行く川の流れは絶えずして

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2016.04.30

カエルの楽園

テーマ：たわごと(27379)

カテゴリ：カテゴリ未分類

百田尚樹著　カエルの楽園。

笑えるような笑えないような　よくできたたとえ話です。

ネタばれになっていまうとよくないので　あまり詳しく書きませんけど、デイブレイクってデイ・ブレイクだったんですね。私は最初のうちデイブ・レイクかと思っていて、どんな湖のたとえなのだろうって、よくわからなかったんですけど、分割する箇所を変えたら、「ああ、なるほど」と納得できました。現実のデイ・ブレイクそのものの品性下劣なキャラクターでした。

馬鹿げたルールを宗教のようにあがめたてて信じることで現実逃避、思考停止することで安穏としようとすることの愚かさ。。。。自らそれに殉教することは勝手かもしれないですが、それに他人を巻き込むどころか、他人を犠牲にして生き残るという醜さ。。。。

でも、笑えないんですよね。今の我が国の現状を見るにつけて。

アマゾンのレビューなんかで言っている人もいますが、この本、是非、マンガやアニメにして子供たちに伝えてほしいです。文庫版にする時はルビ打ってください。

進撃の巨人のセリフだったと思いますが「この世界は残酷だ。そしてとても美しい。」という言葉通り、この世は美しいという前に残酷なんですよ。フラワーズって、頭の中がお花畑ってことですよね、きっと。そんな連中は、この世が残酷な場所であることが理解できないか、怖くて理解しようとしないんでしょうね、きっと。そんな連中が自ら勝手に奴隷に堕する分には自業自得かとも思うのですが、回りを巻き込んでほしくないですよね。

あぁ、やっぱりこうなのかと思うようなラストで救いようがないのですけど、でも読んでよかったと思いました。

各新聞社やTV局から黙殺されているようですが、それでも売れているようでよかったです。どこかひとつ二つ、この本を宣伝しまくるマスコミがあってもいいように思います。戦後日本の色んな問題点が比喩的に凝縮されて語られていますから。（東京裁判を彷彿とさせる場面もありましたね。）