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CajonDrumerTetsuya
2017年に倒産したドラムメーカーでドラム職人、カホン職人をしていました。その後、新しく立ち上げたカホンメーカーに合流後、現在は木工職人、ドラム講師、カホン講師、演奏者、ドラムサークルファシリテーター等で活動しています。
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2020年07月25日

塗装ドラムとカバリングドラム、どっちがいいのん?Part 1



ドラムという楽器は、他の楽器に比べて色が豊富で、塗装とカバリング(色のついたシートを巻き付ける)があり、同じ塗装でも表面をツルツルにするようなラッカー仕上げ、木材特有の木目を生かしたオープンポア仕上げがあり、
カバリングでも1mmを切る厚さもあれば、1mmを超える厚さのカバリングもあって(もちろんコンマ何ミリかの世界です)カラーフィニッシュでも音に影響があるような気がします。


休憩中は
『ドラムは塗装のほうが胴体を締め付けていないから音が良く伸びるんちゃうかー?』
『いや、カバリングのほうが音に締まりがあって良い音がする』・・・というようなドラム議論ばかりしてました。(笑)

当時の僕は塗装派で、なにしろ当時のYAMAHAの最高級ドラム レコーディングカスタムは塗装しか無かったので、塗装のほうがいいに決まってる!と思っていました。
真相の程は、、はっきり言ってわかりません(笑)

わかりませんが、カバリングドラムと塗装ドラムを工程から検証し、その特性を踏まえドラム選びのヒントと捉えていただければ幸いです。

僕の検証ですので、日本製YAMAHAドラムと旧SAKAEドラムになりますが、基本的には現在流通しているものは同じような工程になるはずです。

さて、、僕が先日購入したホワイトマリンパールのYAMAHAビーチアブソリュート(初代)を見てみましょう。 P_20200725_173240.jpg
画像はバスドラムですが、胴体とフープのカバリングの色合いが違いますね。少々日焼けしているっていうのもありますが、フープのほうが黄色っぽい。
これは、初代アブソのホワイトマリンパールは半透明のため、下の胴体の木地が透けて見えるんですね。
その為、胴体をホワイトに塗装し、その上にホワイトマリンパールのシートを巻きます。しかし、フープの場合はカバリングを巻く真ん中部分にホワイトを塗るのは手間がかかるので、塗っていない木地の上からホワイトマリンパールのシートを巻きます。そのため、木地の色そのものが出やすい。ということです。

この半透明の色合い、下の木地を白く塗っても少々木地の影響が出すんですね。
半透明のホワイトマリンパールは、ヤマハでは当時発売されていたヒップギグシリーズと初代アブソしか使っていなくて、アブソ二代目以降ではのに裏側に白い隠ぺいするシートを貼り付けたホワイトマリンパールになっています。そのため、仕上がりはムッチャ『ホワイト!』って感じです。
例をあげると、ラディックのクラシックメイプルシリーズにある
ホワイトマリンパールとヴィンテージホワイトマリンパールくらいの色合いの違いです。
kit42_8.jpg


作ってるときに気が付く事ですが、半透明ホワイトマリンパールのほうが質感が柔らかい。これもコンマ
何ミリかの話なんですが、厚さが違うんですよねー。
僕としては半透明ホワイトマリンパールのほうが味わい深くて好きなんです。

当初はホワイトマリンパールしか無かったカバリングの種類。二代目アブソリュートシリーズで10種類に増えました。
カラー1.png
カラー2.png
二代目アブソリュートシリーズ当時のカタログ。。カバリング&塗装ドラムで49種類!クレージーです(笑)
実際のところ、注文がきたドラムセットで見たことある色合いは限られていますが、、(笑)

アブソリュートシリーズの場合、カバリングはドラム本体に両面テープで貼り付けます。その他、全体に張り付ける品番もあるし、安い子供用のマーチングドラムでは部分的に両面テープもあり、接着剤で貼り付ける品番もありました。
ということで、どうしてもカバリングは塗装ドラムに比べて胴体の厚みが厚くなります。
もちろん塗装には出せない模様などがあって、他の楽器にはない魅力だと思うんですよねー。

カバリング(かと思われる)ドラムセット↓










こう見るとカバリングは、ヴィンテージっぽく感じるのと、風格が感じられますね。昔良き時代のドラムセットっていう感じはあります。
他にもあるかと思いますが、ヤマハは現在ないんですね(たぶん!)
ヤマハは2011年ごろ〜2013年に発売したクラブカスタムでカバリングみたいなフィニッシュを塗装で再現するってことをしました。


これについては次回に書こうと思います。

ゆっくりペースで書いていくのでボチボチとお付き合いください。次回は塗装をメインに書きたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
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