トカトントン 2.1

トカトントン 2.1

2005/04/18
XML
テーマ: お勧めの本(7415)
カテゴリ: 読書
■持っていると人に自慢したくなる本がある。ちょっとマニア。学術書ほど堅くはなくて、すこぶるポップ。そんな3冊、こういう場所でなくちゃ紹介できないもんね。

w.b 「たかがバロウズ本」 山形浩生

第1部 総論(はじめに、バロウズの二つのスタイル)
第2部 ウィリアム・バロウズの自由:その生涯と作品、そして既存評価について(ウィリアム・バロウズ:履歴書、バロウズの小説、他人の評価)
第3部 ウィリアム・バロウズの不自由:ことばと記憶と死をめぐって(バロウズ世界の経済・政治・社会、バロウズのモチーフたち、小説にしかできないこと)
第4部 ウィリアム・バロウズ:その未来と総括(バロウズの周辺領域、おわりに、最語ども)
補遺(バロウズ年表、バロウズ主要作品、日本での受容、バロウズ研究者のために)

■著者は山形浩生。すごい学歴の人だ。この本はバロウズに関しては日本で一番濃い本だ。ウィリアム・バロウズ、ジャンキーでゲイで妻殺し。彼の小説を全部読むのは、ちょっとつらいんだ。だからこの解説本はとてもUSEFUL。かなりアカデミック。それにしてもすごい情報量だ。ウィリアム・バロウズは現代小説界のモンティ・パイソンである。

monty python 「モンティパイソン大全」 須田泰成


パイソンズの履歴書
モンティ・パイソン誕生―結成とその背景

モンティ・パイソン全シリーズ全エピソード解説(カナダは、どっちだ!?
セックスと暴力
すっごく遠くから木の種類を見分ける方法
フクロウの柔軟体操の時間
20世紀後半における男性のアイデンティティ・クライシス
ブダペスト在住の銀メッキ製テンにBBCがエントリー ほか)

■著者は須田泰成。マニアですよ、マニア。モンティパイソンのほぼ全てがここにある。番組を全部見たわけではないので、その資料的価値は絶大。イメージとしてはNHKでスネークマン・ショーをやっているようなものか。しかし、これだけの資料、よく調べたものだ。まさにモンティ・パイソンはコメディ界のフランク・ザッパである。

zappa 「大ザッパ論」 大山甲日

第1章 ビートルズに対する自己存在証明―『金こそ目当て』(1968)
第2章 音楽と声とによるカタログ見本的作品化―『ランピィ・グレイヴィ』(1968)
第3章 東方のフォークロア音楽への眼差し―『チャンガの復讐』(1970)
第4章 ロック現象のミュージカル化―『200モーテルズ』(1971)

第6章 ジャズ・フュージョン時代に対応した音響変革―『ワカ/ジャワカ、ホット・ラッツ』(1972)
第7章 1976年マザーズ京都公演鑑賞干渉記―1976年2月4日京都大学西部講堂
第8章 音楽における新しい開拓者精神―『アポストロフィ』(1974)

■これは、まだ手に入れていない。残りの人生の課題図書だ。著者は大山甲日。この人は経歴を読むと、なんかただ者ではない。日本の伝統芸術に造詣が深く、友禅染の芸術家だそうだ。そんな彼のフランク・ザッパ論。生涯60枚ものアルバムを残したこの奇妙なアーティストの作家論、作品論。フランク・ザッパはロック界のウィリアム・バロウズだった。



banner04 ← please vote!






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2005/04/18 11:22:38 PM
コメント(6) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

Keyword Search

▼キーワード検索

Comments

Dehe@ Re[1]:カルトQ 2005 北の国から(10/18) adventさんへ ご指摘の通りです。例によ…
advent@ Re:カルトQ 2005 北の国から(10/18) 五郎が読んだ大江健三郎> 開口健ではなく…
しょうゆ@ Re:家庭教師 / 岡村靖幸(09/09) …最後まで岡村靖幸はわからなかったのでは…
背番号のないエース0829 @ Re:ヒトラー 映画〈ジョジョ・ラビット〉に上記の内容…
Dehe @ Re[1]:センチメンタル通り / はちみつぱい(04/17) Mr.Zokuさんへ 情報ありがとうございまし…
Mr.Zoku@ Re:センチメンタル通り / はちみつぱい(04/17) 今年出た[Deluxe Edition]は聴かれました…

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: