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2006年01月07日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
え~、昨日はサイパン領事主催の新年会に行ってきました。
正確に言うと、在北マリアナ連邦諸島日本国領事館松海領事が在留邦人を招待した新年パーティです。
ちなみにサイパン島の人口は約7万人で、領事館の昨年度の調査によると在留邦人は約1500人ほどだそうです。
私が思うにあと100人くらいは観光で入国してそのまま潜伏している人がいるのではないかと思っています。カード破産者とか禁治産者とかね(笑)
ということで、出席者は100人未満といったところでした。

私も一応仕事柄こういった場には顔をだしているワケですが、毎年出席するたびに、その昔ペルー大使館で起きた例の事件を思い出しては道楽者的空想に浸ったりします。
まあサイパンの場合は米国領でしかも自治領ですから、いきなり武装集団に襲われたりすることもありませんが、何があってもおかしくない時代なのでせめて心の準備というか危機感は持っていなければなりませんね。
たぶんペルーの時もこんな感じで、のほほーんとおせち料理や升酒など飲んで「おめでとうございます」なんてやってたんでしょうね。
そこにいきなり武装集団がダダーッとなだれ込んできたんですから、そりゃ皆相当慌てたことでしょう。


今目の前で起こっている状況がきちんと理解できないし、何をどうすれば良いのかさえもほとんどの人が瞬時に判断できずうろたえるばかりです。
うろたえるくらいならまだましですが、本当にその場にぼーっと立ち尽くすような光景を何度目にしたことでしょうか。

これはあまりにもニッポンの生活、というよりニッポンでの育ち方が平和かということを物語っていますね。
私も過去数々の「危険」に遭遇しましたが、まあまず日本人の殆どが無防備でお人好しですね。
特に事故や犯罪の被害者になった時の日本人ほど無力なものはありません。
「想定外」ってことになるのでしょうかね。
ニッポンでは日常的にまず起こりえない軽犯罪が東南アジアでは頻繁に起こります。
最近の日本もこのような事件が多発しているようですが、日常的という面ではその比ではありません。またそんな無防備の日本人が被害に遭えば遭うほど、犯罪の標的、恰好の餌食として彼等の「想定内」になっていくわけです。

私もサイパン在住二十年の間には強盗、窃盗、空き巣、乱闘、交通事故、水難事故等など、自らも被害者になった経験もあり、そのたびにニッポンという国がどれだけ平和な国であるかをつくづく思い知らされます。
最近の日本もだいぶ危なくなってきているようですが、それでも日常的に犯罪に巻き込まれる件数はまだまだ低いはずです。
自爆ネタで恐縮ですが、十数年前、繁華街のど真ん中で強盗に遭った話をしましょう。


「タバコくれ」とか「小銭くれ」なんてことは時々ありますから、ちょっと危険だなと感じつつも無視して背中を向けて二~三歩歩いたところ、背後からドンと押されたので振り返ると手にしていたセカンドバッグをひったくられました。
ひったくった現地の少年は仲間の乗るピックアップに飛び乗ると、もの凄い勢いで逃げ去ったのです。

商店街の人たちが目撃してましたから、なんだなんだと出てきてくれて、「大丈夫か」などと声をかけてくれました。このあたりは日本と違ってみなすぐに出張ってきてくれて面倒みてくれます。
ご存知のように不良出身の私ですから、常に貴重品や現金は別に隠して、バッグには大したものは入れていませんでした。あえて言うなら中味よりバッグの方が高かった(笑)
ということで、少々恥ずかしながらも商店街の方々に「大丈夫、大丈夫」などと愛想笑いなどしながら余裕をかまして突っ張っておりました。


でもって、射撃場のオヤジが水などをコップにいれて持ってきてくれたりして、まずは水飲んで落ち着けってことですね(水はイイらしいですよこーゆー時は)、実際私も非常に落ち着いていて、さてどうしたもんかな、などと考えつつ、射撃場のおっちゃんに「なんでピストルで撃ってくれなかったんだよ」なんて冗談まで言ったりしてヘラヘラしてたんですけど、なんだか人が妙に集まってくるんですね、自分の周りに。
なんだよ、そんな大げさなことじゃねーだろ、たかだか引ったくりじゃん、みたいな感じですね。

そこで、こりゃ早く退散しようと思い、水の入ったコップを射撃場のおっちゃんに返そうとしたら、着ていた白シャツが赤く染まっているではありませんか。
おや、どっか怪我したかなと思って、さっき背後からぶつかられたあたりに手をやると、なんと真赤な血がべっとり、「なんじゃ、こりゃぁ~!」って故松田優作さんの真似してる場合じゃないって、しっかり背中を刃物で刺されていたんですね。

驚くというより事態を飲み込むまでに数十秒かかりました。
まさしく「想定外」です。
商店街の皆様の手回しが良く、今自分がどのような状況にいるのかをようやく理解し始めた頃救急車が到着、そのまま病院に連れて行ってもらいました。
ちなみに翌日の地元新聞にきちんと名前入りで登場してしまいました。
仲間内では「フィリピーナと痴話喧嘩のもつれで刺される」とか噂されて酒の肴にされたりもしました。

こういったことが、以前から私の言う「井の中の蛙」ということなんです。
皆、ニッポンの常識でしか環境を理解できない。
まさかセカンドバッグひったくるのに刃物で刺したりするとは思いませんからね。
日本的な感覚だとそう考えますよね。長期在住の私ですらまだまだ認識が甘かったですね。危険と感じたとき、早足で逃げるとか目を逸らさずに立ち止まるとかすればよかったんですけどね、まさかね、刺されるとは思いもよりませんでした。

地元民ですらこうですから観光客はおして知るべしです。
人通りの少ない裏道を薄着のおねーちゃんが二人で、ブランドのバッグなんぞぶら下げてフラフラしていたら、「どこかに私を連れてって」って言ってるようなものですよね。
車が近づいてきてカタコトの日本語で優しく声かけられたりして、「ふん、私たちはそうかんたんにナンパできないのよ」なんて気取ってる間にバッグひったくられておしまいです。
ひったくられたおねーちゃんは状況がすぐに理解できません。
「だってぇ、ナンパされてると思ってたからぁ~」
まあ、怪我しなかっただけでもありがたく思わなきゃね。

ということで、こういう感覚はぬるま湯にいてはわかりません。
ましていくら言葉で訴えたところで実感のない危機感では役に立ちません。
でもニッポンがこういう事態に備えなければならない日も遠いことではありませんよ。

さて、領事館主催の新年会に話を戻しまして、領事の新年のご挨拶に続いて地元日本人協会会長のご挨拶です。
日本最大の旅行会社JTBの現地法人、仮にA旅行社としておきましょう。(こらこら、匿名の意味無いだろそれじゃ)
その代表でもあります日本人会会長から一言含蓄のある言葉が述べられました。

「人は石垣、人は城」

武田節の一節らしいですが、今の日本社会全般を通じて人材の希薄さに大変な危機感を持たれておられました。
まあ、昨今の企業で言う立派な人材とは、お金を稼ぐ能力のある人ということになるのでしょうが、それにしても最近の日本の大手企業の情けない姿はとりもなおさず我々ニッポン人の姿でもあります。
殊更日本人に拘るわけでもありませんが、少なくとも「日本」という代紋を背負って生きている国民は、好むと好まざるとに関わらずニッポンの若衆ですから、なんとか新しい人材を育ててもう少しまともな国にしなくてはいけませんね。
ということで私は道楽者の信念にしたがい、どーらく者がニッポンを再生させてくれることを夢見て、とにかくどーらく野郎をどんどん増殖させていこうと思っています。

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最終更新日  2006年01月07日 16時37分32秒
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