ホームステイ

【ホームステイの家族】

初日の授業が終わった後、ホームステイ先の人が迎えに来てくれる。
どんな人かと思っていると、迎えに来たのは若いお兄さん2人。

その時想像したのは、家族の中で暮らすんじゃなく、この2人で住んでるアパートで更に私も部屋をシェアして友達同士のように暮らすんだろうと思った。
それも楽しそう。

でも実際は違かった。
一人は家族の大学生の息子、もう一人はその子のお姉さんの旦那さん。

私を受け入れてくれた家族は6人家族だった。
おばあさん、お父さん、大学生の息子、その姉夫婦とその赤ちゃん。

お婆さんはもろにスペイン系の白人。
他はまあ普通のグアテマラ人って感じ。
普通のグアテマラ人と言っても、先住民族のインディヘナのお家と、現代的なお家がある。
私のファミリアは後者。

ベンハミン家帰る頃になってなぜか家族が増えていった。

家も彼らも欧米風な文化。
家の中にちゃんとシャワーもトイレもあったし、普通のトイレだった。
普通と言っても、中南米の殆どの所では使った紙をトイレに流してはいけない。
詰まるそう。
大概大きなごみ箱が置いてあるのでそこに捨てる。
それはここのお家も例外では無かった。

私が知ってる他のインディヘナのお家は、敷地に入ると中庭があって、そこにトイレとシャワールームがある。
各部屋からは、廊下じゃなく、中庭に出るようになってた。

私の部屋は3階、と言うか、屋根裏部屋のような所。
この家、広くて部屋がいくつあるのか謎。
10個くらいあるんだと思う。
まず、入るとガレージ。
その奥にリビング、その向こうにダイニング、その向こうにキッチン。
その横に2つくらい部屋があって、トイレとシャワールームもあって、上へと続く階段も。
で、2階に上がると廊下が伸びていて、トイレ&シャワールームと部屋が幾もあり、突き当たりにはバルコニーになっていて昔の洗濯場のような所がある。
そしてその向こうには、さらに離れのような部屋があって、そこからその部屋の上に行けるようになってる。
で、家の中の階段を3階まで上ると、そこは窓のある明るい廊下?とは言えないくらい広いスペースがあり、そこには本棚とか大きな机が置いてあった。で、左右に屋根裏部屋が1つずつ。
その屋根裏部屋の一つが私の部屋。

最初使ってた部屋は、窓の外が離れの屋上になってて、いつも洗濯物が干してあり、そこで犬を飼ってた。
目の青い、超外人顔した犬。
私はその犬に吠えられるから、大概カーテンを閉めてた。

ベンハミン家の部屋私の部屋

他に、このお家にホームステイしてる人がもう一人いるらしい。
そして夕飯の時にあった。
なんと日本人の女の子だった。

日本人断ちをしたくてシェラに着たから、ちょっとがっかりもしたけど、その時はびっくりしたのと嬉しさの方が大きかった。
たかが数日ぶりの日本語なのに、凄く懐かしい感じで。
シェラには日本人の経営するスペイン語学校がある。
生徒は殆どが日本人。
彼女はそこの生徒だそうで、聞くと翌々日に出て行くそう。

そして翌日のその日本人学校のカレーパーティーに誘われた。
久しぶりに日本語を話せた嬉しさから喜んで、行くと言った。
その話はまた次回。

翌日の朝、シャワーを浴びた。
中南米ではシャワーのお湯は電熱の所が多い。
このお家でもそう。
まず電源を入れて、お水のハンドルを少し回す。
そうするとお湯が出る。
もっと回すと水になる。
それが普通の電熱シャワー。

ちなみにこの電熱のシャワーは水の出てくる所を触ると感電すると聞き、試してみた。
大事ではなく、ちょっと感電するくらいだった。

で、朝食時、お父さんに言われた。
シャワーは10分で浴びてくれ、と。
電気代がかかるから、と。。

湯量がたくさんあるなら10分でイケる。
でもお湯はちょろちょろっとしか出てこない。
これで10分は厳しい。

それから最初は我慢してなるべく早く使用してたけど、後で近くに銭湯があるって事を知り、銭湯に行くようになった。

ここのお父さんはクリスチャン。
食事の前には数分お祈りして、みんな手を組みそれを聞き、それから食べる。
忙しそうな時は1分くらいで終わるけど。

いつもそれを聞きながら、『サベマリーア』と聞こえる所があって、『マリア味?』んな訳無いよなぁ、とか思いながら私は聞いていた。

ある時、気付いた。
お父さんのお祈りの間、ふと目を開けると、他の家族がこっそりとつまみ食いをしてたりする。
神に祈りをささげたいのはお父さんだけらしい。

食事は中米でありがちな料理。
それが嬉しかった。

朝はアロース・コン・レチェと言う、シナモン味の米と牛乳の生暖かい飲み物と、まあその日によってだけど、フルーツサラダとか。
それと毎回トルティージャかタマリートとゆう、、なんて言うか、一見芋なトウモロコシを練って丸めてふかした物が付いてくる。

このタマリート。
最初は気付かなかったけど、タマリートって言うのはタマルの小さいのバージョンの事。
でも他のお家も大きさは変わらないのにタマルと呼んでた。

でも後にアルゼンチンを旅してから気付いた。
アルゼンチンは移民の国。
そこでは、やけに○○○ートと、小さくする言い方をする。
きっと昔、スペインではそうだったんだろう。
そしてここのお婆ちゃんがモロにスペイン系だから、このお家ではタマルをタマリートって呼んでたんだと思う。

結果、家族は親切だったし、良いお家だった。

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