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うっかり0303

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2011年11月04日
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カテゴリ: 読書・小説・雑誌
こんばんは。

ゆうべ寝る前にこの本を読んで、眠れなくなりました…
副題は「チェルノブイリから福島へこれから起こる本当のこと」。

福島原発事故が今年の3月。
その日から、内部被爆やシーベルトなど日々の生活で放射能に関するニュースを見聞きしない日はないようになりました、残念ながら。最近は報道されないようになっていましたが、たまに報道されれば深夜だし、言葉でごまかしていますが状況は改善されていないし、収束にも向かっていない。小規模臨界、って再臨界していたならそれだけで大問題じゃないですか!

ネガティブで心配性の私は、きっと自分も放射能が原因の病気になると思っています。
それが直接の死因になるのか、発病する前に寿命が来るのか、もしくはもっと若いうちに発病して自分の予想以上に長生きできないのか、そこまではわからないけれど。だって世界最悪、最大の原発事故と言われるチェルノブイリと同じレベル7の事故ですよ? 300キロ圏内で生活している自分に影響が出ないわけがないです。地元というほど近くではないとはいえ、これほど物流が発達して関東甲信圏内のものが生活を出入りするのだから、残念ながら内部被爆は避けられないと思います。

この本を読んで、自分の予想は残念ながらあながち的外れではないと思いました。
本当に残念ながら。。。

『暴走する原発』(広河隆一)

旧ソ連のチェルノブイリ原発の爆発事故が起きたのが1986年。
事故現場から4km離れたプリピャチ市は、毎時3~4マイクロシーベルトの放射線のため居住は禁止、事故から25年経った今でも廃墟のまま、立入禁止区域になっています。かつては5万人以上の人が住んでいた大きな町だったそうです。

福島県の小学校での放射線量は4月の段階で3.8マイクロシーベルトと発表がありました。これは死の街プリチャチ市と同じ数値ということになります。ソ連で事故後25年経っても立入禁止区域の場所と同じ数値なのに、小学生の子どもが生活して本当に大丈夫なのか? 不安に感じるのが当然ですよね。

作者の広河氏はチェルノブイリ事故の被災地におよそ50回通ったそうです。
そして3/11の東日本大震災の直後、13日には福島県に入り、独自に調査を始めたとのこと。原発に近づくにつれて放射線検査機のふれ幅がどんどん大きくなり、ついに100ミリシーベルトまで測れる検査機が、そして1000ミリシーベルトまで測れる検査機までもが振り切れた様子が淡々と綴られており、言葉をなくします… 改めて色もにおいも何もない、でも人体に大きな影響を与える放射能の恐ろしさが身に染みました。離れた場所にいても、東京にいても風に乗ってきているのは避けられないのですから。

「本当に危険」「危険の可能性がある」と知らせることは「危険をあおること」ではないでしょうに… 恐ろしい状況を表す数値をひたすら隠し、言葉でごまかし、本当のことを知らせていれば助かったはずの人まで被爆させ、人生を狂わせてしまう… これが東電や政府がやろうとしていることなのですよね。

将来的に広い範囲で健康被害が出ることは、チェルノブイリの例をみても明らかだけど、その因果関係をすぐに認め、賠償に応じることはないでしょう… 公害病を見ても、国や政府が因果関係を認めるころには最初の原告の人たちの命は尽きているのではないですか。それが私の杞憂であればいいのですが。

チェルノブイリ事故で健康被害を受けた人はロシア・ウクライナ・ベラルーシで700万人以上いるのだそうです。それと同じレベルの事故が日本で起きたのだもの、事故の後も同じことが起こらないと誰が言い切れるの…? アメリカで起きた原発事故スリーマイル島原発事故の後、周辺に癌と白血病が恐ろしい勢いで発生したのだそうです。残念ながら福島県でも同じ状況が発生する可能性は高いのではないでしょうか。

暗鬱な気持ちで本を閉じるとき、最後のページの文章に涙が出ました。
特別寄稿の広瀬隆氏の言葉です。
”広河氏はたびたび汚染地帯を歩いてきたのだから、もうすでに、彼の被爆量そのものが、かなりのレベルまで行っているのではないかと、そのことが不安である。しかし、それでも、やってもらいたい。頼む。一緒に子供たちを救おう。”






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Last updated  2011年11月04日 21時59分02秒
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