球団はOBを中心に後任候補をリストアップしていたが、工藤氏に一本化。この日、工藤氏は都内で王貞治球団会長から正式に就任要請を受け、受諾したもよう。同日夜、テレビ朝日系列の「報道ステーション」に生出演した際には「(監督)候補として名前を挙げてもらうことは、うれしいと思う」と就任に前向きな姿勢を示した。
王球団会長は、ファイナルステージ第1戦終了後、後任について球団OBであることを重視するかと問われ「できればそれがいいだろうけど、時間が欲しい。来年、指揮を執ってもらう人を考えているんだから、時間を与えてくれないと」と話した。
球団OBの工藤氏は現役29年間で通算224勝をマーク。95〜99年はダイエーに在籍し、99年には最優秀防御率と最多奪三振のタイトルを獲得し、リーグ優勝、日本一の立役者となった。現役時代から卓越した野球理論には定評があり、11年にはDeNAの初代監督候補にも挙がった。今年からは筑波大大学院に通い、トレーニング法やコーチング理論を研究している。
後藤芳光球団社長は「ファンの皆さんが納得し、プロ野球ファンも納得するホークスらしい人選を心掛けたい」としており、今後は最終的な条件交渉を行い、近日中にも正式発表される運びとなった。
◆工藤 公康(くどう・きみやす)1963年(昭38)5月5日、愛知県生まれの51歳。名古屋電気(現愛工大名電)から81年ドラフト6位で西武入団。86、87年に日本シリーズMVP。95年にダイエー(現ソフトバンク)へFA移籍して99年の日本一に貢献。00年に2度目のFAで巨人移籍。07年に横浜へ移籍した。09年に横浜を戦力外となり、10年は西武でプレーもシーズン終盤に戦力外通告。11年現役引退。通算成績635試合224勝142敗3セーブ、防御率3・45。
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