TakeshiGoto ちょっと come
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(夢のある話ではありません) おそらく2ちゃんねるあたりから流行りだした言葉だと思うけれど「中の人」という言葉がある。 中野に住んでいる人という意味ではなくて、これは戦隊モノや仮面ライダーシリーズ、ウルトラマンシリーズなどの特撮モノで、着ぐるみの中に入っている人(スーツアクターと呼ぶらしい)のことを指していう言葉のようだ。最近では用途が広がって、アニメなどで特定のキャラを演じている声優さんについても使うらしい。 単純明快で実に含蓄のある考えさせられる言葉だと思う。中の人 中の人 ナカノヒト 昨日息子の授業参観があったので、うちは今日が実質連休初日。(おとうさんはいつも連休なのだが 笑)ちょうど最寄のハウジングセンターで娘が好きなプリキュア5のショーがあるらしく、連れて行ってやることにした。 こんなときしかゆっくり寝られない配偶者をそのままにしておき、子供らに食事を食べさせ(といってもトーストだの、やきそばだのだから自慢にはならないのだが)服を着替えさせ連れて行く。連休ということでかなりの親子連れが脚を運んでいた。 「早めに来てよかった」と胸をなでおろし、列に加わり、ふと向こうを見るとなにやら数名の大学生風の男女がサークル活動のような。こんなところでサークル活動をするはずもなし、なんだろうと思って眺めていると、軽く飛んだり跳ねたり、終いには殺陣のようなことを。もはやこの段階でわからない人は少ない。そう、彼ら(彼女ら)はスーツアクターさんの面々で最後の打ち合わせをしていたのである。 幸い娘はそちらを見ていなかった。息子は軽く見ていたので声をかける。「あの人たち知ってるか」「うん 入ってる人でしょ」「そう 中の人たちだ ○○(娘の呼び名)には言うなよ」「うん 大丈夫」 ほっとしたのは女性が多かったこと。男性は一人か二人。そっか、さすがに心がけているなあと思わず感心。見えないとはいえプリキュアの中の人が男性ではねえ。 それにしてもやはり中の人を見てしまったのはいけなかった。ハウジングセンターという本来ショーを目的としたわけではない場所だったから、彼らのことを批判できない。おそらく普通の週末などだったら、まだお客さんが来ていない時間だったろうし。直前まで綿密に打ち合わせするのも好感が持てた。 それでも… 中の人が見えてしまったのは… このあたり徹底しているのは千葉県にある東京ネズミーランドだろう。先日たまたま見つけたブログに面白い話が載っていた。そこの着ぐるみに叩かれ、怒鳴られた人が、その旨を言うと、「当ランドの犬がご迷惑をおかけしました」という詫び状が来たという話だった。徹底の仕方が本末転倒というか、徹底する的を間違えているのではと思ってしまったのだが、そんな期に及んでもなおそう言い張る姿勢が、比類なき人気とブランド力をもたらしたのかもしれない。 実はこの「中の人」というテーマは他人事ではない。一部の人を除いて社会人というのは仕事を持っている。そこには公と私がある。いやそれどころか、私人間の関係でも建前と本音はある。もちろん「私」であり、「本音」の部分というのはそれぞれの人にとっての「中の人」なのだ。それをどこまで見せてしまうのか、見せないのかというのは重要な問題だと思う。 ぼくの場合も同じ。というかより重要性は大きいかもしれない。編集さんにもいろいろな方針があって「著者としてのぼくは「中の人」を見せてはいけない。受験生や親御さんたちを応援する側の人間が弱いところを見せてしまったら頼るに頼れなくなってしまうから。」という方もいらっしゃれば、「中の人を見せることで読者さんにも親近感をもっていただけるでしょうし、暴露系ではない裏話的なお話は読者サービスとして悪くないのでは。」という方もいらっしゃる。 ぼくの考えは未だ定まっていない。多分少し前までのようにブログの更新が数ヶ月に1回、それも決まって「ご無沙汰してます」からはじまる近況報告だった折は、中の人を見せてはいけないという考え方だったのだろう。それに対して更新が頻繁な昨今は中の人を見てもらうのも悪くないのかなと感じているのかもしれない。 なかのひとを見せるか見せないか、どのように見せるかというのはそれぞれの人によって考え方も違うだろうし、職種やスタンス、立場などによってどちらが善なのかも異なってこよう。 なかのひとが見えたほうがよい人間関係、見えないほうがよい人間関係仲のよい恋人同士だったカップルが夫婦になったときなどは一度話し合って置いたほうがよいことなのかもしれない。なかのひと ナカノヒト 中の人 Written By Takeshi Goto
2007年04月29日
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