大切な日々

大切な日々

あなたの子どもは




カーリル・ギブラン 霜田静志訳


あなたの子どもはあなたの子どもではない。

子どもは「生命」の渇望からの子どもである。

子どもはあなたを通って来る。

しかしあなたからではない。

子どもはあなたと共にある。

しかし子どもはあなたのものではない。


あなたは子どもに愛を与えることができる。

しかし考えを与えることはできない。

子どもは自分の考えをもっているのだから。

あなたは子どもの体を動かしてやれる。

しかし子どもの心は動かせない。


子どもは明日の家に生きている。

あなたはそれを訪ねることも、夢見ることもできない。

あなたはこどもを好くようになれるであろう。

けれど子どもがあなたを好くようにならせようとはしなさるな。

人生は後に退き昨日にとどまるものではないのだから。


あなたは弓である。

そしてあなたの子どもらは

生きた矢としてあなたの手から放たれる。

「弓ひくあなたの手にこそ喜びあれと」



*** *** *** ***


この詩を読んだ時私は衝撃を覚えました。
ゆうだいの人生を考えるとき、私から切り離して考える
ことなんてできそうにもありません。

でも物言わないゆうだいの代わりにゆうだいの人生について
考える時、なるべく私の母としての感情や自己満足に偏って
しまわないようにしたいとは思います。

現実的な自立は無理だとしても、ゆうだいが1人の人間としての
尊厳を持っているということは忘れてはならないとも考えます。

だからかわいいと思う余りに、冷静な正しい判断が揺らいでしまう
時には、この詩を思い出します。

私ができるのは何なのか…何もしてあげられないと胸を痛める
時にもこの詩を思い出します。

ゆうだいはただ純粋に美しい魂をもって生きています。

私にできるのはゆうだいの命をずっと一番そばで見守り、
共に喜び、苦しむということだけなのかもしれません。



© Rakuten Group, Inc.
X

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: