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桂枝湯・桂枝芍薬湯・小建中湯の藥理
桂枝湯 桂枝 (辛温) 芍薬 (苦平) 甘草 (甘平) 大棗 (甘平) 生姜 (辛温) 。桂枝湯証は太陽経の虚熱の為に、発熱鼻乾します。肺虚体質で皮毛の湊理の開閉が悪い時に、太陽経 (膀胱経、小腸経) が風邪に当てられています。湊理から侵入した風邪は、小腸経から心に内向しようとして反発されて心包熱になり発熱します。膀胱経から肺に侵入した風邪は、反発されて鼻に上がって鼻乾または鼻汁になります。風邪によって生じた肺の陰虚熱は、皮毛の湊理に入り汗で発散します。湊理が開いた状態の時に風に当てられると悪寒が起こります。
桂枝 (辛温) は肺に入り、肺経から太陽経 (膀胱経、小腸経) をめぐり、陽気を発散しています。この時、皮毛 湊理の陽気 (衛気) を補います。芍薬 (苦平) は心に入り陰気を補い、心包熱を冷まし、太陰経 (肺経、脾経) に入り陰気を補い、血脈を引き締めます。また太陽経では桂枝・芍薬が協調して皮毛も経脈と湊理を陽気と陰気で固めて止汗して皮毛を防御します。
肝實 ( 瘀 血 ) に使用される桂枝茯苓丸の病理と藥理
桂枝(辛温)牡丹皮(辛寒)伏苓(甘平)桃仁(苦平)芍薬(苦平)
瘀血の病理
瘀血は打撲・内外傷性出血・気滞等が原因となり、肝又は血脈に血虚(陰虚、津液虚)が生じます。そこに虚熱が入り込み血虚熱が発生し、血熱と血滞熱となり血流障害を起こします。このように瘀血は、血虚・陰虚・津液虚・気滞・血滞・血熱が病理として含まれています。
桂枝茯苓丸の藥理
桃仁芍薬の苦味が陰気を補い、茯苓の甘味が津液を補い、陰虚津液虚を治します。桂枝牡丹皮の辛味が肺気を巡らせて気滞血滞を治します。茯苓は血脈外の水(津液)を血脈内に引き込み血流を盛んにします。血脈中の陰気は桃仁芍薬が作用し、血脈中の陽気は桂枝牡丹皮が作用します。結果として血滞血熱が治ります。肝實熱の時は辛味が實を散じます。桂枝の辛温は表裏を温め、表寒を散じます。牡丹皮の辛寒は裏 (深部) の熱 (炎症) を散らして冷やします。
補益する場合 (自ら剋する處の味を用いて補益する)
肝虚(血虚)すれば、甘味で補します。當歸(甘温)
心虚(心血虚寒)すれば、辛味で補します。薤白(辛温)
脾虚(津液不足)すれば鹹味で補します。牡蠣(鹹平)
肺虚(気虚、氣脱)すれば酸味で補します。五味子(酸温)
腎虚(腎陰気虚)すれば苦味で補します。黄柏(苦寒)
難経の原則により
《虚すれば、その母を補い(補法) 實すれば、その子を瀉せ(瀉法)》
桂枝湯証は肺虚証の為、五行相生理論より、その母は脾胃になります。甘草大棗(甘平)で脾の津液を補い、生姜(辛温)で胃の陽気を補い、脾胃での気血津液の生成を盛んにして、肺、肺経、太陽経の気血津液を補充します。汗は津脱(津液虚)、持続的な汗は血脱(血虚)につながります。何らかの原因で、外邪による熱が胃腸に内向すると、脾経の陰虚熱になり、腹痛下痢を起こします。芍薬(苦平)を倍加して桂枝加芍薬湯にして、脾経の陰虚を補い、腹痛と下痢を治します。内向した虚熱と下痢(津液虚)が腸の津液不足を起こして重症になると、脾や腎の津液不足につながる事があります。この時は桂枝加芍薬湯に膠飴(甘温)を加えて小建中湯にします。膠飴は脾と腎の津液を補い、疲労感・倦怠感を治します。
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