◆◆ ニュベクオに新たな効能が追加 ◆◆
最新のニュースです。
2023
年
2
月
1
日付で、バイエル薬品のニュベクオに
『遠隔転移を有する前立腺がん』
の効能が、日本で追加されました。

1 回 600mg を 1 日 2 回、食後に 服用します。
ARASENS
試験という臨床試験の結果が評価されたものです。
< ARASENS 試験>
『
ARASENS
試験は、転移性去勢感受性前立腺がん患者さんを対象とした、
ニュベクオ(ダロルタミド)+去勢術+タキソテールの化学療法
と
去勢術+タキソテールの化学療法
を比較検討するために、前向きにデザインされた臨床試験です。
1,306
人の転移性去勢感受性前立腺がん患者が、去勢術+タキソテールの化学療法に加えてニュベクオ
600 mg
を
1
日
2
回投与するニュベクオ
群と、去勢術+タキソテールの化学療法に加えてプラセボ(偽薬)を投与するプラセボ群に、
1
:
1
で無作為に割り付けました。
ARASENS
試験では、
去勢術+タキソテールの化学療法に加えてニュベクオを加えた併用療法が、去勢術+タキソテールの化学療法と比較して死亡リスクを有意に
32.5%
低減することが示されました。』
転移性去勢感受性前立腺がんの患者さんの治療を、
最初に、去勢術+タキソテール+ニュベクオで、
スタートすることで、以後の治療にかかわらず、生存期間を延ばしています。
『去勢術+タキソテール+ニュベクオ』の効果が無くなった場合、当然別の治療を行いすね。
『去勢術+タキソテール』のみでも同じです。
それでも、スタートの治療の違いで、あとの治療と関係なく、生存期間を延ばしています。
早めに、この『去勢術+タキソテール+ニュベクオ』を行うことに意味があるという結果です。
この臨床試験の結果をもとに、
あらたに効能がニュベクオに追加されました。
そういうわけで、今回追加承認された対象の患者さんは、
転移性去勢感受性(去勢術の効果がある)前立腺がんの患者さんです。
実際の治療としては、
去勢術+タキソテールの化学療法+ニュベクオ
という形になります。
副作用を含めた、詳細は、
電子配信を
参考にしてください。
面白かった、ためになったという方は、クリックしていただけると嬉しいです。
ご希望であれば、過去のバックナンバーも見ることができます。
前立腺がんで気を付ける生活習慣は? 2025年01月20日
ゾーフィゴ治療の問題点 2024年09月09日 コメント(2)
PSMAを利用した診断と治療 2024年06月16日 コメント(4)