数を)持っていたら、これは政治的な理由は別として、政治 的な力関係で抵抗が激しいです。しかし、それでは国が行き詰まる。国が絶壁を 乗り越えるには『ねじれ』を活用して、大きな合意で乗り越えるにしかない。そ の意味では与野党が困難な状況を乗る超えることができる。そういうチャンスで もあるのです」 (つづく) 江田五月氏(えだ・さつき) 東大卒。弁護士。科学技術庁長官。参院議長。 法相。71歳。参院岡山選挙区。当選4回。 ///////////////////////////////////// 午前4時30分、起床。メールのチェックと返信。 主要紙新聞のチェック。うめ子と散歩。風呂。 朝食。日程の確認。資料整理。 午前7時30分、地元小学校児童の見守り。 午前8時30分、メディア解析のゲラ、KyodoWeeklyのゲラチェック。 取材(KyodoWeekly等)の日程調整。 午前10時、永田町取材。 午後2時30分、地区民児協議会 午後5時、うめ子と散歩。 夕食後、資料整理。
2013年04月12日
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4月11日(木)曇り ここでは「Kyodo weekly」誌紙面の関係上、割愛された部分を加筆、政治家の 主張と生の声をそのまま紹介します。 今回のテーマは日本人10名が犠牲になったアルジェリアでのテログループに よる人質殺害事件を受け、「在外邦人の保護をどうするか」を取り上げました。 2回目は民主党の大野 元裕 参院議員です。 (聞き手・政治評論家 伊藤達美) 参院議員 大野元裕(民主党) 問・アルジェリアでのテログループ人質殺害事件をどう見ていますか。 大野氏「マリ、アルジェリア、リジェール、リビアあたりを拠点とする大きな 過激派勢力が台頭している。その結果、大変不幸な事件に結び付いたことなのだ ろうと思っています。日揮の従業員の事件というのは日本を代表して海外で働か れている方々がアルジェリアではしばしば石油関係、プラント関係、あるいは技 術関係の人たちが今までも狙われてきています。その辺りの事前の情報態勢、危 機管理態勢はもう少し、国としてバックアップできる体制があった方が良いと思っ ていました。今回の事件は多国籍人質事件ということで国際的な連携の中でどう 処理するか、という新しい命題を突き付けられた事件だと思います」 問・二重の防衛線をテログループに突破された事件は異例ですがその点をどう 見ていますか。 大野氏「北朝鮮による拉致も含め日本人が被害に遭って誘拐事件の多くは警備 が手薄な所で拉致されています。二重の防衛線、厳重な軍事措置が敷かれた所を 正面から突破された事件としては2003年のイギリスが警護していたクルナの 刑務所の一件だけです。そういう意味では極めて重大かつ特殊な事件だったと思 います」 問・事件に対する日本政府の対応をどうお考えですか。 大野氏「事件の特徴をきちんと捉えて、万全の態勢を敷くことが必要だったと 思います。日本の企業が、政府が促進するような海外での技術を発揮して、リス クを負ってやっている事業だし、リビア国境から百キロの所に渡航情報が出てい ましたから百キロちょっと外にあるのです。日揮はこれまで四十年近くやってい ますが、日本政府も、そのことを配慮してある程度、渡航情報の外からを抜いて きた地域だったのではないか、と見ています」 問・政府は城内外務政務官を現地に派遣しました。 大野氏「04年の香田証生さんがイラクで殺害された事件、イラクの3人プラ ス2人の公務員の時、副大臣を派遣しています。今回はヨーロッパを歴訪してい た政務官を現地に派遣しました。同じ時期にヨーロッパをアメリカのパレッタ国 防長官が歴訪しています。パネッタ国防長官はヨーロッパの各国をアルジェリア に関する調整、協調のために回っています。多国籍の人質である特徴を早期から 理解をして、各国の戦線を乱さないようにしたのです。政務官はヨーロッパに留 まって、そういった説得をするとともに副大臣を日本から派遣すべきだったと思 います」 問・現地における情報収集のハードルはかなり困難だったのではないですか。 大野氏「首都から1200キロ以上離れている所ですから事実、様々な制約が あります。日揮の場合には中間点近くにあるサイトで情報収集をしています。つ まり前線張り出していた。ところが日本の場合にはアルジェに留まっていたとか、 日揮の社長が行く時にイナメナスの病院にまで行くと言っていましたが日本側は その時、アルジェでしかできませんというスタンスであったではないですか。何 をやっていたかというとアルジェリア政府、BP、ガス田プロジェクト、それか らアメリカ等の各国と日揮の4つからの情報源でやっていたわけです。」 問・具体的にはどういう方策があったとお考えですか。 大野氏「アルジェリアには10名の大使館員がいますが、外務省はそこに新た に10名の人を送り込んでいます。ところが前の10目も後の10名も、実はア ラビア語を話せる人間はゼロなのです。確かにアルジェリア政府とやるのであれ ばフランス語、日揮となら日本語、BPとなら英語で十分ですが、例えば人質を 取ったグループと交渉することも想定された。あるいは近くの町に行って逃げて きた人などから情報収集することも考えられる。特徴に従った万全な態勢を敷け たか、というと疑問が残ります」 問・政治家として同事件から、どういう教訓を得ましたか。 大野氏「日揮は厳重な態勢を敷いていましたが海外でリスクを侵し、仕事をし てくれる民間の限界はあるわけです。そういう中で今回の事件が起きてしまった。 今後政府にどういうサポートができるか。まず情報収集と提供の体制の構築が不 可欠です。今年1月段階で国連が出した報告書によると、ナイジェリアのボクハ ラン、マリネのアーサルテイン、今回の犯行グープのモラセリーヌ(北アフリカ のアルカイーダを名乗る分派)が爆発物の扱い、資金で連携を強めている。それ とリビアの内戦の時に使われた重火器が流れている。イナメラスはリビアと接し ていますが実はゴールデンルートです。あそこで実は今回の犯人グループーと同 じテロリストたちが武器の密輸をしていたのです。にもかかわらず事前の情報に 基づく分析や警告が出せなかった。日本の情報収集、危機管理体制に問題があっ たと思います」 問・日揮はPMC、民間の武装兵を雇っていましたが何が限界となりますか。 大野氏「こういった警備体制、日本の場合には一括して専門業者に委ねるぐら いしか手がないわけです。国によっては任国の部隊や警察が信用できない所もあ るのです。そういう中で、わが国では何ができるか。アメリカの場合、国内の例 ですが危機管理庁、今DHS、デパートメント・ホームランド・セキリティとい うのがあります。彼らは空港、原発のオペレーション知りません。ただ警備の専 門家の目から、『ここの所は破られやすい』とか『ここの所はこういうふうに強 化した方が良い』と、アドバイスを与える。海外におけるアドバイスは考えてお いた方が良いと思います。海外において日本は何ができて、何ができないか、と いうことを考えておく必要があると思います」 問・自衛隊法改正、NSCの議論がありますがどう思いますか。 大野氏「自衛隊法改正、NSCはどっちも的外れだと思います。自衛隊が海外 に行って陸上輸送して、そこで襲われた時には発砲する。これが今言われている ような自衛隊法の改正の目的だと思います。しかし、基本的には憲法概念もそう ですし、逆のことを考えれば良いと思います。日本で仮に赤軍なら赤軍が大規模 な人質事件を起こしてアメリカ人あるいは韓国人を人質に取った場合に、日本の 警備体制が信用できないから、と言って韓国軍が日本の領土内で武装兵が擁護し て、それに対して向かってきた日本人を仮にそれが正当防衛だとしても、日本の 領土で射殺したらどういうことが起きるか。お互い様ですから、そこは非常に難 しい。できることとできないことを冷静な議論した上で、例えば『邦人保護法』 とか、そういったものを整備していく必要があると思います」 問・残念ながら今回は救出ができなかったのですが、救出の具体策をどうお考 えですか。 大野氏「アルジェリアのような自国が不安定で反体制派の存在が政権の存否に 関わるような国の場合、軍事作戦が行われることは非常に高い。日本として何が できるか、というと非常に厳しい。テロリストのパターンというのは一般論で言 えば、強い者に弱く、弱い者に強い。ハードターゲットになることが一番大事だ し、結果から見れば一番コストがかからないだろうと思います」 「事件が起こった時に必要だったことは各国に対する働きかけです。これが一 番、重要になります。それからテロリストの元です。イスラム社会全体に対する 訴求力はないです。ただ一部の所、弱い所に根っこを張って行くというパターン なので脆弱な地域をしっかりと押さえて行くことが大事です。日本は軍事的にで きなくとも他にも手段がありますから、例えば経済的なものとかです。それを日 本の国益と同時に日本企業が集中的に入っている地域とか、戦略的に考えていく べきだと思います」 問・日本の場合、対テロ組織だけではなく日本企業が進出している国の政情、 稚気情報は大使館が把握しているべきだと考えますが、実際は違うようです。そ の点はどう改善すべきですか。 大野氏「ただ責任を持って戦略的に施策に替える体制がなかった。日本の情報 機関自体が自分の省益に都合の良い情報を上げる体制になっています。情報とい うのは、情報要求、つまり施策をやる人が『これをやるために、この情報が必要 だ』とオーダーを出す。施策をやる人と情報をやる人は離れてなければならない。 これが原則です。情報要求が明確でなければなりません。『この地域のこのグルー プの、こういう動きと関連するものが国内であるか』とか、それが情報要求です。 局長級の会議はありますが大事な情報はそこでは出しませんから、情報を突き合 わせての情報評価ができない」 問・その点の改善の余地、在外邦人救出の方策は国会での論議を期待します。 大野氏「それはやろうと考えています。ただ的外れな議論をしちゃうので、自 分たちの思っている施策にぴったり合うと、例えばNSCやりたいとか、そうい う議論でなく本質的な議論したいと考えております」 大野 元裕(おおの・もとひろ) 慶応大卒。参院外交防衛委。前防衛政務官。中東調査会。参院埼玉選挙区。 当選1回。49歳。 //////////////////////////////////// 午前4時30分、起床。メールのチェックと返信。 主要紙新聞のチェック。うめ子と散歩。風呂。 朝食。日程の確認。資料整理。 午前7時30分、地元小学校児童の見守り。 取材レコダーの素書き。 正午のニュースなどをチェック。原稿書き。 午後4時、永田町取材。 地方講演の打ち合わせ。 午後7時、安倍内閣の有力副大臣をゲストに招いて雑誌編集者の勉強会。 午後11時、帰宅。 ////////////////////////////////////
2013年04月11日
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