アギーレ監督就任後初めての試合となった前月のウルグアイ戦、ベネズエラ戦は1分け1敗に終わり、新体制での初勝利を逃した日本代表。3戦目での初白星を目指すこの日は、新体制では初招集となった香川真司がスタメン入りしたほか、本田圭佑、長友佑都、岡崎慎司といったこれまでの主力が変わらず先発入り。ベネズエラ戦で代表初ゴールを記録した新鋭FW武藤嘉紀も初先発を果たし、GKは川島永嗣に代わって西川周作が起用された。
開始5分に本田のFK、15分に香川の強烈なミドルシュートなどでジャマイカゴールを脅かした日本は、16分に先制。岡崎が敵陣でのボール奪取から本田にパスを送ると、本田はエリア内で溜めて、駆け上がってきた柴崎岳へ。柴崎がダイレクトでクロスを送ると、ボールは相手に当たってゴールへと吸い込まれ、攻勢を続けていた日本が先制に成功した。
その後もジャマイカを押し込み続ける日本は33分、酒井高徳が高い位置でボールを奪って本田にスルーパス。GKと一対一となった本田はループ気味に狙ったが、わずかにクロスバーの上に外れ、決定機をモノにすることができない。39分には岡崎がオーバーヘッドでゴールを脅かしたが、これも決まらず、1点リードで前半終了となった。
迎えた後半、立ち上がりに存在感を発揮したのは武藤。積極的な姿勢で2本のシュートを放つと、53分には柴崎の絶妙なスルーパスに反応し決定機。しかし、ここはシュートを放つ前にDFに阻まれた。攻め続けながらも追加点が奪えない展開が続き、アギーレ監督は59分、岡崎に代えて小林悠を投入。小林にとってはこれが代表デビュー戦となった。
61分には再び武藤に決定機。香川が左サイドから仕掛け、アウトサイドでクロスを送ると、フリーになっていた武藤が頭で合わせるが、やや難しい体勢になっていたこともあり決められず。65分には多くの選手が絡んでボールを回し、クロスに香川が合わせたが、枠を捉えられない。日本は攻め続けながらも2点目を奪えない展開が続く。
65分を過ぎるとやや流れをジャマイカに渡す嫌なムードになると、79分には長友がバックパスを相手に渡してしまいピンチを迎える。しかし、ここはセンターバックの森重真人がカバーし、失点は免れた。しかし、結局2点目は奪えず、1対0で試合終了のホイッスルを迎えた。
90分のうちほどんどの時間で主導権を握り、決定機も多く作り出した日本だが、奪ったゴールはオウンゴールの1点のみ。アギーレ体制3戦目にして初勝利を掴みはしたが、もどかしさの残る一戦となった。
なお、日本代表はこのあと、14日にシンガポールでブラジルとの国際親善試合を戦う。
=以下、日本代表出場メンバー=
GK
西川周作
DF
酒井高徳
長友佑都(88分:太田宏介)
塩谷司
MF
森重真人
柴崎岳
香川真司(90分:田口泰士)
細貝萌
FW
本田圭佑
武藤嘉紀(74分:柿谷曜一朗)
岡崎慎司(59分:小林悠)
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