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2023年04月23日

44歳 ICU    prologue16










わかりやすく教えてくれた。

それから、1時間ほど経過したころ、再び家族待合室のドアにノック音がした。

私は「はい」と答え、「失礼します」の声と同時にドアが開いた。

青い手術着を着た背が高く色白でまだ若いであろう医師が私の前に立った。


「お待たせしました。私がご主人の手術を執刀した神宮寺と言います。

長らくお待たせしましたが、ご主人の手術は無事終了しました。

前の医師から、説明があったと思いますが、今一度私のほうから説明します。」と言った。



神宮寺という医師は、私の対面に座りテーブルに何枚か紙を広げ

心臓のイラストを記入し、冠動脈のどの部分が狭くなっていて、

夫のどの部分から取った血管を移植したのかをとても分かりやすく、説明してくれた。


そして、手術時間は大幅に長くなってしまったのは、心臓弁を形成し、縫合しようとした途端

その縫合部分のどこからも裂けてしまい、血が噴き出してしまって・・・


なので、緊急ということで人工血管を使い縫合し人工心臓弁を使用しました。

緊急なことと、ご主人の年齢を考慮し、 人工弁には機械弁 を使用しました。」
と言った

「そして、通常人工心肺を使う時間は3時間を限界としているけれど、どうしても



と言った。

大変な手術になりましたが、最善を尽くしました。

もうしばらくしたら、ご主人のところにご案内しますのでもうしばらくお待ちください。


そう言って、神宮寺先生は部屋を出ていかれた。



そしてそれから1時間ほどしたころ、再びコンコンとドアをノックする音が聞こえた。

ご主人の所へご案内します。荷物を持って移動をお願いします。と言った。

慌てて、飲みかけのペットボトルをカバンにしまい、上着のポケットにスマホを入れ看護師の後について

部屋を出た。 

移動しながら、看護師さんは「ご主人は手術が終わってICUで厳重に管理され治療を受けています」

と言った。


アルコール消毒、ゴム手袋、使い捨ての帽子、使い捨てのマスク、使い捨てのエプロンが置いてあるドアの前に来た時

「ここから先は、必ず手指のアルコール消毒・マスクをしてからご入室してください。
そのあと、この呼び鈴を押して中のスタッフを呼んでドアを開けてもらってください」と言った。


私は、手指のアルコール消毒をして、マスク、帽子をかぶり、看護師さんの後について

その部屋に入った。

その部屋にはいくつかのベッドがカーテンで仕切られていて、それぞれのベッドの上には

モニターがつるされていて、床には電源ケーブルが何本も通っていた。

そして、何人もの看護師、青い服を着た神宮司先生はが小さなデスクにあるモニター向かって

真剣な顔をしていた。

そして、私を見つけると軽く会釈をし、立ち上がり夫のいるベッドまで来て色々説明してくれた

夫の体には、いくつも管がついていて、その管は何種類かの点滴、心電図のモニター

血圧計、そのほか、いろいろな機材につながれていた。







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