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2010.11.15
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久しぶりの琥一×バンビです。一応在学中。まだ付き合ってません。そして、琉夏は親友です。
かなり捏造してます。
元ネタは、サカモトミクさんの「とらわれごっこ」2巻第一話でございます。
コウくんルート驀進中に、これ・・・使えるかもって、思ったのが始まりです。




お正月が過ぎた日曜…。
えっと…今日のデート、コウくんが誘ってくれたのは、昨日のこと…だったはずなんだけどなぁ…。
「コウくん…遅いなぁ……。」
待ち合わせ時間を30分も過ぎ、何度目かのため息をついた頃・・・・・・。


「お・ま・た・せ」


コウくんかと思ったのに……。そこに立ってたのは、全然知らない人。金髪の長い髪と、この季節にどこで焼いたのかな…って思うような、浅黒い肌の男の子だった。

えっと…これって、もしかして……。やっぱりまた、ナンパに会っちゃったの?
……困ったなぁ。
「あの…私、人を待ってて……。」
「ええ―っ、ずっとあっちから見てたけど、誰も来ないじゃん。そんな遅刻ヤローほっといてさ、オレと遊びに行こうぜ!!」
ちょっ…!! やだ…なんか、この人、しつこい…それに、肩…なんで勝手に、手回してくるの…ヤダよ…もう…!!
「やっ!! 止めてください!!」
「そ~んな可愛い声で言ったって、全然本気に聞こえないよ。ほら、いいとこ連れてってやるって!」
ん…もうっ!! 本気で嫌がってるのに!!
それに…軟弱そうに見えるけど、結構、力強いのかも…。どんどん押されてってるみたい…。どうしよう…。それに…つかまれた腕がちょっと痛くなってきたみたい…。

「あれ? 柴崎さん?」



「平くん」
「何か困ってるみたいだけど、大丈夫?」
「困ってるの…何度も、嫌だって言ってるのに、この人、全然聞いてくれなくって……。」
「わかったよ。任せて…とは言えないけど、何とかしてみるから、待ってて」
「うん。」


本当に大丈夫なのかな……。

「彼女、困ってるみたいだから、その手、放してもらえないかな。」
「なんだぁ!? テメーにはカンケーないだろうがよ。カンケーないヤツは口挟まないでもらえる!?」
「でも、彼女の待ち合わせの相手、桜井君だよ。」
「へっ?」
「彼が来ないうちに、彼女から離れたほうがいいと思うんだけど。」
「桜井って…あの桜井兄弟!?」
「うん。」

平くん…それは、戦法って言うの? 当たってるけど…確かに、待ち合わせの相手、コウくんだけど……それは…平くんとして、アリなの?

流石に、コウくんの名前が出たことに驚いたのか、さっきまでしつこかったナンパ男の手が、私の肩から離れ、ちょっとだけ…顔に冷や汗? 焦って見える…。
「えっと…桜井…どっちかなぁ~なんて…。えっと…じゃあ、オレ…急用が出来たからさ……あっ、彼女、また今度、遊ぼうぜ!! じゃあな!!」
なんて言って、一目散に……逃げたんだよね…あれは……。
なんだか、ある意味、平くんって、すごいかも…。
「あっ…平くん。ありがとう。すごく助かっちゃった。ふふっ」
「ううん。僕は何にもしてないよ。彼が勝手に逃げってただけ。…ところで柴崎さんは、ここで何してたの?」
「コウくんと待ち合わせ…のはずなんだけど……。来ないの……。」
「連絡はしてみた?」
「何回かメールは送ってみたんだけど…返事なくって……。」
「そう…なんだ……。」
あっ…平くんに心配かけちゃったみたい…。
「このまま待っててもまたナンパされちゃうと嫌だし、私、これからコウくんとこ行ってみるよ。」
「そっか…気をつけて」
「うん。ありがとう」

私は、待ち合わせ場所の駅前広場に背を向けると、平くんとさよならをして、一路ウェストビーチに向かって、歩き出した。





「う~…寒い…。」

ウェストビーチへ向かう道すがら…流石に海沿いの道は、ちょっと…かなり寒い。とくに、今日の服装は、コウくんの好みに合わせて、SEXY系だから、余計に寒さが、身にしみるというか……。いくらコウくんに買ったばっかりの新作見て欲しかったとはいえ、ミニスカートでノータイツは失敗だったかも。本当に寒い…。海風が素足に容赦なく吹き付ける…。

「もうすぐ、もうすぐ」

そうでも、つぶやいてないと、途中でくじけちゃいそう……。あっ…やっと目の前に、ウェストビートが見えてきた。遠目に、コウくんのバイクの存在を確認する。

よかった。まだいるみたい…。デートの約束してたのに、まだ居るって安心するのも、どうかなって思わないでもないけど、すれ違うよりはずっといいよね。
なんてつぶやいて、ひとつ頷くと、私はウェストビーチに向かって、走り始めたのだった。


カラン カラン カラン……


「あれ? 有紀? どうしたの」
入り口を開けて中を覗き込むと、ダイニング兼リビングを兼ねている一階のキッチンで、琉夏が何か作ってる。ん―――この匂い……やっぱり、ホットケーキかぁ…。
「コウくん…いる?」
琉夏くんは、顎で上を示して
「コウなら、寝てる。夕べ遅かったみたいだよ。臨時バイト入ったって言って、帰ってきたの朝の5時くらいだった」
忘れられてたんじゃなかったんだ……ほんの少しだけ、ホッとする。
「そっかぁ…疲れてたんじゃ、しかたないか」
「何……今日、コウとデートの約束でもしてたの?」
「うん。駅前で10時の待ち合わせだった」
う…琉夏くんが時計を見て、眉をひそめてる……。
「有紀……今、11時30分だよ。どれくらい待ってたの」
「えっと…30分くらい?」
う……琉夏くん、怪訝な顔してる。
「大丈夫だった?」
えっと……。
「……大丈夫だったよ」
「何…その間。何かあっただろ」
「うう~~~琉夏くんには、かなわないなぁ」
「当たり前だろ。俺、ヒーローだからさ」
仕方がないから、正直に話すことにする。
「ナンパ……。でも、ちょうど通りかかった平くんが、助けてくれたから」
「そっか。タイラーありがとう。でも、何かあったら、すぐ電話するって約束。忘れてないよね」
「うん。忘れてないよ。ごめんね」
「有紀が無事ならいい」
「うん。ありがとう」

「ところでさ、有紀、さっきから気になってたんだけど……そのカッコ……寒くない?」
「ちょっと……寒いかな……」
「じゃあ、あったかい飲み物なにか用意しとくから、その間に、コウ起こしてきてよ」
「え……でも、私でも、起こせるかな」
「もう、お昼だよ。そろそろ寝すぎでしょ」
なんだか、琉夏くん、楽しそうだなぁ……。
でも……コウくんの寝顔かぁ……うん。
「じゃあ、起こしてくるね」
「よろしく♪」
私は、コウくんの部屋に向かって階段を登り始めた。

コン… コン…。


やっぱり、返事はないかぁ……。
そっと部屋を覗き込む。
コウくん自慢の部屋。ちょっと、ノスタルジックな気分にさせてくれる、男の子らしい部屋だよね。
あっ……コウくん……。
コウくんが眠る、ソファーベッドに、そっと近づき、枕元に膝を突いて、覗き込む。
ふふっ……寝顔は、昔のまんまだね。可愛い……。
ちょっと、悪戯しちゃえ……。
コウくんのほっぺたをつんつんって、つついてみる。
あ……ちょっとだけ、眉間の皺、深くなった?
髪の毛……さらさらだぁ……。
琉夏くんほどではないけど、ちょっと長めの前髪……。
普段は、オールバックで後ろに流してるから、こんなに長いなんて、びっくり。
前髪を少し引っ張ってみる……。
「ん……」
あ……コウくん気がついたのかな……。
「なんだぁ……」
えっと……寝ぼけ眼……だよねぇ。
うふふふっ……ちょっと、からかっちゃおっと♪

「にゃあ~」

ふふふ…私は猫です。……どうだ、コウくん♪
「ん……なんだ、チビか……ほら……来い」
ふえ!?
なんですと!?
なんで、こんなことに!?
えっと……今の私、どういうわけか、コウくんのお布団の中にいます。
どうして? なんで?
えっと……寝ぼけ眼のコウくんに腕を引っ張られて……お布団に入れられて……今は、がっちりホールドされてる感じ?
それに……チビって……?
うう……それにしても……コウくんのお布団、あったかいです。
コウくんにがっしり抱き寄せられてて……身動き取れない……でも……あったかい……。
ふわぁ~……ちょっと……なんだか……眠くなってきちゃったよ……。



20分経過………。

「有紀、コウ、早く降りてこないと、ホットケーキ冷める」
なかなか下りてこない有紀を心配したルカが、コウの部屋に踏み込むと……そこには……何故か、仲良く寄り添って眠る二人の姿が……。
「…………!!」
なんで、こんなことになってんの?
俺、何か悪い夢でも見てる?
……とりあえず、コウを起こす!!

「コウ! いい加減起きろ!!」
もちろん、拳骨つきだ。

「ッ……!! てめっ……バカルカ、何しやがる!!」

飛び起きたコウは、俺が殴った頭を抱えて、睨みつけてくる。
でも、俺だって、ちょっと怒ってるんだからな。
でも……コウの様子が、ちょっと変だぞ……。
「どわっ!! な……なんでだ!? なんで、コイツがここにいるんだ!?」
「それは、俺が聞きたい」
腕の中に抱き込んでて、それはないんじゃないの……それとも、有紀がもぐりこんだとか……まさかね……。
「オイ、ルカ……てめぇ……オレをからかってやがんのか!?」
「ちがうよコウ。俺は有紀に、コウを起こしてきてってお願いしただけだ。二人とも、全然降りてこないんだからさ」

コウも俺もふたりで、有紀の寝顔を凝視する。
相変わらず可愛い寝顔だな。
「ん……」
有紀が身じろぎする……コウが布団取り上げたから、起きちゃった?
「ふあ~っ……ん……コウくん……おはよう」
「お……おう……」
「琉夏くん……ごめん……。私まで、寝ちゃったみたい……」
「……みたいだね」
「コウくんのお布団……あったかくって……」
有紀の寝ぼけた顔……すごく可愛いけど……ここはガツンと言うべきだよね。
「有紀、もう少し、危機感持とうよ。……ってか、どうして、コウのベッドにいるのさ」
「えっと……コウくんの寝顔が可愛くって……」
「なっ!!」
「コウ、ストップ!!」
「髪の毛触ってたら……引っ張り込まれた……?」
小首傾げてる姿も、プリティだ。




「…………コウのえっち……」
「なっ!!」

「ねえ、コウくん。チビってだぁれ?」

「ああ!?」
「チビ?」

コウくん、琉夏くんの二人の声がハモる。

「私を、お布団の中に入れるときに、チビ入れって言ってたから……」

コウくんも琉夏くんも、顔を見合わせて、ため息吐いてる。どうして?
その疑問に答えてくれたのは、琉夏くんでした。コウくんは……なんで、不貞腐れてるの?

「チビは、実家の母さんが可愛がってる猫だよ。コウ……まさかと思うけど、有紀とチビ、間違えたの?」

「……知るか……」
わ……コウくん、不貞腐れモード全開。

「それ……ありえない…………」
琉夏くん……呆れ顔してる。

「私……猫と間違われの? いくらなんでも、そこまで小さくないと、思うんだけど……」
私も結構ショック……かも……。
猫だよ……猫と間違われるなんてぇ~~~!!


「まぁ、まぁ、どっちも、可愛いってことでいいじゃん」
すかさず、琉夏くんが、フォローを入れてくれる。
「それよりさ……有紀、お布団の中、暖かいのわかるけど、そろそろ出ようよ。ちょっと、目の毒……」

「きゃっ……」
琉夏くんの言葉で、今の状況に気付いちゃった。恥ずかしいよう……。
穴があったら入りたい気分……。

「コウも早く起きて、顔洗ってよ。今日、有紀とデートの約束してたんだろ」

「うおっ…そうだった。わりぃ」
ふふ…あわててるコウくん、可愛い。コウくんには言えないけどね。

「ううん、いいよ。……じゃあ、私……下でまってるね」
私がコウくんの部屋を出て、続いて琉夏くんも……のはずが、琉夏くん、ドアのところで振り返って何してるんだろ……。




「コウ……顔真っ赤だ」
「うるせぇ……」




ちょっとしたハプニングから始まった冬の1日……。





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Last updated  2010.11.15 11:09:49
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