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カテゴリ: はじめまして
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国内線は3列2列のやや小型のジェット機である。バリ島からジョグジャカルタへ1時間10分の空の旅。ジョグジャカルタからタクシーで1時間半、ソロのホテルに向かう。
乗り込んだタクシーの運ちゃんは、40代前半の愛想のいいおっちゃんであった。時間は現地時間で夜の7時半。すでにあたりは真っ暗である。は~やれやれ、さすがに腹減ったなぁ。到着したらどこかのレストランで飯でも食おう。ちなみに、バリ島はワルン(屋台)が有名だけど、ソロのワルンは現地人仕様で英語は通じないしバリ以上に衛生的でない。万が一食中毒にでもなったら厄介なので、インドネシア出張で飯を食うときは、なるべくマックかケンタッキー、もしくはガイドブックに載っている店を選んでいくようにしている。顔に似合わないが、背に腹は変えられぬ。(ちなみに、インドネシアのケンタッキーは異常にウマい。)

タクシーに揺られ、ネオン輝く街の景色をぼんやり眺めること5分。実はスタート直後から運ちゃんのブレーキタイミングがずっと気になってはいたのである。グー、キュッと、車と一緒に体が前後に倒れる感じ。運転初心者にありがちな、スムーズでないブレーキングなんである。油断すると・・・あぁ・・また!!もうダメだ、頼む、この通りだ、おねがいする、やめてくれ!!

運ちゃん、そのブレーキの踏み方・・・
気持ち悪ぃんだってばよぉぉぉぉぉぉぉ!!!

次の瞬間、胃液がのど元までググッとあがってきた。
そう・・・告白すると、俺、じつは乗り物に酔いやすいのである。
思い起こせば、まだ嫁と結婚する前のこと。嫁と銚子で鯛釣りの漁船に乗ったことがある。船との相性は、出発して30秒ですぐ明らかになった。船室のゴム臭さに目がくらみ、胃がムカムカしてまっすぐ立てない。間もなくトイレの住人になり、岸に戻るまで顔が緑色に青ざめたまま、俺はそこから全く動けなかった。嫁はその間、一度だけ俺の様子を見に来たかと思ったら

「顔色がグリーンジャイアントみたいだね」

と言い放っただけで、あとは同じ船に乗り合わせた釣り人のおっちゃんたちに「彼氏は船酔いかい~?」「女の子一人だけで可愛そうだねぇ~」等とチヤホヤされ、一人で鯛釣りを満喫し、お土産までもらいご機嫌であった。ちくしょう。
俺は自分のか弱い三半規管を呪った。自分が運転する分には全く問題ないのだが、自分の意志と反する動きには付いていけない。運ちゃんがブレーキを踏むたび、毛穴が開いて脂汗が流れ、胸がムカムカとしてきた。 異国の町並みを味わう暇など1ミリもなかった。乙女のように手を合わせ、バックミラー越しに涙目で運ちゃんを見つめてみたりもした。効果なし。走り出して15分、いかに気の長い俺にもついに限界が来た。声を振り絞りようやく「プリーズ・・・ス・・・ストップ」と声をかける。車が静かに止まったとたん、喘ぐように車から飛び出し、路肩でうずくまる俺。 スッキリして車に戻ると、運ちゃんは笑顔でこう言った。「アーユーオーケー?」

だいじょうぶなわけあるくわぁぁ!!!
お前のせいだろうぐわぁぁぁ!!!!
まずそれに気付けぇぇぇぇ!!!!!

だがしかし、その後も運ちゃんのブレーキテクが格段に向上するはずもなく、ホテルに着くまで計3回車を降りてうずくまるハメになる俺だった。つづく。


★写真上:ジャワ島の庶民の移動手段。運転手の前に乗る仕組み。怖いけど安い
★写真下:朝食は俺の大好きなバイキング。もちろん3皿平らげた


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最終更新日  2009年06月10日 15時30分23秒
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