PR
Keyword Search
Calendar
Comments
Freepage List

疲れてはいるが寝るなんてもったいない。
まだ午後3時過ぎだ。
とにかく2人はまたタクシーで街に繰り出した。
とにかくこの発展途上の国は刺激的だ。
排気ガスはあり得ないくらい凄いし、ストリートチルドレンはたくさんいるし、怪しげに見え
るブランド品店もたくさんある。
ストリートチルドレンは路上で生まれ最後も路上だと聴いたことがある。
そんな子供が手を差しだし1を示しながら寄ってくる。
1とはフィリピンの最低額を現しているのか1ペソの事だろうか。
哀れと思うのはオコガマシいのだが、そんなストーリーを聴いてしまうとイタタマレなくなる。
そして俺は、その男の子に数枚のコインをあげた。
「えぇっ?こんなにくれるの?」
と目を輝かせる。いい目をしている。
すると最高の笑顔をして男の子は走って居なくなった。
それもつかの間、今度は彼の友人なのか兄弟なのか3人も連れて寄ってきた。
これはまずいと思いさすがに無視せざるを得ない。
この次は大群でねだられても困る。
しばらく子供達は俺と加奈の後を付いてきた。
数百メートルも付いてくるのでこれはかなわんとその辺のレストランに逃げ込んだ。
「何をして上げられるのか分からないけど何かしてあげると手に負えなくなることになりそ
うだね(汗)」
「ほんと ちょっと怖かったわ」
複雑な心境だった。
とにかく食事をしよう。昼飯もしっかり食べたのにすっかり腹ぺこだ。
フィリピンの現地人がたくさん居るレストランだった。
メニューを見てもよく分からないから隣のテーブルをのぞき込みウェイターにあの料理を
持ってきて欲しいと数品指さした。
加奈は大抵レストランでは全て俺にお任せだ。
夕方前からビールで乾杯し日本ではなかなか出来ない贅沢な時間の使い方をした。
デジカメを見ながら今朝からの出来事を一緒に語る。初めは対面で座っていたが画面を
一緒に見たくて加奈が俺の隣にちょこんと座り直した。
料理が運ばれてくる。チキン料理が殆どだ、それにガーリックライスと
こんな食事日本ならば加奈は絶対に口にしないだろう。
しかしここではすっかり楽しんでいる。
いい感じだ。