トカトントン 2.1

トカトントン 2.1

2005/11/16
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カテゴリ: サッカー
■世界で一番黄色い声が大きいサッカー場は日本の国立競技場ではないか。前半10分前後の打っても打っても入らなかったあの数分間の悲鳴だか歓声だかわからない競技場のボルテージはたとえばヨーロッパの観戦風景にはないざわめきではないかと思う。

■そうだよ、普通あそこで聞こえるのは野太い「Boooooo」という男声だよ。いわんこっちゃない、寒さと長時間の移動でコンディションのあがらない相手のもたつきをことごとく潰すことができなかった、青いユニフォームは後半ギリギリまで、はっちゃきになって攻め続けなければならなくなった。

■でも高原にしたって、調子が良くなかったわけではなかった。あのサントスからのボールを胸トラップして左足の角度の無い所から狙ったボレーはイメージ通りだと思う。彼の頭の中ではオランダのファンバステンになった自分がいたんじゃないか。惜しかったシーンだ。

■今日の課題はボールを奪ってからの速攻にあったと思うが、中村・柳・高原の3人だけでは、いくらなんでも(例え相手がコンディション不良のアンゴラであったとしても)足りない。もうひとり逆サイドを走る俊足が欲しい。そうやって右から左から揺さぶれば相手もついて来れない。それにしても後半ヘトヘトになっていた駒野君を見るにつけ、サントスと共にこのポジションの大変さを痛感する。彼ら1ゲームで何キロ走っているんだろう。しかもそのほとんどが全力疾走だ。

■目蓋が落ちそうな試合を救ったのは、後半25分あたりの稲本の中盤底からのボール奪取だった。一瞬だがあのイナが戻ってきた瞬間。そうだよ、この人の持ち味はあそこだよ。最激戦区に猛烈アピールだ。そして激戦区といえば前目の中盤の松井大輔もそうだ。彼が入った途端に攻撃にタメができた。俊輔とのダブルファンタジスタは見ている側からすれば魅力充分。ま、ヒデがあの位置にいてくれるからこそなんだけどね。ヒデは今日も最後まできれなかった。センタリングのボールが流れて柳がアタマ抱えてる時に諦めずにマイボールにしたプレイは鳥肌ものだよ。

■初めて見たアンゴラはスピードにしろジャンプにしろ身体の強さにしろ、やや期待はずれ。セネガルやナイジェリア的なチームを想像していたが、どちらかといえばチュニジアに近いぞ。それとも本戦の情報戦がもう始まっているって事なのかな。しかし今回のアフリカ勢はどこがきても取りこぼしはできない相手と見て良いのではないか。油断は大敵だけど、これらのチームに勝てないようでは予選突破は難しい。

■この試合で今年の代表戦も終わり。今年の収穫としてはもちろん本戦出場が一番だったが、コンフェデでのブラジル戦・ギリシャ戦も印象に残っている。ヒデの使い方も固まり、俊輔の役割もはっきりした。12月には本戦の抽選もある。目標は予選突破。4チーム中、2位以内に入ること。おそらく、ヨーロッパ・南米・アフリカのチームと一緒の組になるだろう。今のところはどの国が来ても、日本はおそらく3番目か4番目。その定説を上回るには今日のような詰めの甘い試合をしていてはいけない。

PS

■祝オーストラリア予選突破。テヘランの悲劇から8年、ウルグアイに負けたのが4年前。その宿敵に打ち勝っての久々の出場。それにしてもヒディングって。彼はオーストラリアでも大統領候補になるに違いない。





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Last updated  2005/11/16 09:58:27 PM
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ミリオン@ Re:「北の国から」を友達にすすめてみる(01/02) こんばんは。 嬉しいです。頑張って下さい…
Dehe@ Re[1]:カルトQ 2005 北の国から(10/18) adventさんへ ご指摘の通りです。例によ…
advent@ Re:カルトQ 2005 北の国から(10/18) 五郎が読んだ大江健三郎> 開口健ではなく…
しょうゆ@ Re:家庭教師 / 岡村靖幸(09/09) …最後まで岡村靖幸はわからなかったのでは…
背番号のないエース0829 @ Re:ヒトラー 映画〈ジョジョ・ラビット〉に上記の内容…
Dehe @ Re[1]:センチメンタル通り / はちみつぱい(04/17) Mr.Zokuさんへ 情報ありがとうございまし…

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