ブラボー KOJUN

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2020.12.08
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取り憑かれたものにひたすら没入すること

何をしている時も必ず頭のどこかに存在している、この取り憑かれたもの

それは何なのか

何故そうなのか

取り憑かれたが故に絶えず思索する

「なぜ踊りなんだろう」

泯さんは、田畑を耕しながらずっと考え、ずっと自らの踊りを探求している

75歳

久々に舞台で踊るという情報をもらい、


「田中泯の村のドン・キホーテ」

二幕構成、休憩含めて2時間

時に滑稽に、時に軽やかに、時に泰然と
己の肉体と向き合い続ける75歳は
神に操られたようでもあった

現実なのか、夢なのか

まさにドンキホーテだった

存在だけで見る者を魅了してしまう泯さん

それは一途に己の肉体と格闘して踊りを求め続けたが故の結果に違いない

公演のラスト10分、
着ている衣装を全部脱ぎ、ほぼ全裸に近い纏で舞った

厳しくゆっくりとした動きの一瞬一瞬に目が離せなくなった

ふと泯さんが泣いているように見えた

見ている僕も胸が熱くなった
そして目頭も熱くなった

ずっと踵をあげながら立ち続け、ゆっくりゆっくりと体を震わせながら三方に礼をする泯さん

汗で光る肉体と叫ぶ魂が一つに溶け合い
高貴な緊張と、えも言われぬ平和な愛に包まれた時間が過ぎていく

泯さんは確かに泣いていた

万雷の拍手が起こる

マイクを持ってカーテンコールに現れた泯さん

「この俺が泣くなんて。 ありがとうございました。
踊りができて、こうやってライブができて本当に嬉しい。ライブじゃなきゃだめんだ。
言葉を欲するために踊りは生まれたんだ。」

あの涙は感謝の涙だったのだろうか

踊りに取り憑かれた75歳の男に再び取り憑かれた

もっとも大河ドラマ「龍馬伝」で俳優 田中泯に出会わなければ、
私を俳優への道を探るキッカケすらなかったこと

画面からも伝わる表情、言葉に込められた魂のダンスを
僕はあの時から感じていたのだ

そして進化する75歳に完全にやられちまっている


村のドン・キホーテが教えてくれたもの

僕の心の中にしまっておく





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Last updated  2020.12.08 01:55:15


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