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2020年12月01日

【ゲーム性能がインテルに追いついた!】AMD社「Ryzen 9 5950X」をレビュー

IMG_9805.2.jpg


「5950X」の他に3種類、同日に発売されました。

ラインナップは以下の通りです。

?Ryzen 9 5950X

価格・・・96,800円(税別)

?Ryzen 9 5900X

価格・・・64,980円(税別)

?Ryzen 7 5800X

価格・・・53,480円(税別)

?Ryzen 5 5600X

価格・・・35,800円(税別)

現在も「5950X」「5900X」は入手困難ですが「5800X」「5600X」は比較的、入手しやすいです。

同じ「16コア32スレッド」でも中身が全く違う!


簡単にスペックをまとめてみました。

CPU Ryzen9 5950X Ryzen9 5900X Ryzen7 5800X Ryzen5 5600X core i9 10900K Ryzen 9 3900XT
コア数
16 12 8 6 10 12
スレッド数
32 24 16 12 20 24
ベースクロック
3.4 GHz 3.7 GHz 3.8 GHz 3.7 GHz 3.7 GHz 3.8 GHz
ブーストクロック
最大 4.9 GHz 最大 4.8 GHz 最大 4.7 GHz 最大 4.6 GHz 5.2 GHz 4.7 GHZ
L2 cache
8 MB 6 MB 4 MB 3 MB - 6MB
L3 cache
64 MB 64 MB 32 MB 32 MB 20MB 64MB
対応メモリ
3200MHz 3200MHz 3200MHz 3200MHz DDR-2993 DDR-3200
TDP
105 W 105 W 105 W 65 W 125W 105W

新世代「5950X」は旧世代「3950X」同じ「16コア/32スレッド」でも内部構成が異なります。

簡単にイラストを描いたので参考にしていただけると幸いです。

ryzen9 5950X イラスト.PNG
ryzen9 3950Xイラスト.PNG
こんな感じで一度に扱える情報量が多くなるので処理が速くなります。

今までもハイエンド「Ryzen 9」などはレンダリング系「Cinebench R20/R15」「blender」はインテル社「Core 9」には大きく差をつけましたが。

いざ「ゲーム性能」となると「フレームレート」が、だいぶ劣る部分がありました。

ところが今回「Ryzen 9 5950X」は「ゲーム性能」も強いということなどで早速、ベンチマークを検証していきたいと思います。 

開封の儀


IMG_8892.jpg
IMG_8915.jpg
IMG_8941.jpg

外観


IMG_8958.1.jpg
IMG_8975.1.jpg

「Ryzen 9 5950X」のスコア検証


【CPU】AMD社「Ryzen 9 5950X」

【マザーボード】ROG CROSSHAIR VIII IMPACT

【メモリ】キングストン社「HyperX Predator RGB 4000MHz 8×2/16GB」

【GPU】「ROG-STRIX-RTX3090-O24G-GAMING」

5950X-スペック.png


検証環境はAMD社が推奨する「コントロールパネル」の「電源オプション」→「電源プラン」→「バランス(推奨)」を選択しました。

電源プラン.2.png
メモリスピードは「4000Mhz」→「3200Mhz」に落としたら動作が安定したので「3200Mhz」にて検証します。

blender(BMW V2.90)ー「CPU」
blender-bmw.1.jpg
5950X-RTX3090-blender2.90.png
「10900K」が遅く感じるほどズバ抜けて速いです!

Cinebench R20ー「CPU」
CinebenchR20.jpg
「CPU別」
5950X-RTX3090-cinebench-R20.png
完全に独走状態です!

こんなに速くなるとは・・・!

Cinebench R15ー「CPU」
cinebenchR15.sc.png
「CPU別」
5950X-RTX3090-cinebench-R15.png
「10900K」とは「約2倍」も高いスコアを叩き出しました!

3D MARK
3D.MARK.ロゴ.png
GPU別スコア
5950X-RTX3090-3D-MARK.png
「FireStrike」だけが頭1つ分スコアが高いですが他はほとんど同じスコアになりました。

「アサシン クリード ヴァルハラ」−「デフォルト設定」
アサシン-ヴァルハラ画像.png
「平均フレームレート」
5950X-RTX3090-ヴァルハラ.png
信じられませんが「ヴァルハラ」では全敗になってしまいました。

「ファークライ5」−「デフォルト設定」
ファークライ5.タイトル.png
「平均フレームレート」
5950X-RTX3090-ファークライ5.png
「10900K」がド安定の完全勝利!

実プレイでは「10900K」も「5950X」も同じくらいスムーズで快適なのですが「ベンチマーク」で比べると、やはり顕著に表れます。

ゴーストリコン・ブレイクポイント−「デフォルト設定」
ゴーストリコン・ブレイクポイント・タイトル.png
「平均フレームレート」
5950X-RTX3090-ブレイクポイント.png
「3900XT」よりは少しスコアが高いですが、あまりパッとしない結果となりました。

ディビジョン2−「デフォルト設定」
ディビジョン2.3.png
「平均フレームレート」
5950X-RTX3090-ディビジョン2.png
「フルHD」なら高いフレームレートが出るはずですが「10900K」には及びませんでした。

SHADOW OF THE TOMB RADER−「デフォルト設定」
shadow title.jpg
「平均フレームレート」
5950X-RTX3090-シャドウ.1.png
「10900K」とほぼ同等のスコアになりました。

RISE OF THE TOMB RADER−「デフォルト設定」
tomb rader sc.png
「平均フレームレート」
5950X-RTX3090-ライズ.png
実プレイでは「10900K」と比べて体感的には、ほぼ同じです。

デウスエクス マンカインド・ディバイデッド−「デフォルト設定」
deus sc.png
「平均フレームレート」
5950X-RTX3090-DEUS.png
今までの傾向からすると「3900XT」と肩を並べるスコアと思いきや「10900K」に追いついている。

strange brigade−「スケール150%」
StrangeBrigade.ロゴ.jpg
「平均フレームレート」
5950X-RTX3090-ST.png
3つとも、ほぼ同じスコアになりました。

ゴーストリコン ワイルドランズ−「デフォルト設定」
ゴーストリコン ワイルドランズ.1.png
「平均フレームレート」
5950X-RTX3090-ワイルドランズ.png
「10900K」とほぼ同じスコアにスコアになりました。

以上、「Ryzen 9 5950X」のスコアでした。

使ってみた感想


「FireStrike」の測定時は室温(18℃)です。

5950X-CPU温度.png
「CPU負荷」の最大が「47%」と非常に軽い負荷で高いパフォーマンスを発揮しているのが「5950X」の強みです。

本来なら「90%」で動作するところを「5950X」なら「50%」を上回らない範囲で「10900K」と同等のパフォーマンスを出します。

また「CPU温度」は「70℃」を超えることがなかったので「空冷クーラー」でも問題なさそうです。

余分なエネルギーは極力少なくする代わりに局地的に負荷がかかっているコアに集中することで超高効率な「CPU」ということがわかりました。

なので「ポテンシャル」は「全開」でなく、まだウォームアップに過ぎないところが驚きます。

ゲームを一通りしましたが体感的に「10900K」とほぼ同じになりました。

今までの「Ryzenシリーズ」は「ゲーム性能」が劣ってしまうのですが「5950X」は「10900K」と同じパフォーマンスでありながら「省エネ」で遊べます。

さらに「電気代」も、だいぶ安くなるので先行投資と思って買って良いと思います。

良かったところ


?ようやく「ゲーム性能」が「10900K」に追いつきました。

「10900K」をゲーム専用機にしなくて済むようになります。

?「省エネ」でありながら「10900K」と同等のパフォーマンスを叩き出します。

?「CPU温度」が「70℃」を上回らないので「空冷クーラー」でも運用可能です。

超小型PCケースに詰めても問題なさそうな気がします。

時間があれば試してみたいです。

残念な点、注意する点


?「フルHD」による「超高フレームレート」は期待外れでした。

「ウルトラ設定」や「最高設定」では思うように伸びませんでした。

?「RTX3090」と相性が悪いです。

「ゲーム性能」がもっと伸びるはずなのに一部のゲームでは「RTX3070」と同じスコアになります。

今後「RTX3090」の最適化に期待したいです。

それとも12月に登場する「RX6900XT」に期待か?!

?「4000Mhz」〜「3200Mhz」まで片っ端から検証して「3200Mhz」で落ち着きました。

メモリスピードは「4000Mhz」よりも「3200Mhz」の方が安定します。

総評


今回「Ryzen 9」の大きな進化点は「超省エネ」でありながら「ゲーム性能」も強くなったことです。

今までは「ゲーム性能」がやや劣っていたことから「ゲーム専用機」として「Core i9」を運用していた方は少なくないと思います。

これからは「クリエイティブ」も良し!「ゲーム」も良しとなったAMD社は鬼に金棒状態になりました。

残るは「グラフィックボード」だけです。

最近になって、ようやく「レイトレーシング」を起用したので「NVIDIA社」に一周回、遅れています。

ところが最後のかなめとなる「RX6900XT」の全貌が明らかになっていません。

このまま「グラフィックボード分野」の覇権を握ることができるのか!

今後、AMD社の動向が気になるところです。


お目通し戴き、ありがとうございました。

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