2ウェイ・スピーカーシステム(2台1組) リアルウッド突き板仕上げ D-NFR9(D) が29日の12:00までの会員限定クーポンで10,980円で販売されています。13cm「N-OMF」ウーファと最先端リングツィーターユニット搭載した、オンキヨーの中では廉価版のスピーカーなのですが、キャビネット表面には天然木による突き板仕上げがなされていて、安物感がないのがすごいところです。テクノロジー面ではずっと昔から繊維会社と共同開発した素材、不織布のコットンを4層重ね、アラミド繊維をハイブリッドさせたN-OMF振動板がオンキヨー社の自慢です。この素材はどちらかというと廉価版スピーカーに搭載することで、他社が同価格帯ではあまり得意で無い高域再生に有利に働くのか、価格以上の音が出せていると思います。発売日が2013年の商品ですので、スピーカーと指定は比較的最新のものになります。肝心の音質ですが、一万円弱のスピーカー(1本5,000円弱)として考えるなら、十分な音質だと思います。まず、2013年以前のオンキヨー製のスピーカーと比べて低音が安定しています。臨場感も悪くなく、高級スピーカやヘッドフォンと比べると解像感が不足していてドンシャリ感は否めませんが、通常の流し聴きに使うのであれば十分です。このスピーカーはどちらかというとデザインの方に魅せられて購入する人が多そうですが、筐体は天然木をごく薄くカットしボード材に接着する加工がされ、塗装を何度も重ねて、木目感を損ねないように仕上げられていて、外観は美しく仕上がっています。全体的に、しっかりしていてどこにおいても絵になる感じがします。スピーカーターミナルもネジ式でバナナプラグ対応ですので、通常の高級アンプにも合わせられます。筐体の仕上げも間接的に音質に影響するので、重さのある天然木仕上げは本スピーカーの低音の鳴り方に一役買っていることは間違いないと思います。バッフル面の左右に丸みをわざとつけているのも不要な音の回折防止だと思いますので、見かけというか仕上げは大切な音質的要素の一つです。PCアンプなどをお持ちの方で、付属のスピーカーに満足していなくてデザインを重視する方は、このスピーカーをまず試してみるのもいいんじゃないでしょうか。
■良い点
- 天然木突き板仕上げ
- 聴き疲れはしない中域再生
□イマイチ
- クラシック用としては輪郭がぼやける
- 解像感が不足気味