日吉大社の例祭で「山王さん」の呼び名で親しまれています。毎年3月の第一日曜から4月15日の神事までの1ヶ月半の長期にわたって祭りが繰り広げられます。
華やかに、またあるときは勇壮に、そして時には秘めやかに古式豊かな行事が行われます。
祭りは4月12日〜14日の神事でクライマックスを迎えます。
4月12日 午の神事(ウマノシンジ)
牛尾山(ウシオヤマ)の地主神信仰に基づき、山上の社から急坂を松明を先頭に神輿をかつぎ降ろして東本宮拝殿に移します。
去年観に行きましたが、なかなかの迫力で圧巻です!
4月13日 花渡り式(ハナワタリシキ)と宵宮落とし(ヨミヤオトシ)
午後から烏帽子と鎧に身を固めた稚児や甲胄を身につけた武者らによる華やかな花渡り式があり、
夜、7時30分から東本宮系4社の神輿を激しく降り落とす宵宮落としが行われます。
今回は、この宵宮落としを観に行ってきました。
宵宮落としとは、大山咋神・鴨玉依姫神による出産、御子神誕生の儀式を表しています。
最も勇壮な神事で、前夜午の神事で婚儀を挙げられたご夫婦の神様からお子様が誕生するという様子を現しているのだそうです。
大政所に神輿が4基並べられ、生源寺にて読み上げ式を済ませた駕輿丁達が神輿に到着すると一斉に神輿を揺さぶります。 それは神様の陣痛を表すといわれており4基揃った中での神輿振りは迫力があり大きな音が響き渡ります。
そして儀式の後、山王祭実行委員長が読み上げる結びの祝詞奏上と共に甲冑姿の「とび」と4基の神輿は一斉に1メートル以上ある高さから地面に落とされます。これが御子神誕生の瞬間です。そして近くの西本宮まで先を争い進んでいきました。
初めて見た「宵宮落とし」今年は一番クライマックスで雨がきつくなりましたが、一番前で見れて神輿が突っ込んでくるハプニングもありながら、迫力ある場面に遭遇できました!
途中、1基の神輿が倒れていましたが、怪我もなく無事に神事を終えたそうです。
その映像はこちらです。↓ダイジェスト版
全編はこちらから
神様の陣痛を表す様子↓
そして、
4月14日 例祭〜神輿渡御
午後3時から神輿を御座船に乗せて湖上を渡ります。ここでは粟津(アワズ)の御供を奉納してから夕方日吉大社へ帰ります。前日までの迫力ある神事とうって変わって華麗な絵巻が展開されていきます。
西本宮ご祭神の大己貴神は天智天皇が大津京遷都の祭に奈良からお招きした神様ですが、お越しの際には琵琶湖を渡ってこられたそうです。
そのことを再現するために、14日お昼から7基の神輿は神社を出て町内を巡り、琵琶湖上へと進みます。琵琶湖上では粟津御供(あわづのごく)と呼ばれるお供え物が膳所の5つの神社によりお供えされます。
壮大な7基の神輿が琵琶湖を渡る様子は歴史絵巻を見るかのように華やかです。
4月15日 酉の神事(トリノシンジ)
酉の神事を行い山王祭は終わります。
ちなみに以前使われていた大神輿(重要文化財に指定されている)は、東本宮近くの神輿蔵に安置されておりいつでも拝観できます、ぜひ日吉大社にお寄りの際は見に行ってください。
日吉大社WEBサイト
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