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【目次】
1 個人情報保護法が大規模改正される
①施行は令和4年度から
2 2000個問題の問題点
①今までの個人情報保護法の区分け
②2000個問題とは
③想定される2000個問題の弊害
1 個人情報保護法が大規模改正される
①施行は令和4年度から
2022年4月より、改正個人情報保護法が施行されます。
現在多くの企業・官公庁で対応を迫られていると思います。
今回はこうした改正につながった1つの問題である 「2000個問題」 について解説していこうかと思います。
(個人的に分かりやすかったニュース: https://keiyaku-watch.jp/media/hourei/kojinjyouhouhogohouishohou202101
)
2 2000個問題 の問題点
①個人情報保護法の区分け
そもそも個人情報保護法はどうして改正されたのでしょうか?
まず今までの個人情報保護法令の分類を大まかに解説します。
今までは、
・行政機関向け(省庁・役所)
・独立行政法人向け(大学・一部の病院・○○委員会など)
・民間向け(企業)
の3つに分けて、それぞれ保護の指針を定めていました。
(個人的に分かりやすかったニュース: https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00356/100700011/
)
一見これは妥当に見えますよね。
国の収集する情報と民間企業の収集する情報は量も質も違いますから、全てを全く同じ基準で保護するのは無駄が発生したり制約が強すぎたりと弊害が生まれてしまうでしょう。
しかし、このように主軸となる個人情報保護の法令が3つもあることである意味 統制がとれなくなってしまった ため、色々な問題が発生してしまいました。
その問題の1つが 「2000個問題」 と呼ばれるものです。
②2000個問題とは
「2000個問題」 とは、個人情報保護に関する法令が全国で 2000個 乱立してしまい、各地での情報交換などに支障が出ている問題です。
「○○件では全国に先駆けて△△条例が制定されました」と報道される場合があると思いますが、あれが同じ内容で全国2000個あったと思えば分かりやすいと思います。
(正確にはちょっと違いますが、それくらい決まりがたくさんあるということです)
各地方公共団体で独自の個人情報保護条例・法規等を作ったため、 中身が全然違う んですね。
これの何が問題なのか?
だって各自治体でしっかり個人情報に関する決まりを定めて、厳しい判断で運用しているし良いのではないか?という考え方もあるかと思います。
しかし、この 2000個問題 は結構大変な問題を起こしています。
③想定される2000個問題の弊害
例えば「京都府と大阪府で、新型コロナウイルスの対応を共同で行いましょう」という政策が始まったとします。
京都府と大阪府を足せば、感染者、濃厚接触者、治療で効果があった人などの情報も多く集めることが可能です。
京都府と大阪府には京都大学、大阪大学の医学部、さらにそれぞれの附属病院もあります。これらの機関の協力をもらいながら、行政が入手・蓄積したデータを共有できれば、より効率よく分析などを行うことができるはずです。
ここで、
・氏名
・年齢
・職業
・連絡先
・住所
・感染が疑われる場所
・感染原因
を共有すれば、研究の際に非常に効率よく進むでしょう。
しかし2000個問題があると、ここで大きな問題が発生してきます。
例えば、
A市:氏名、連絡先、住所は 本人の同意 が必要、それ以外は提供可能。
B市:全ての情報について 本人の同意 が必要
C市:氏名、住所は 本人の同意 が必要、 そのほかの情報は規定がない
D市:氏名、住所は 本人の同意 が必要、 なお情報は原則京都府への提供のみ
その他の自治体に提供する場合は、市議会で可決が必要
(これらは現実の法令とは一切関係ありません。例えです。)
こんな感じで各自治体によって、提供できる情報に違いがあったり、そもそも規定がなかったり、特定の条件を満たさなければ提供ができないといったことがあるわけです。
さらにここから民間の製薬会社を複数社巻き込むとなったらどうなるでしょう?
今度は企業ごとに個人情報取り扱いの指針が異なります。
こうした、情報を提供できればより効率よく質の高い行政サービスが提供できるはずなのに、各地の個人情報保護法令が異なるばかりに、スピードが落ちてしまったり、データ収集がままならなかかったりという事態が起こってしまうんですね。
これが2000個問題です。
そのため1度これを整理する必要が出てきたため、個人情報保護法が大規模改正に至ることとなりました。
時間を見つけて新しい保護法についても見ていけるように頑張ります。