2005年に創設されたアジアシリーズは、これまで3カ国で計7回行われ、日本が5回、韓国が1回、オーストラリアが1回優勝。今年度は11月に台湾で行われる予定だったが、日米野球との日程調整、韓国リーグの公式戦延長、台湾リーグのコミッショナー退任など、問題が積み重なっていた。これにより大会日程を調整することが困難になったとして、NPBは開催中止を発表した。
もともと「野球の国際化を目指す」という理念からスタートしたアジアシリーズだったが、09年および10年は中止(代わりに日韓の優勝チームが戦う「日韓クラブチャンピオンシップ」を実施)、13年には中国の出場辞退とヨーロッパチームの参加、さらに度重なる大会方式の変更など、紆余曲折が続いた。また、台湾で行われた昨年大会の決勝は観客が7925人、日本チームが出場した際には一部主力が控えに回されるなど、盛り上がりや“本気度”の面で問題を抱えていたことは否めない事実だ。
それゆえ、開催中止が報じられると、ツイッターユーザーからは、
「毎年地道に開催していかないと定着もしないし五輪復活へのアピールにもならない」
「とても残念です。大会の権威は各国の機構が作り上げ、アジアのプロ野球を盛り上げるできです」
「これでよくオリンピックに入れて欲しいなんて言えるな」
と、2012年のロンドン大会から外れていた野球の、オリンピック正式種目への復帰が遠のく可能性を含め、開催中止の影響を懸念する声もあがったが、
「ベストメンバーを組んでなかったしね〜」
「こんなもんは、やらんでよろしい!!」
「何より大会に権威がなく、盛り上がってないのが問題だよね」
と、「仕方がない」というコメントが次々と登場。NPBは、来年以降のアジアシリーズについて、「2015年初頭に開催される次回の運営委員会で話し合われる予定」と開催の可否を名言していないが、ツイッターには、
「未来永劫中止でいい 日本一の罰ゲームのようなもんだったしな」
「勝って当然、負けたらボロクソていう罰ゲーム的要素が強すぎたので、無くても宜しい」
「そもそもアジアシリーズなんて優勝チームの罰ゲームだろ」
と、大会の意義を根底から覆す「アジアシリーズ=罰ゲーム」というコメントも少なからず寄せられており、野球の世界普及への前途は、まだまだ険しい状況となっている。
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