2012-13 ドイツ・ブンデスリーガ 第33節
ヴェルダー・ブレーメン × アイントラハト・フランクフルト
スコア:1-1
2013年5月11日 ヴェーザーシュタディオン 観客数:42,100
−デ・ブライネのゴールでブレーメンの1部残留が決定−
マッチアップするデ・ブライネと乾。どちらも見ていてワクワクする選手です。
ブレーメンのスタメン(4-2-3-1) ●L to R
GK: セバステァイン・ミリッツ
4: アレクサンダル・イグニョフスキ ソクラティス・パパスタソプーロス セバスティアン・プリョードル クレメンス・フリッツ
2: フェリックス・クロース フィリップ・バルグフレーデ
3: エツカン・イルディリム アーロン・ハント ケヴィン・デ・ブライネ
1: ニルス・ペーターゼン
-----
SUB:リヒャルト・シュトレビンガー(GK)
ズラトコ・ユヌゾヴィッチ ジョセフ・アクパラ マテオ・パヴロヴィッチ
アッサニ・ルキムヤ ルーカス・シュミッツ テオドール・ゲブレ・セラシェ
-----
監督: トーマス・シャーフ
フランクフルトのスタメン(4-2-3-1) ●L to R
GK: オカ・ニコロフ
4: バスティアン・オツィプカ アンデルソン・バンバ カルロス・サンブラーノ セバスティアン・ユング
2: マルコ・ルス セバスティアン・ローデ
3: カリム・マトムール 乾貴士 シュテファン・アイグナー
1: スルジャン・ラキッチ
-----
SUB: アイクト・エゼル(GK)
コンスタン・ジャクパ マルク・シュテンデラ ステファノ・セロッツィ
ハイコ・ブッチャー オリビエ・オセアン マルティン・ラニヒ
-----
監督: アルミン・フェー
残留争いのブレーメン。4位(CL予備選出場)を狙うフランクフルト
1部残留争いのブレーメンと、チャンピオンズリーグ予備選出場権を得られる4位を狙うフランクフルトの対戦です。
前日にシャーフ監督の就任14年目を迎えたブレーメンは、アウクスブルク、フォルトゥナ・デュッセルドルフ、ホッフェンハイムと残留争いの真っ最中。
この試合に勝てば自力で残留が確定し、引き分けの場合は他会場の結果次第で残留が確定する可能性があります。
フランクフルトはブレーメンに過去5試合負けなし相性が良い相手。フランクフルトが4位を手中に収めるには、どうしても勝利が必要な試合です。
そのフランクフルトは頼れるアレクサンダー・マイアーが負傷欠場。そのため乾がいつもの左MFではなくトップ下で出場です。
選手のピッチ入場の際には、ブレーメンのサポーターがチームへのメッセージを掲げてお出迎えです。
>>>前半45分
■ブレーメンは[BRE]。フランクフルトは[FRA]で表記します。
フランクフルトのキックオフで試合開始です。
1分[BRE]:残留のために勝利が欲しいブレーメンが積極的に攻撃を仕掛け、まずはフリッツが約25mのミドルシュート。これはGKニコロフのセーブでコーナーキックに。
そのコーナーキックはショートコーナーを選択してハントがクロスを入れましたが、精度を欠いたクロスはゴールラインを割りました。
3分[BRE]:左サイドからハントのクロスをペーターゼンがヘディングシュート。これはクロスバーを越えました。
その後は中盤での潰し合いに終始。基本的にボールキープはブレーメンですが、アウェイのフランクフルトは落ち着いて対応しています。
トップ下の乾にはなかなか良いボールが入りませんが、積極的に守備では貢献。
12分[BRE]:コーナーキックのチャンス。最後はハントがミドルシュートを放ちましたが、枠を大きく超えました。
13分[FRA]:アイグナーが右サイドを突破し、乾とのパス交換からゴール前のラキッチ目がけてクロスを入れますが、ファーサイドへ流れてしまいました。
20分[FRA]:ローデが自陣深くからドリブルで攻め上がり、マルコ・ルスを経由して左サイドからオツィプカがクロスを入れますが、マトムールがシュートしきれませんでした。
■デ・ブライネのゴールでブレーメンが先制!
22分[BRE]:待望の先制点です。敵陣で空中戦に競り勝ったバルグフレーデが、そのままドリブルで中央突破し、絶妙のタイミングで裏へ抜けたデ・ブライネへスルーパス。
これをデ・ブライネがGKの股を抜いたシュートでブレーメンが先制。フランクフルトに流れが傾きかけていた時間帯で大きなゴールです。
デ・ブライネはこのゴールでシーズン8得点目でした。
24分[FRA]:アイグナーのパスを受けたマトムールがペナルティエリア内で倒されましたが、ジャッジはノーファウルです。
28分[BRE]:左サイドからイルディリムが単独で突破してそのままシュート。ここはGKニコロフがきっちり抑えました。
30分[FRA]:左サイドのオツィプカのクロスをペナルティエリア内へ飛び込んできたルスが逆サイドへ折り返し。しかし相手DFにクリアされてコーナーキックに。
41分[FRA]:左サイドでボールを受けた乾が、対応するフリッツとデ・ブライネを抜き去りペナルティエリア内に侵入。しかしボールは相手DFにカットされます。
42分[FRA]:再び乾がチャンスに絡みます。ローデが自陣深くからルスへパス。ルスはタッチライン際を走る乾へつなぎます。
乾はペナルティエリアへ切れ込む動きを見せて、後方から上がってきたオツィプカへ洒落たヒールパスを送ります。
パスを受けたオツィプカはゴール前にクロスを入れますが、ルスのヘディングシュートはクロスバーを越えました。
得点には結び付きませんでしたが、なかなか良い形の攻撃でした。
45分[前半終了]:ブレーメンがリードして後半へ。スタートはトップ下だった乾ですが、相手を背負った際に倒されることが多く、途中からは左サイドへポジションを移動。左に移ってからのほうが、得意のドリブルでチャンスに絡めていました。
真ん中で起点になれないのはラキッチも同様で、どうにもマイヤー不在の影響を感じてしまいます。
>>>後半45分
両チーム選手交代はありません。
47分[BRE]:良い位置でフリーキックのチャンス。キッカーはハント。左上を狙ったボールは枠を大きく超えました。
■フランクフルトが同点に!
51分[FRA]:右サイドのユングからのクロスをゴール前でマトムールがトラップし、左にいたラキッチへパス。ラキッチは相手DFと競り合いながらダイレクトでシュートを放ち、貴重な同点ゴールを決めました。
55分[FRA]:乾が左サイドから中央へ切れ込んでシュート。しかしGKミリッツがしっかりとキャッチしました。
57分[FRA]:右サイドのアイグナーのクロスが高く上がって山なりのボールとなり、相手DFが落下地点でボールを見失います。そこを乾が拾ってシュート。しかし左足でのシュートだったせいか、枠を大きく外れました。
利き足では無かったとはいえ、決定機だったので決めて欲しかったシーンでした。
試合は同点に追いついたフランクフルトがペースを掌握し、チャンスの数はグッと増えました。
一方、焦りからかブレーメンは少し慌てた感じのプレーが目立ち始めます。
62分[BRE]:選手交代。 フェリックス・クロースOUT。ズラトコ・ユヌゾヴィッチIN。
63分[FRA]:バイタルエリアで胸トラップから反転してドリブル突破を仕掛けたアイグナーが、右サイドを駆け上がるユングへパス。ユングはペナルティエリア内からシュートを放ちますが、枠をそれました。
64分[BRE]:右サイドを突破したデ・ブライネが中央へ折り返すと、パスを受けたイルディリムが逆サイドのペーターゼンへパス。ペーターゼンはシュートを打ちますが枠をそれました。両チームとも中盤にスペースが出来てきたためか、縦へ速い攻撃が見られるようになってきました。
70分[BRE]:ハントが右サイドから仕掛けてゴール前にクロスを入れますが、誰にも合いません。
残留のために勝利が欲しいブレーメンは積極的に攻めますが、攻め急ぎ過ぎて精度を欠き、やや単調になりがちです。
77分[FRA]:ユングからの縦パスを受けた乾が、ペナルティエリア付近で横にボールを動かしながらでチャンスを伺いますが、左にいたローデへのパスを選択。ローデは逆サイドで手を上げているアイグナー目がけてクロスを入れますが、アイグナーがボールに向かって飛び込むものの、わずかに合いませんでした。
82分[BRE]:選手交代。エツカン・イルディリムOUT。ジョセフ・アクパラIN。
82分[FRA]:選手交代。乾貴士OUT。コンスタン・ジャクパIN。
85分[FRA]:選手交代。カリム・マトムールOUT。マルク・シュテンデラIN。
87分[FRA]:中央のローデから右サイドのアイグナーへパスが通り、アイグナーはドリブルで仕掛けてクロス。しかし精度が低くゴールラインを割りました。
88分[FRA]:選手交代。シュテファン・アイグナーOUT。ステファノ・セロッツィIN。
勝点1でもOKのフランクフルトは無理をしない戦い方で、落ち着いてボールを回します。
一方ブレーメンも先ほどまでと違い、あまり焦らず急がずという雰囲気。どうやら残留を争う他会場の結果を確認し、この試合は引き分けでもOKとの判断に至ったようです。
92分[試合終了]:開始前は『欲しいのは勝利のみ』という雰囲気だったブレーメンですが、試合終了後の選手やスタッフ、そしてサポーターは安堵の表情です。
じつは残留を争う他の3チームがすべて敗れ、ブレーメンだけが勝点の上積みに成功。この結果、最終節を前にしてブレーメンがホームで1部残留を決めました。
一方フランクフルトは今節の結果、フライブルクに追い抜かれて6位に転落。CL出場権の4位は遠のきましたが、得失点差の関係から次節(最終節)で負けない限りは6位以内でのフィニッシュが確定しますので、ヨーロッパリーグの出場権はほぼ手中に収めました。
2012-13は1部昇格シーズンですし、そもそも1部残留がシーズン前の目標でしたから、EL出場権獲得でも上出来ですね。
>>>得点
22分: ケヴィン・デ・ブライネ(ブレーメン)
51分: スルジャン・ラキッチ(フランクフルト)
■本日のゴールシーンです(ハイライト)。
!! 今回は動画はありませんでした。