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ハゲタカ



企業買収をテーマにした壮絶なマネーゲームを描いて大反響を呼んだNHKテレビドラマ「ハゲタカ」の劇場版。ドラマから数年が経過した日本を舞台に、日本の基幹産業・大手自動車メーカーに買収を仕掛ける中国系ファンドと天才ファンドマネージャー・鷲津政彦が繰り広げる激しいマネー戦争を活写する。鷲津役を大森南朋が続投するほか、キャスト、スタッフも再集結。現代日本の未曾有の金融危機を反映したリアルな脚本は見逃せない。

投資家から募ったファンドで徹底した合理主義を貫き、企業を買いたたいく“ハゲタカ”の異名を取っていた鷲津政彦(大森南朋)は、閉鎖的な日本のマーケットに絶望して海外生活を送っていた。そんな鷲津のもとへ盟友・芝野健夫(柴田恭兵)が現われ、日本有数の大手自動車会社を巨大ファンドによる買収の危機から救ってほしいと頼む。



大友監督は「これは何が善で何が悪か、と問いかけるドラマとは違う」と初の劇場映画に力を込める。「金が動けば人が動き、そこにドラマが生まれる。金をそのまま見せることはできないけれど、人の動きで金の動きを見せたい。だからメディアも人も、グワーッと動きます」と言うように、撮影では常にカメラを2台使い、ライブ感あふれるドキュメンタリータッチの映像に仕上げている。

 クールな鷲津に対し、劉を演じる憎まれ役の玉山鉄二(29)がカッコいい。高級スーツをビシッと着こなし、メタルフレームのメガネで、やり手のファンドマネジャーになり切っている。残留日本人孤児3世という劉の正体も、映画をひっぱっていくミステリーの柱になっている。2人の対決の行方は-。


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