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先日のヴィノムオカヤマで頂いたワインもこれで最後です。個人的に好きなシチリアの生産者の赤になります。ヴィーニェ・ヴェッキエ2004。生産者ラ・カラブレッタはシチリア島のエトナ山のワイナリー。標高700~800mという非常に高いエリアに存在し、シチリアという南の産地ながら冷涼さを持ったワインを作っています。創業は1900年、4世代にわたってワイン作りに携わっていますが元詰めを始めたのは1997年と最近。ただ、ブドウの平均樹齢は70年から80年、環境的にフィロキセラの影響も受けていないため昔から有機無農薬で栽培されてきたものです。セパージュはネレッロ・マスカレーゼ。楽天内では写真のお店で2754円です。色は明るいガーネット。赤さやや強めで透明度も多少あります。香りは、ブルーベリーやブルーベリージャム、赤ベリーのジャムといったものや、ザクロ、イチジク、チェリーなどなどフルーティさしっかり。そこに、シナモンなどの茶色いスパイス感やトマト、ドライトマトといったニュアンス、それにチョコレート的な要素といったものが加わります。また、若干還元の雰囲気も見られたでしょうか。味わいは果実味中心。そこにしっとり系の酸としっかりした渋みが加わりバランスを取っている感じです。ただ、果実味はしっかりしているので全体的に拮抗して繊細、というものではなく、ジューシーな感じです。タンニンは渋み通りの存在感のあるもので、舌触りにも感じられます。ボディはそこまで重いものではなく、丸さ、柔らかさ、温かさを感じるミディアムといったところでしょうか。イベントでは、鱧のフリットのタイミングで飲んでしまったのですが、これが思いのほか悪くありません。鱧という魚は、脂っこさ等はありませんが、味自体は滋味深く決して弱いものではないと思いますが、その味の強さと、カリッと揚がった衣の存在感が、ワインの果実味やタンニンに負けず、それでいて臭みなどは全く出ず、一体感とまではいきませんが寄り添う感じでした。また、アグロドルチェにすることで甘みの強まったタマネギの存在も、果実味や酸、また香りとの相性の面で効いていたかなと。鱧の後は単独でちびちび飲みましたが、間違いなく果実味が軸ではあるもののそれがべったりしたものではなく、むしろ熟成により柔らかさ軽やかさがあるため、問題なくすっと飲めてしまいました。他に何か合わせるなら、魚ならブリやマグロ、それに脂の乗ったウナギやアナゴでしょうか。肉なら、赤身+キノコなんてよさそうです。しっかりした味わいにフルーティーな香りと、今回のイベントのワインの中では最も万人受けするタイプかなあとも思いますが、自然派な雰囲気も勿論あり、楽しいワインでした。また、その香りや味わいの雰囲気は涼しいこれからの時期にぴったりかなと。個人的には、秋のワインというイメージです。にほんブログ村「ワインモア」でこの記事をチェック!
2015年10月15日
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今回はチリの赤です。中々面白いセパージュの1本になります。コヤム・コルチャグア・ヴァレー2011。生産者はエミリヤーナ・ヴィンヤーズ。チリの大手ワイナリーであるコンチャ・イ・トロを所有するギリサスティ家が一族で独自に保有するワイナリーです。1986年の創業で、カサブランカ、マイポ、コルチャグア、カチャポール、ビオビオの5箇所に畑を持っています。ギリサスティ家では有機栽培に興味を持っており、このエミリヤーナでは1990年代から取り組み、現在ではデメターの認証を受けるまでに至っています。セパージュはシラー38%、カルメネール31%、メルロー19%、カベルネ・ソーヴィニョン10%、ムールヴェードル、マルベック、プティ・ヴェルド。価格は、写真のお店で3002円。色は黒いです。透明度はあまりなく、まあガーネット系と言えなくもないですが黒さの印象が強いですね。ただ、エッジには赤さも。香りは、樽をしっかりかけているのかナッツやトーストのようなニュアンスが出ています。そこに、珈琲やビターチョコ、プラム、ブラックベリーといった黒い要素が加わってきます。また、クローヴや八角など茶色いスパイス系の雰囲気や青野菜ないしハーブっぽい香り、それに若干の干し肉といったものも感じられました。味わいは南米らしいしっかりした果実味が軸です。酸は乳酸系で明るさはありますが繊細なもので、渋みと共に果実味とのバランスを取っている感じ。あくまで主役は果実ですね。ボディは丸く、羽のようなやわらかさのあるフルボディです。また、滑らかな口当たりですが、その奥にはタンニンの舌触りが。この辺はいい対比になっている感じです。これに合わせるならやはり肉です。和牛のたたきを合わせましたが、肉の脂と赤身の旨みに対し、ワインの渋味や果実味がよく嵌りました。脂っ気を上品にしつつ、ワインの果実味の印象もまろやかになり、いい組み合わせです。タレは酢醤油でしたが、特に気になりませんでした。同様に、ローストビーフにもバッチリ。こちらはグレイビーソースでしたが、ソースの旨みと塩気が果実味といい対比になり、肉の旨みが際立つ感じでした。また、焼き野菜のサラダにも意外と行けます。カボチャやニンジンの甘みと焼きによる香ばしさに、ワインの果実味、それにボディ感が馴染んでくれました。ゴボウですと、香り面の相性は共通項があるのかさらに良くなる感じ。勿論、果実味べったり濃厚なだけ、といったものではありません。しかし、これぞチリの赤!というようなボリューム感は楽しめるワインだったかなと思います。いわゆる「自然派」感は特にありませんが、それだけに果実味強いスタイルが苦手な方以外には広く受けやすいのではないかなと思います。ただ、さらに熟成を進めれば、果実味もこなれてその奥にある世界を見せてくれそうな感じもしました。にほんブログ村
2015年11月20日
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毎日本当に暑いですね。こういう暑い時期には良く冷えたモーゼルワインが飲みたくなります。ということで、今回はドイツの白です。バルテン・リースリング・qba2010。生産者トーマス・バルテンはモーゼルのプラッテンという地域のワイナリー。モーゼルらしく急勾配の畑を有しており、40度から中には75度にもなる場所もあるのだとか!自然派なつくりを志向しており、酵母は天然酵母使用です。価格は、写真のお店で1260円。色は若いリースリングらしい青みがかった薄めの黄色。香りはらしいリンゴっぽさやグレープフルーツといった要素に加え、蜜っぽさや鉱物的ミネラルも感じられます。さらに、メロンや洋梨、フローラルといったものも。その他、時間と共に白コショウっぽさやマスカット、軽いダージリンティー的なニュアンスといったものも現われました。味わいは、甘みしっかりです。qbaながら、重心の低さを感じる甘みです。しかし、甘み自体も柔らかいものなのに加えて、背景に明るくしっとりとした酸がしっかり入っているので甘ったるさなどはありません。また、後口にかけては旨みや微かな苦味も。口当りは柔らかく、ライトボディといっていいでしょう。単独でもスイスイ行けますが、やはり食事には合います。和食系との相性はよく、煮物などともいいですが、お寿司とも結構いけます。イカやエビの甘みとワインの甘み、さらにシャリの甘みがよくマッチしますし、ブリとあわせると脂っこさを抑えながら旨みを良く引き出してくれます。加えて、マグロの赤身とあわせますと旨みの相性がいいのに加えて結構香りが合います。フルーツっぽさよりもミネラル的な要素が引き合う感じですね。その他、酢豚や蒸し鶏のネギソースといった中華料理ともいけますし、ジャーマンポテトもいいつまみになりました。ジャガイモの香りとワインの香りがこれまた結構合うんです。1000円台前半のモーゼルということで、どんなもんかと思いましたが、らしさのある良く仕上がったワインだなという印象です。勿論、飛びぬけた凄みのようなものはありませんが、気軽に楽しめるワインながらも酸味と甘みのバランスや香りの構成要素など、抜かりはありません。にほんブログ村「ワインモア」でこの記事をチェック!
2012年08月03日
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今回はイタリアのソーヴィニヨン・ブランです。フリウリ・グラーヴェ・ソーヴィニョン・ブラン。生産者ビドーリは1924年創業のフリウリのワイナリー。現在は3代目がワインメーカーやテクニカルマネージャーを務めているそうです。2002年には新しい施設を建設し、今勢いのあるワイナリーのようです。セパージュはソーヴィニヨン・ブラン100%。価格は、写真のお店で1995円。色はシンプルな薄い黄色。北のソーヴィニヨン・ブランらしい色合いです。香りはグラッシー!まさにこの品種らしい青い草、芝系のニュアンス、さらにグリーンハーブといった要素がバッチリ感じられます。柑橘っぽさも十分で、蜜柑やグレープフルーツといったニュアンスが出ています。そこに、ミネラルや青いブドウっぽさといったものが加わってくるでしょうか。味わいは明るくシャープさのあるキレイな酸が1本ビシッと入っています。それを割と膨らみや温かみを感じる果実味が被っているような印象。ミネラル感はありますが、シャープというわけではなく、しなやかという程度のライトボディとなっています。単独でもスイスイ飲めるタイプです。これからの時期などは特に良く冷やして楽しみたいところ。ただ、勿論食事ともok。といいますか、やはり食中で楽しんでなんぼな気はします。シーフードとの相性は勿論良好。鯛やイカの刺身をつまみましたが、身のほのかな甘みや旨みとワインの果実味、酸、そして奥にあったのであろう旨みとの良くマッチしました。また、鯛といえばアクアパッツァにしてみたところ、これまた好相性。火の入った魚の身の旨み、オリーブオイルやハーブの香り、それに貝からの旨みやトマトの甘み酸味がワインの各要素と引き合ってくれました。その他、今回は試せていませんが白い肉系との相性も良さそうですし、ちょっと季節は過ぎましたが香りのいい山菜などの天婦羅といったものにも面白そうです。これからですと、夏野菜の煮浸しや揚げ浸しなんかいいかもしれません。色々試したくなるフードフレンドリーなワインです。ニュージーランドのソーヴィニヨン・ブランに近い部分も多いですが、ニュージーほど強さや黄色いニュアンスを感じないのが特徴的に感じました。にほんブログ村「ワインモア」でこの記事をチェック!
2013年05月28日
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2月中の話になりますが、東京から中国地方のワイナリーを見学にいらっしゃられた方々にお供して、倉敷のふなおワイナリーへ行ってきました。倉敷市船穂町では、明治1時代からブドウ作りを行っており、戦後、園芸協会の設立に伴い一気に生産量が増加、マスカット・オブ・アレキサンドリアもそのころに大幅に増えたようです。そして、全国的にもマスカット・オブ・アレキサンドリアが最も成功した産地である岡山の、マスカット栽培の中心的存在となりました。ふなおワイナリーは、2004年オープン。第3セクターです。マスカット・オブ・アレキサンドリアは5~9月がシーズンだそうで、その時期以外にもマスカットのアピールをすること及び、オフシーズンのブドウを買い取ることで農家の支援をする事を大きな目的として設立されました。岡山のマスカット・オブ・アレキサンドリアと言えば、生食用で非常に高価なのにワインにするのは何故なのかと思っていましたが、オフシーズンのブドウは値下がりするというお話を伺い合点が行きました。ブドウ栽培は棚方式、下草は、周辺から虫がやってくるのを防ぐために全て取ってしまうそうです。他にも、枝は伸びすぎるとその先に良いものではない房が出来る為適度な長さで切ることや、一房に出来る粒の数が非常に多い為、適切な数になるよう粒間引きをすること、ブドウの糖度は、マスカットの香りを最大限引き出すために17度が最適といったお話を伺う事が出来ました。畑は、やはり水はけが重要という事で斜面にあったり、粒が多いので間引くという話は、マスカット・ベーリーAの話を他のワイナリーで伺ったときにも聞けた話でしたが、下草を全て取る、糖度は17度以上あってはよくないといった話等、他の今までお邪魔させて頂いたワイナリーで聞けた話とはちょっと違った、マスカット・オブ・アレキサンドリアのワイナリーならではだったのかなあと。あるいは、船穂のマスカット・オブ・アレキサンドリアのアピール、という事を大きな使命としているワイナリーだからこそ、という部分もあるのかもしれませんね。特に、「今年のブドウの出来はどうだった?」とよく聞かれるが、ブドウは「出来るもの」ではなく「作るもの」だとおっしゃられていた点は非常に印象的でした。ワイナリーの売店部分などは結構おしゃれです。マスカットをイメージした緑と背景の白のコントラストが美しいですね。試飲は、ほぼすべての銘柄につき出来ます。メモを取れておらず、個別の詳細な記述は出来ませんが、どのワインもマスカット特有の香りがはっきり出ており、甘口はよりフルーティで、辛口はよりスパイシーな感じでした。ボディは、極甘口以外どれもライトでさらっとしていますが、やはり甘口は辛口より少々粘度がありましたね。トータルでは、個人的にはスパークリングが特に印象に残りました。マスカットの香りの爽やかさ、フルーティさ、ボディのライトさがスパークリングと言う形にすると非常に活きるように思います。ふなおワイナリー (倉敷) マスカット・オブ・アレキサンドリア ...あと、実はちょっと例外的なワインがありまして…。今回はそれを購入しました。既に飲んでおりますので、そのワインにつきましては後日記事にしたいと思います。今回の訪問、非常に面白い経験となりました。地元に、これだけ特徴的なワイナリーがあったとは…。訪問終了後は、倉敷美観地区、アイビースクエア裏手にありますピッツェリア・ラ・チェネッタさんへ。ピッツァで賞も得ている倉敷の人気店です。吉田牧場のチーズが色々頂けるのもうれしいところ。ピッツァは、ちょっと趣向を変えて巻きピザで。もっちりしていて、噛んで甘味の出る、そして、塩気の強過ぎない生地は秀逸。人気があるのも頷けます。因みに、こちらのピッツァにも勿論吉田牧場のチーズが。倉敷へ行った際は、またこちらのお店にもお邪魔させて頂きたいところ。にほんブログ村にほんブログ村
2016年03月23日
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昨年から、サントリーさんのブロガーイベントに参加させて頂いておりますが、今年は特に日本ワインに力を入れる1年にされたいという事で、前々回、前回とサントリーさんの日本ワインを頂くことが出来ました。そして今回、ついに山梨県甲斐市にありますサントリー登美の丘ワイナリーさんへ見学にお邪魔させて頂けることとなりました!ワイナリーへは甲府からバスで30分程度。実は、1月から3月末までは休館しているそうです。開館期には、土日祝のみですが甲府駅から路線バスも出ているそうです。バスではかなりの登り道でした。なんと、ワイナリー内には細い山道になっておりスイッチバックがある場所も!標高は450m、畑の高い場所によっては600mになるそうで、甲府駅周辺からはかなり登ることになりますね。ということで、富士山が綺麗に見えました。ワイナリー長の渡辺さんやスタッフの方と合流後、再びバスで畑へ。ワイナリーからはさらに登ります。畑は、尾根に沿ったものとなっておりその斜面を利用して水はけをよくしているそうです。尾根の斜度の強いところは当然水はけが一番いい、ということでカベルネ・ソーヴィニヨンの畑となっており、次に水はけのいいところにメルローやプティ・ヴェルド、そしてその他のところにシャルドネといった栽培となっているそうです。やはり、赤系ブドウは水はけかなり重要なようです。特に、カベルネ・ソーヴィニヨンは大変なようですね。色々ワイナリーお邪魔させて頂きましたが、どこもこの品種には苦労されているようです。土壌は、近くの黒富士由来の火山性シルト。これが中々難儀な土壌だそうで、水はけは悪いが保水性もよくないとの事。そこで、実践されているのが草生栽培。サスティナブル農法による環境負荷削減という意味も勿論ありますが、草があることで土の流出防止を図り、加えて草とブドウの水の取り合いが起こることで水はけの悪さをカバー、その一方で草の根の保水性にも期待が出来るとのこと。非常に重要な農法となっているようです。ただ、降雨量自体は年間1100mm程度と国内でもかなり少ない方になります。また、ボルドー平均さえ凌ぐ年間日照時間の長さと、昼夜で10度に上る寒暖差があり、ブドウ栽培の環境としてはやはり適したものではあるようです。畑の樹齢は様々。3年程度のものもありますが、その特性を生かし、ブレンドに用いるなどワインとしているそうです。要はタイミング次第との事。畑では、渡辺ワイナリー長が丁寧にご説明下さいました。こちらは誘引について。ブドウの先は、剪定後という事で濡れていました。ぼちぼち木の目覚める時期だそうです。メルローの畑。登美になるものだったかと思います。奥に見えるのは麓の街並み。やはり斜度・標高の高さがありますね。因みに、やっぱりイノシシやシカの食害には悩まされているそう。畑を後にし、次は醸造施設へ向かったのでした。ということで、続きます。にほんブログ村
2016年03月25日
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徳島県はワインを買えるお店が無いようで実はある、といった感じだったのですが、昨年新しいワインショップが誕生しました。それが、ワインショップTAIさん。仲之町という、飲食店街からも遠く無い街中の、ビルの奥まった1階という独特のロケーションにあり、注意していないと通り過ぎてしまいますし、見つけてもちょっと入りにくそうな雰囲気。しかし、中に入れば沢山のワインと、角打ちスペース、そして情熱ある店主の方(とたまに赤ちゃん)が迎えてくれます。扱っているワインは、フランスの自然派オンリー。拘ったラインナップですが、最近は徳島にもそういったワインに力を入れている飲食店さんが出来ていたりして、コラボイベントなどもされているそうです。実は、先日記事にしましたシャトー・ルランはこちらで購入させていただきました。角打ちありという事で、勿論飲んでもいます。上記の写真がそれで、いただいたのはクリスチャン・ビネールのリースリング・ヴィネック・シュロスベルグ。ヴィンテージは失念してしまいましたがある程度のバックヴィンテージだったかと思います。ツヤのある黄金色に、蜜っぽさやミード、ハーブ、スパイスなどが香り、味わいはバランス型もエキス分のある飲み口が印象的でした。リースリング 特級畑 ヴィネック・シュロスベルグ [2015] クリスチャン・ビネールChristian Binner Rieslig GC Wineck Schlossberg楽天内には投稿時現在2015ヴィンテージがあるようです。多少若さがあるのでより分かりやすく華やかでしょうか。イベントは色々されているようで、特に角打ちスペースを使った試飲会はある程度定期的にあるよう。1月は、なんと3日に試飲会をされていましたのでお邪魔しました。ご用意いただいたワインは、ジュリアン・デリューのル・ジョー2018、タイユムーシュ2018、ラ・ヴィノテリエのル・ジョー2013、クレモン・バローのエルブ・ルージュ2019、ジュリアン・メイエのピノ・ノワール・レ・ピエール・ジョード2018、そして、ブノワ・カミュのシャトー・ルラン2018です。シャトー・ルランは購入させていただいたものの1つ次のヴィンテージになります。購入時は、店主お勧めのワインという事で柔らかい2017と、しっかりした2018という事でしたが、食べるものとの関係で2017を選びました。この2018も、確かに果実感や硬質さがありますが、バランスは良かったですね。どのワインも良かった(強いて言えば、ジュリアン・メイエのピノは開けたてという事もあり大分堅かったですが)ですが、特に印象に残ったのはタイユムーシュとル・ジョーの2013。前者は、ロワールのカベルネ・ソーヴィニヨン100%という面白いセパージュですが、カベルネ・ソーヴィニヨンらしいスパイシーさや果実感がありつつも、しなやかな飲み口や香りの中の土っぽさ等はどこかロワールのカベルネ・フランを思わせるようなところも。後者はそのカベルネ・フラン100%ですが、7年の熟成を経て、黒いフルーツなども感じさせつつ、ドライハーブやスパイスなど芳醇な香りがありつつ、落ち着いた味わいを楽しめました。これは非常に面白いお店が出来てくれました。自然派を扱うお店は以前からありましたが、こちらはそれらのお店ともまた違ったラインナップで面白いです。また、角打ちは夕方6時からとちょっと早めで、帰省すると夕飯は大体家で取ることから外飲みをあまりしないのですが、ここなら夕飯前にちょっと1杯という飲み方も出来ます。次の帰省が楽しみになりました。にほんブログ村
2020年01月22日
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