倫理の進化

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若樹

若樹

2009.03.20
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カテゴリ: 思想
>自分の血をわけた我が子の愛おしさを知っているのか?わたしらは、どちらも知っている。貴女の犬だけが特別ではない。餌は無添加の高い餌を飼っていたらしい


ある人からこんなメールを寄越されました。
詳しい経緯は追って、「青木ヶ原樹海」と言う、友人のブログで今後書きますが。


でも、私にとっては命より何千倍も大事な子供です。

そう言ったのに、冒頭のメールがその人から来ました。
その人は私に、面倒だから犬のエサを昨日もやっていないと言った人間。猫には2日もです。
ベランダなんか、うんこだらけだそうです。

私が生んだんじゃなかったら、親の気持ちは分からないって言うんですか?

そんなのは、子供を産めなかった女性への、最大の言葉の暴力です。


子供との写真も何枚も載せました。
どうせテレビや雑誌で顔が知れてる人間ですから。

私には、親子で撮った写真です。

人も犬も猫も、命をかけて育てて、愛した心は真の親心なのだと、分かって下さる方だけ、分かって頂ければ十分です。



・・・・・・・・・・・・


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この子は美月。
兄の龍雲と一緒に、生後数日でとある温泉付きのペンションに捨てられた。
オーナー達に世話は出来ず、保健所行きが決定した日、疲れを取りに日帰り入浴に行った私が
事情を聞いて引き取った。

まだオシッコすら、自力で出来ない赤ちゃんたち。
仕事をしながら育てるのは、並大抵の事ではなかった。


結果それは、私の右耳でした。

毎晩毎晩、耳をしゃぶりながら寝る。
うとうと始めて、口が外れるとたちまち起きて、またしゃぶり出す。
こんな事を三回ほどやって、ようやく寝てくれるのが常でした。

丁度この時、私は赤ちゃんが欲しいノイローゼになっていて、美月と龍雲のお陰で完全に救われた。





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捨てられて来た子猫。
両手で抱きかかえた時、その軽さに、それとは正反対の、腰が抜けるほどの重さを感じた。
ああ、これが命の、そして何より地球の重さなんだ。
そう思ったものです。

・・・・・・・・・・・・・・・

心が世界を知覚出来るようになる頃、子供は何歳になっているのだろう。


私は物心ついてから、神秘に感動したものが二つ。


夜に浮かび上がる星空と、四足の哺乳類だった。


鳥類よりも、魚類よりも、私は哺乳類の生きる姿に魅せられた。


人間に最も近く、(類人猿は別にして)そして異星人ほどにもかけ離れた、


異なる姿態を持つ命だからだろうか。


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初めて飼った、哺乳類の事を覚えている。


ハムスターのマリア。


私はまだ幼い子供だった。


その子供の手の平に、すっぽりと納まった小さな体。


こんな小型の生き者が、存在しているのだと言う驚き。


必死になって、彼女の心音を指で捜し求めた。


命の神秘に打ちのめされてみたかった。


母が幼い私に声を掛ける。


この子は赤ちゃんも産めるのだと。


衝撃が体を駆け抜けた。


私の手の平に乗るほどの、小さな生き者が、私の母のように、赤ちゃんをお腹に宿す。


一度に何人もの子供を授かり、その子を自分の乳で育てる。


マリアはこの体で、完璧な存在なのだ。


全てが、この小さな体に与えられている。


命が、こんな小さな体で、完璧に作られているのなら、


同じ機能でただ大きい、人間とは、何て感動のない生命なのかと思った。


神様はきっと、我々人間よりも、ハムスターを、自分の傑作となさった事なのだろうと。


生命の神秘に、初めて敬服に浸ったあの幼い日から、


私の心に、彼らへの敬愛の念が消えた事は一度もない。


何よりも哺乳類に、信仰を捧げてしまうのは、


私に生命の神秘を気付かせた者が、あの小さなハムスターだったからなのだろうか。


それとも、水に住まう者でなく、大空を飛翔する者でなく、


共に大地を踏みしめる兄弟だからだろうか。


私はいつも、陶酔する様に、四足の者達を追い続ける。


四足の種こそは、きっと私の想像する、最も美を極めた生命なのだろう。


もしも彼らがいなかったら、私は神を崇めただろうか。


大いなる魂を宿す、聳え立つ山々や、大地を抱く樹々。


それが神々の、心を語る者だとしたら、


血肉を持った全ての命は、神々の肉体を体現している。


美しい毛皮と皮膚の下。


柔らかな肉と、それを支える白い骨。


体を流れる赤い血潮。


水に満たされた肉体。


途方も無い御業で体内に現れた神秘の内臓。


犬や猫の体を抱きしめる、私の心は神秘に陶酔する。


毛皮の下の神域が、私の心を畏れで満たす。


まるで祀られた神社を我が手で抱くように。


そしてこれこそが信仰だ。


生命と言う神秘に、永遠の畏敬と崇拝と、そして尽くせぬ愛を持って、奉仕の道を歩む事。


我が手よ、彼らを抱く度に謙虚であれ。


我が足よ、彼らの背中を、追い越す愚を犯すなかれ。


我が心よ、彼らを愛で奉り給え。


大地を手ですくって手の平に眺める。


これはマリア。


私の心を感動で満たした、あの命。


愛する土よ。


地上を旅した生命は、寿命を迎え、この体へと、最後に戻る。


いつか母代わりとした美しい犬が、永遠にその目を閉じた時、


私は彼女を土に返し、


そして恋しさの余り、幾夜も過ごした後で、


私は土の手から、彼女を取り戻そうと試みた。


大地は彼女と同化していた。


幾ら掘れども、彼女はもういなかった。


この土から、彼女のあの瞳が創造されたのだ。


この土から、彼女の美しい被毛の一本一本までが創られていた。


この土から、あの完璧な姿が創られた。


筋肉も内臓も、骨も赤い血潮も、全てがこの土の現身だったのだ。


魂があの畏れる始まりに還った後は、つかの間生体を体現した大地は、


ゆるやかに本来の姿に還る。


黒く、湿った土。


星々を抱く宇宙の様に、我々は玄から生まれる光。


我々はみな、大地の化身。


手の平の土を、畏敬を込めて、額に寄せる。


あなたが水と共に創り給いし生命は、余りにも美しく愛らしく、眩いほどの魅力に溢れ、


永遠に私を、その御元に跪かせて、僕と為さる事だろう。


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十何年ホステスやったけど、爪を伸ばした事も、マニキュアをした事もなかった。
だってこうやって、指先を家の子は齧って甘えるから。
口を傷つけたり、マニキュアの塗料を、飲み込ませたくなかったから。

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犬のジルは、自身も友人からの捨て子で、家に捨てられて来た二人の子猫のお母さんになりました。
一度の妊娠も経験もないにも関わらず、子猫を可愛がり、何と母乳まで吸われる内に出して育てました。


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この幸せそうな親子の寝顔に、言葉なんかいらないでしょう。


事の発端の、人々とネットで白黒つけようとした、友人のブログのアドレスを載せます。

http://plaza.rakuten.co.jp/kenkenpuu/

これだけじゃ、見ても状況が分からないかも知れません、ごめんなさい。

近い内に頑張って、状況のダイジェストを書きます。

ねえ、私は子供は生んでないから、お腹を痛めた子供の愛らしさって分からないんですか?
子供への愛しさって、腹を痛めないと分からないのですか?
生まないと、愛情って抱けないものなんですか?
生んだ人に比べて、叶うものでないものですか?











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Last updated  2009.03.24 03:47:30


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