
連日の寒さで降参した野薊が、再起不能の状態である。
蕾を膨らませてあと一息というところで、冬将軍に降伏した図である。
彼はロゼットで越冬するか、暖冬を予測して花を付けるかの二者択一の冒険をした。
人は、この図を見て哀れ、侘びを感じとるかも知れない。
*
しかし、薊にとっては、敗退しても初冬の太陽を十分に浴びて光合成活動をし、他より多くの養分を蓄えたのであるから無駄ということはないと力んでいる。
生きている限り無駄という時間はこれっぽっちもなく、そのときそのときに何らかの意義があるはずだ。
年間に3万人以上が自らの命を絶っているが、薊にはそのような暇はない。
枯れ茎は、スックと立って春が直ぐそこに来ているから万全の地下活動をするよう、地上の情報を送り指令をしている。
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