この数字で一斉に動き始めたのが、テレビ局の関係者だ。例年、4大大会はウィンブルドンがNHK、その他3大会は衛星放送のWOWOWが放送権を持っている。だが、今回のJO同様、衛星放送と棲み分けが可能な地上波の“緊急中継”は、条件次第で可能。ある関係者は「ウィンブルドン以外の入札が激しくなるのでは」と話した。
本来、試合時間が決まっておらず、放送枠に柔軟性が求められるテニスは地上波が苦手とするところ。だが、5日は第2セット終了時点で放映が終わったにもかかわらず、放送終了時点の視聴率が9.9%まで上昇しており、関心の高さは裏付けられた。
別の関係者は「時差がほとんどない(1月の)全豪が最も放送しやすい」と証言し、年明けのキラーコンテンツ争奪戦が激化すると予想。ツアー上位8人が出場できる最終戦(来月9日開幕、英ロンドン)のランキングは6位から5位に浮上し、今週の上海マスターズの成績次第では同大会への出場も確定するだけに、秋以降も過熱する可能性が高い錦織フィーバー。その裏の戦いも注目される。
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