母親は晩年、緑内障や糖尿を患って視力のほとんどを失い父親が毎日をサポートした。当然だと思うのだが父親本人はたいそぶった。「俺がいてないとトイレにも行けないから。」そんなになるまでストレスを与え続けた本人が、全く自覚を持っていなかった。酷いもんだ。
でもそんな人間でも母親は「なんだかんだ言っても、お父さんもそう長くないし実際いてなかったら困るから。けど、そのあとは私の世話はよろしく!またいろいろ楽しもな!」と健気に言っていた。
偉そうに言う人間ほど、気弱だったりする。母親の生前、あんなに偉そうだった父親が今は萎んだ風船の様だ。張り合いが無くなったのだから仕方がないか。残りの人生、母親の分まで楽しんでもらわないとこちらが納得できないですよ。
高倉健、主演最後の作品。田中裕子とのしっとりとした何気ない会話が心に残る。
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