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April 16, 2007
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カテゴリ: 仕事
今日は、さほど仕事も忙しくなく、平穏な一日でした。

オフィスへの行き帰りに通る住宅街の八重桜は、早くも散り始めました。

一重の桜の散り際は、あまりにもあっけなくて美しいですが、八重桜はなかなか散らない代わりに、散るときには、花の房ごと散るので、道路上に桜の花びらの小山ができるほどです。

花粉症もすっかり影を潜め、まずまず元気に過ごしています。

カレンダーを眺めていると、もう2週間で、端午の節句だということに気づきました。

私が幼かった頃は、実家では武者人形を飾って端午の節句を祝っていました。

家祖伝来の兜も一緒に飾られていたのですが、実際に戦場で使われたものとあって、血の匂いがするように感じられて、幼心に怖くて近寄れなかったものでした。

この兜には、関が原の戦いのときのものと伝えられている浅い刀傷と鉄砲の擦過痕が残っており、兜の飾りの鍬形も先が少し欠けています。

この兜を被って、私の先祖は井伊家の軍勢の一員として関が原で戦い、敗走する島津勢を追撃し、その途中で島津兵の鉄砲の弾が兜をかすって飛んだ、と伝えられています。



明治の頃まで実家には、朱塗りの鎧(「井伊の赤備え」と呼ばれたもの)が残っていたそうですが、もはや今は伝承のみで実物はありません。

というのは、明治の半ば、私の曽祖父は、足の悪い弟にほとんどすべての財産を譲って、自分はほんの少しの家財だけ持って家を出て、新たに一家を起こしたからです(家伝では、「傘一本だけ持って家を出た」と伝えられていますが、さすがにそれは誇張されていると思います)。

そして、裸一貫から事業を始め、この前の戦争が始まった頃には、広大な屋敷と数多くの使用人と、当時珍しかった自動車を持つまでになり、小規模な地方財閥を興すに至りました。

しかし、戦争の激化によって事業は閉鎖を余儀なくされ、戦後には農地改革で土地を失い、瞬くうちに零落し、もはや盛時を偲ぶものは殆ど何も残っていません。

僅かに残っているものが、この兜と青銅製の火鉢です。

火鉢は祖父が非常に気に入っており、戦争中の金属供出命令で、玄関の脇の青銅製の釣り灯篭まで取り上げられたときにも、この火鉢だけは「紛失した」と言って、とうとう隠し通したと言われています。

火鉢はいまだに活躍していますが、もっぱら、イカや干し芋などちょっとした物を焼いて食べるときに使われており、泉下の祖父が知ったら、さぞかし立腹することでしょう。

兜はもはや出番は無く、今は実家の押入れの中で安穏に過ごしていることでしょう。





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最終更新日  April 21, 2007 07:18:21 PM
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