商品説明でラダーが動かない、とあったのだけれど、何とかなるだろうと見切り発車。
引き取りの際、前オーナーさんが言うには「ラダーケーブルが突っ張っていて動かないようだ」とのこと。
それならそう、難しくはなさそうだな、と思いながら引取り。
持ち帰って早速状態を確認。
カヤック本体は非常に良い状態で、使用頻度の少ない美品の類。
でも・・・ラダーレバーを触ってみると、確かに動かない。ワイヤーケーブルが張っているだけなら多少は動くだろうに、微動だにすらしない。
次に、船体内部のラダーレバーに繋がるケーブルの様子を見てみる。
ケーブルは張っているように見えるけれど、手で触ってみるとびくともしない程ではない。
それにしては、レバーの固まりっぷりが半端じゃない。
これはケーブルの問題ではなくラダーレバーの問題?
早速、後部座席側のラダーレバーを分解してみる。
レバーの取っ手部分を外すと、ステンレス製と思われる部品にすざまじい錆が付着している。
構造が良くわからないものの、この錆が原因ではないかというのはすぐに思いつく。
この時点では正確に構造を理解してはいなかったけれど、後に分かったところでは、こんな構造。
この可動部分が錆びによって固着しているのが原因。
まずは上部にあるピンを抜く。ピンそのものはステンレス製なので、錆びているのは僅かで、どちらかと言えば錆が付着している感じ。
まずは錆取り剤やクレ556( プロ仕様5-56DX )を使って錆を取る。
それなりに難儀したものの、10分ほどで分解完了。
この状態で可動部分にさらにクレ556を吹きかけてしばらく放置したのち、ピンの刺さっていたところに六角レンチを差し込んで、ペンチで動かしてみる。
かなりの力で、三歩進んで二歩下がる要領でしばし続けると、ようやく少しづつ動くようになってきた。
2、3本の六角レンチを折りながら、かなりしつこく動かし続けて、大分スムーズになってきたところで、レバーを装着して動かしてみると、ほぼストレスなくラダー操作が可能な状態になった。
あとは復旧するだけ。
その前に、ゴムワッシャーが劣化してちぎれてしまっているので、先日、シマノのリール用にフリクションリングをDIY製作した要領で同サイズのものを作って装着。
そしてステンレスピンを装着。
あとはレバーを元通り装着して後部座席のラダーレバー修理は完了。
ちなみに、最後に組み上げる際は、錆防止などをかねて、本体の素材をいためない シリコーングリース をたっぷりと塗っておいた。
ここまで3時間ほどかかったけれど、この程度なら、前席側も楽勝だ、と思ったのだけれど・・・そうは甘くなかった。
後編に続く・・・
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