波と戯れるように  風に揺れるように

波と戯れるように 風に揺れるように

2013年06月16日
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テーマ: 寂寞の中で(1008)
いらっしゃいませ

物凄く久しぶりに書いてみました。
もし お口に合わないようでしたら他所様へどうぞ






浩介が慌ててベッドから起き上がり

「違う 違う そんなんじゃない」

「何が違うんだよ、やっぱりお前たち出来てたんだな」

浩介が立ちあがろうとした時、智美が浩介の腕に巻きついて

「私達 そう言う仲なんだもんね、ね 浩介」

真っ赤な顔をしながら違うを連発する浩介

「ね 俊 私達の邪魔をしないでよ」

何言ってんだと浩介が智美を振り払おうとしても智美は浩介の腕を離そうとしない。

「もう いいよ 分かったよ」

俊は手に持っていたデカプリンを思いっきり投げ捨てると部屋から飛びだした。

俊はムシャクシャした気持ちを当たり散らすように自転車のペダルにぶっつけた。
何時もの曲がり角に差し掛かった時、ブレーキを掛けるのが遅かった。
目の前に。


「智美 お前、なんて事を言ったんだ。俊は 」

「別にいいじゃん。私 ずっと前から浩介の事が好きだった、だから」

智美の言葉に浩介は言葉を飲んだ。

好き 好き 好き すき 

そうなんだこの言葉が言えなくて苦しかったんだ。僕は俊が好きなんだ。
こんな気持ちはいけないんじゃないかって思って言えなかった言葉。
はっきりと分かった、俊に対する気持ちが。
好きなんだ。
誰に笑われてもいい、正直な気持ちを俊にぶつけてみよう。もし、拒絶されたらなんて考えるのは止めよう。いいんだ、それでも、自分の気持ちに正直になるんだ。

気持ちが決まった僕はすっくと立ち上がり、何が起こったのか分からない智美を残して俊を追いかけた。

慌てて部屋を出た浩介の後姿を涙でかすむ目で智美は追いかけた。
好きっていう気持ちはどうしても止められないんだね、浩介が俊を好きな気持ちと私が浩介を好きな気持ちは同じなの?
なぜなの?
私にはまだ理解出来ない。
でも、そんな浩介を私は好きなんだ、その気持ちは変わらない。





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最終更新日  2013年06月16日 19時47分51秒
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