
偕楽園の子規句碑前の園路補修が完了して気安く通れるようになった。
「梅ことごとく斜めなり」と詠まれた梅の枝が、句碑案内板に影絵となって映り、在りし日を彷彿とさせている。
百二十数年前、子規二十歳過ぎのやんちゃでバンカラな時代。着流しの徒歩旅行姿を揶揄されて粗末な扱いをされて憤慨し、持ち前の地方蔑視の言葉でやり返していた。
そのときの雑記帳に記されてあった句であり、当時の句誌に公表されたものではなかったらしい。
*
でも、ウォーキングで句碑を見るたびに口ずさんでいると心に沁みるものがある。
特に、帰宅直後に喀血して死の病の自覚症状を確認した若者の心境いかばかりかと察するに余りある。
それにめげず「鳴いて血を吐くホトトギス」と洒落込んで「子規」の名を使用し始めたところに当時の若者の気風が読みとれる。
子規にとって、そのときの水戸紀行、特に、この梅の木は生涯忘れられなかったに違いない。
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