2020.07.20
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カテゴリ: 奈落の落とし穴


1.出ない低音をムリヤリでも出す。

2.コーコー音を低減する。



まずは低音だ。

これは完成したキャビネットで

手を掛けられるところはおのずと限られてくる。

まずは第二ダクトのパイプを外す。

第二ダクトに対するアプローチとしてはこれが限界だ。

その次にやることは第一ダクトをどうするかだ。

第二ダクトの2~3倍の周波数にする事が求められているので

その調整をする必要がある。

手っ取り早く言えば、

「ダクトの直径を大きくする」と言う事だ。



第二ダクトのパイプを取り外すと第二ダクトの共振周波数は

28.7Hzから45.4Hzに上昇する。

第一ダクトを45.4Hzの2~3倍にしようとして色々と

数値をEXCELに叩き込むと

第一ダクトの直径を14cmと良いと出た。

直系14cmで厚さが1.5cmで果たしてダクトといえるかどうか

甚だ疑問ではあるが、このまま現状では

ラジオみたいな音しか出ない只の箱だ。

早速改造に取りかかろう。



まずは第二ダクトを取り外す。

元々台座に叩き入れていたものを木ねじで止めていただけだったので

外すのは簡単だ。



続いて第一ダクトの拡張。

油性ペンでけがく。大きさの違いは一目瞭然。



ドリルと回し引きで何とか穴が開きました。



切り取られたダクト。



2.コーコー音の修正は簡単。

スコーカー裏の空間に素毛フェルトを大量に押し込むことで解消した。



では最終的な特性を見てみよう。



グラフ上ではあまり代わり映えはしないが

聴覚的には全く違う。

俄然低音域が出てきた。特にバスドラのアタック音が

非常にリアルで聴きごたえがある。

ようやくラジオからオーディオに昇格である。



ここで改めて本機のレビューをしてみよう。

仮想同軸レイアウトを採用している為

定位感はフルレンジスピーカーに負けず劣らずの感がある。

帯域も広く、スワンキラーの様に低音にピーク/ディップがない。

キャビネットが大きくバッフル面積も広めにとっているので

朗々と奏でる感じの鳴り方だ。

音も前に出る感じで好感が持てる。

どちらかと言えばロック向けというよりは

ボーカルや管楽器を含めたアンサンブル等は向いているだろう。



しかしながらスワンキラーとのリスニング比較では

やはり勝負にならない。

先ほど感動していたバスドラのアタック音にしても

スワンキラーのほうが迫力がある。

しかしDB型キャビネットの風の様に迫る

低音域を好む方もいるのではないだろうか。



実際DB型を作ってみて言える事は

「低音部の迫力は低音の出る面積に比例する?」

と言う事。

スワンキラーも開口部の面積で言えば

25cmウーファー並みだし

今回のDB型は所詮は

小細工に過ぎないのではないか、

と思えてしまう。

しかしながらそれは今回使用したウーファーの

素性に起因するところ大だろう。

どちらかと言えばミッドバス用と言っていいような

周波数特性だったので

ちゃんとしたウーファー

(例えばFOSTEXのFW208HS等)

であれば、更に質の良い超低音も

不可能では無いかもしれない。



次週は最終回、FOSTEXのFW208HSを使った

修正プランをお披露目したいと思います。

ご期待ください^^





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Last updated  2020.07.20 06:00:09
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