福岡市個別指導塾慶應修学舎の記憶「石橋の思考」

福岡市個別指導塾慶應修学舎の記憶「石橋の思考」

2025.05.09
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テーマ: 学校・教育(258)
カテゴリ: 勉強論




「勉強は、自分を磨くための道具として最適である」

こうした言葉に、うなずいてくれる人は少なくないと思います。
けれど同時に、こんな声もよく耳にします。

「でも、現実的に言えば、やっぱり学歴社会じゃないですか」
――と。

確かに、そう感じてしまう場面はたくさんあります。
けれど私は思うのです。
「社会が学歴社会なのではなく、“その人が属している世界”が、たまたま学歴を重視しているだけではないか」と。


同じ部署で、同じ仕事をしているのに、大卒と高卒で給料に差がある。
仕事の成果よりも、学歴の違いで出世が決まる。
自分よりも仕事ができない後輩が、数年後には上司になっている――
そんな光景を何度も目にしてきたそうです。

その方が、
「なんだかんだ言って、やっぱり学歴がすべてだよ」
と、子どもに伝えたくなる気持ちも、わからなくはありません。

でも、少し視野を広げてみると、まったく違う価値観で動いている世界もあります。
学歴よりも経験や人柄、柔軟な発想力や実行力が重視される職場もあります。
時には、大学を出たことがかえって壁になってしまうことすらあります。

「○○大学出てるって言うけど、別に大したことないな」

そんなふうに、嫌味っぽく言われることもあるのです。

つまり、「学歴がすべて」という考え方も、
「学歴なんて意味がない」という考え方も、
どちらも、その人が見ている世界――所属する組織や業界の「常識」の中で育まれた価値観なのです。

だからこそ、中高生のうちに、いろいろな世界に目を向けることがとても大切です。

「勉強ができること」が尊敬される世界もあれば、
「手を動かせること」「人を笑顔にできること」「リーダーシップを取れること」が評価される世界もある。

自分の世界がすべてではないということ。
自分がいる場所の価値観が、絶対ではないということ。
それを知っておくだけで、「今いる場所が息苦しい」と感じたとき、別の場所に希望を見出せるようになると思うのです。

そして、どんな世界に身を置くとしても、
「学ぶこと」は、人生を豊かにしてくれる、もっとも身近で確かな手段です。

テストのための勉強や、評価のための勉強ではなく、
もっと自由で、のびのびとした学び。
それは日常に彩りを与えてくれるし、自分の可能性を広げてくれます。

たとえ中卒であろうと、高卒であろうと、大卒であろうと――
新しい扉を開く鍵は、いつだって「学び」の中にあります。

年齢も、学歴も、職業も関係ありません。
学ぶことは、今の自分を肯定し、未来の自分を楽しみにできる力をくれます。

「学ぶって、やっぱり楽しい」
そう思える瞬間が、一人でも多くの人の中に生まれていくことを、私は願っています。





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Last updated  2025.05.17 07:10:33
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