2011年09月25日
進化しすぎた脳
「進化しすぎた脳」
著者の池谷裕二さんは若手の薬理学者。このブルーバックス以外にも何冊も本を出していて、今、脂の乗ってる感があります。他の著書は未読なのですが、この本は「学生との対話形式」をとっていて、内容があまり難しくならないよう、先端技術を噛み砕いて説明してくれます。
竹内薫さん(サイエンスライター。多作)の文章は独りよがりな感じがして苦手なんだけど、池谷さんの文章は優しい(「易しい」じゃなくて)感じがします。ぜひ他の著作も読んでみたいです。
動物の脳が内部でどんな処理をしているのか。コンピュータとはどう違うのか。脳と体の対応について色々。記憶やそれを元に判断する意思。
ヒトはどこまでがヒトなのか? 色々と考えさせられる内容ですが、元が高校生との対話なので本当に高校生でも理解できる内容になっています。ブルーバックスの中には「高校生に分かる」と謳った難解な本もあるのですが、これは安心の一冊。ブルーバックスらしいブルーバックスといえるでしょう。
単純な脳、複雑な「私」
「進化しすぎた脳」と同じく、最新の論文を引用して高校生との対話形式で話を進めているらしい。Amazonでの評判も上々なので、次はぜひこの本を読もうかと思っています。
巻末の3x3行列を使った記憶のシミュレーションが、何か遊べそうで面白い。
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