カスティール・アミスの雑記帳

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2014年11月15日
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テーマ: 数学(322)
カテゴリ: 高校数学
α,β,γはα>0,β>0,γ>0,α+β+γ=πを満たすものとする。
このときsinαsinβsinγの最大値を求めよ。

(コメント)
シンプルな問題だが、シンプルな問題こそ難しい。こういう問題大好きです。
色々な解法があると思う。どの解法がいいかわからないけれども、
僕が考えたのは、変数が多いので変数を2つに絞り込み、一つの変数を定数と考えた場合の
最大値を導関数の正負から求めるというもの。まずはαで求めてみて、
式の対称性を考えると、βやγでも同じ式が得られることを利用した。
これがシンプルで解りやすいと思うんだけど、どうだろうか???


まずは、ちゃんと勉強してきた受験生が数3の基礎的な知識に基づいて解く方法を語ります。

(解法)
α>0,β>0,γ>0,α+β+γ=πより、下記が成り立つ。
0<α<π、0<β<π、0<γ<π…(1)

またα+β+γ=πより、sinαsinβsinγは下記のようにα、βの式であらわせる。
sinαsinβsinγ=sinαsinβsin(π-α-β)=sinαsinβsin(α+β)…(2)

今、sinβを定数とみなし、f(α)=sinαsinβsin(α+β)と表すことで、
f(α)の最大値をとる条件を考える。

df(α)/dα= sinβ(sinα)'sin(α+β)+sinβsinα{sin(α+β)}'
df(α)/dα= sinβ{cosαsin(α+β)+sinαcos(α+β)}
df(α)/dα= sinβsin(2α+β)…(3)



0<α<(π-β)/2 ……(A)のとき、
df(α)/dα>0よって、f(α)は増加関数。

(π-β)/2<α<π…(B)のとき、
df(α)/dα<0よって、f(α)は減少関数。

α=(π-β)/2 ……(C)のとき、


f(0) = 0, f(π)=0より、f(α)が0<α<πで最大となるのは、
下記(4)の時に限られる。
α=(π-β)/2⇔2α+β = π…(4)

同様にして、式の対称性を考えると下記がなりたつ。
sinαsinβsinγ=sinβsinγsin(β+γ)…(5)

今、sinγを定数とみなし、g(β)=sinβsinγsin(β+γ)と表すことで、
g(β)の最大値をとる条件を考える。(4)の結果から対称性を考えると、
下記(6)のとき、0<β<πにおいてg(β)が最大となる。

β=(π-γ)/2⇔2β+γ = π…(6)

更に、式の対称性を考えると下記がなりたつ。
sinαsinβsinγ=sinγsinαsin(γ+α)…(7)

最後に、sinαを定数とみなし、h(γ)=sinγsinαsin(γ+α)と表すことで、
h(γ)の最大値をとる条件を考える。これも(4)を考えると式の対称性から、
下記(8)を満たすとき、最大となる。

γ=(π-α)/2⇔2γ+α = π…(8)

よって、問題文の条件のときにsinαsinβsinγが最大となるときは、
f(α)、g(β)、h(γ)が最大になるときに限られ、
これを満たすα、β、γの条件は(4)、(6)、(8)が成り立つ時である。

(6)⇔γ=π-2βより、(8)に代入すると、
(8)⇔2π-4β+α=π⇔α=4β-πとなり、これを(4)に代入すると

β=π/3…(10)
α=4π/3-π=π/3…(11)
γ=π-2*π/3=π/3…(12)

(10)~(12)のとき、sinαsinβsinγは最大となり、その最大値は、
sinαsinβsinγ=(√3/2)^3 = 3√3/8である。


(終わりに…)

この問題は、その図形的な意義が面白いし、もっと面白い解法がある。

京大受験生が感動した問題 を参照すること。図形的な意義も面白いし、凸関数の重心を利用するやり方も面白い。


大学数学で機械的に解く方法もある。ラグランジュの未定乗数法である。たいていの極値問題はラグランジュの未定乗数法で解けるので検算方法として知っていてもいいのかもしれない。知っている高校生もいるようだし。詳細は下記ブログに記載されている。

数学好きの男子高校生のぶろぐ参考






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Last updated  2014年11月15日 21時24分25秒
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