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ロダン美術館へ行ってきました

Musee Rodin
79,rue de Varenne (7e)
Metro: 13 Varenne
今日からフランスは秋休み!(Toussaintが近いので)
家のマダムとちびちゃんも朝日本へ向かって出発。
今日から静かな毎日の始まりです![]()
日頃頑張ったご褒美に今日はロダン美術館へ行くことにしました。

今日は寒い!吐く息が白いです。でも心はウキウキ!
シャルル・ド・ゴール・エトワール駅(凱旋門の最寄の駅)でバス92番に乗り換え。
あ、バス来ちゃった!早く横断歩道渡らなくちゃ!
アルマ橋の上より
運転手さんが女性だったので待ってくれてた![]()
しばらく16区のスノッブな建物を車窓から楽しむことに。
今日はなんだかエッフェル塔も上のほうが霧でかすんじゃってます。

アンヴァリッドの前で降りて、徒歩で歩くこと3,4分。
ロダン美術館の前の街灯の柱がすごいアートなことになっていたので見てみると・・
びっくり!Entree Gratuite(入場無料)のシールがたくさん!
ロダン美術館って18歳以下は無料なんです。その時もらえるシールを若者が
貼ったのね・・・。
さて、入場券も順調に購入でき、今日は奮発してオーディオガイダンスも借りました。
いざ美術館の中へ!

最初に特別展(Passion at Work・・・Rodin and Freud as collectors oct.15,2008-feb.22,2009 ロダンの収集したエジプトの彫刻などが展示)
を見たあと、お庭から見学することに。
最初、あの有名な「考える人」を見て、おおー!と思って次へ。
(まだこの時点ではロダンのすごさがわかっていない私。)
次は写真のカレーの市民。カレー市でたくさん人が処刑された題材なんですが
死刑台に向かう男性たちの苦悩がよくあらわされています。
ロダンは最初のこの人物をカレー市の広場に単体ずつ、離れて設置することを望んだ
らしい。でも、こうやってまとまってみると人物の気持ちがすごい迫力で
こちらに伝わってくる。お庭の空気が違うようでした。

これも良く知られた「地獄の門 Porte de l'Enfer」。
G大に通っているとき、国立西洋美術館の上野側の庭にどーんとレプリカ?が
あったので見なれており、あれか!というかんじでしたが、
考える男が上のほうで、地獄を客観的に観察して思いにふけっている様子や
ダンテの神曲の登場人物で断食の刑が苦しくて子供を身捨てる父親、
カミーユ・クローデルとの禁断の愛の地獄に陥った作者の姿など
今回はじっくり見ることができました。

ロダン美術館は庭園が本当に素敵で(庭園のみだと1ユーロで入れる!)
今回は良い匂いの落ち葉を踏みしめながら、凛とした澄み切った秋の空気の中
ロダンの素晴らしい作品を見ることができました。
かなり広いので、ゆっくり回ると時間が必要です。
今まで彫刻は色がついてないし、ちょっと・・・と思っていた私でしたが
このあたりからロダンに対して気持ちが変わっていきました。

物想いにふけりながら秋の小道を歩いていると、美術館のCAFEが!
お昼がまだだったので、思い切って昼食を取ることにしました。

ここはサラダが充実しているのですが、私は今日のシェフおすすめの
Parmentaine(8.3€) じゃがいもとお肉のお料理(濃厚でとてもおいしい) と
Cafe Creme(3.2€) カフェオレを頼むことに。
美術館でお茶するのが大好きだけど、まわりの雰囲気もとてもいいし
一人ではもったいなかったなあ![]()
お腹も満たされ、いよいよ本館の1階から突撃!
最初の部屋で彼の出世作(37歳)「鼻のつぶれた男」と出会う。
そうか、ロダンも遅咲きだったんだ・・・とすごく共感。
次の部屋では彼の若いころ習作が続くが、家族を養うために
室内装飾工房(ベルギー)に勤め、作りたくない作品も作っていた事実を知る。
そして「青銅の時代」という若い男性の像が目に飛び込んできた。
文字ではこの感情を表すには少し難しい。
でも、間違いなくすごく心を掴まれた感じがして、
彫刻ってなんかつまんないものかも・・と思っていた心が完全にふきとばされる。
実は今日ロダン美術館にきたのは、
ゴッホの「タンギー爺さん」 に会うためだったのです。
ロダンが晩年手に入れた彼のコレクションが一緒に展示してあるから。
ちょっとロダンは付録的な扱いだったのに・・・。
もうそのあとは、偏見もなくロダンの素晴らしさを満喫。
そしてカミーユ・クローデル(彼の弟子でもあり恋人)の作品も鑑賞。
決して許される恋愛ではなかった二人。ロダンは元の奥さんのところへ帰ってしまう。
しかし、この別れの苦しみを両者とも作品という形でアートに昇華していました。

有名な作品はガイドブックに載っているので ちょっと違うものを。
上記の作品はロダンの「L'Adieu さよなら(別れ)」。
女性は痩せた肩に薄い毛布のようなものをはおっていて
口元に手を、ぼんやりした視線で遠くを見ています。
去っていく人をみながら、呆然として、別れの言葉も嗚咽もあまりにも
ショックすぎて出てこない・・・という瞬間がここで凍ったかのように表現されています。
今日ロダンの作品をみていて、一番ぐっときた作品でした。
「 アドニスの死」という作品の前で
ロダンはブロンズ、大理石(女性の体のなめらかさを表現するのに良く用いたそうで
す)を普段使ったそうですが、「L'Adieu」のように石膏を使った作品も
良いものがたくさんあり、発見でした。
ロダン美術館はおすすめです!
パリへこれから観光に来られるから、ロダン美術館あなどれません。
オルセーなどもはずせないけど、
・人生の転機である。
・疲れている
・何かゆっくりアートをみながら考えごとがしたい
これらに該当する方はとくにいいです。
今日は曇りで寒かったけど、それも作品に集中できて良かった!
楽しい一日でした![]()
ゴッホの「タンギー爺さん」 2008/10/26 コメント(6)
オルセー美術館へ行ってきました☆ 2008/10/01 コメント(9)