2019年04月16日
日本国紀
日本国紀
百田尚樹 著
とても楽しく拝読しました。
もし、この本が教科書だったら、社会科を嫌いになることはなかったでしょう。
「社会科が嫌い」と言うのは語弊があります。
正確には、
「関心がない」です。
今でも覚えていますが、中学生のとき、社会の先生に質問をして、がっかりな返答を
され、興味を失ったことがありました。
その時の返答は、
「要は、年代、人名、出来事を覚えるのが社会だ。」でした。
頭がよろしくなかった中学生のぼくは、「この人と話でも無駄だ」と理解しました。
今でも名前を憶えています。
宣誓の名前は、「服部」でした。どうでも良いですが・・・
さて、内容ですが、期待通りに楽しませてもらいました。
ぼくは、百田さんの語り口調が好きなのですが、客観的に、そして百田さんの
持論は持論として分けて語られていました。
日本人の資質は共感できるところが多くありましたし、だからこそ、諸外国から
いいように扱われている現状が生まれているという事も共感できました。
百田さんが虎ノ門ニュースで力説していたように、近現代史に重点を置かれています。
倉山満さんとも違う視点ですが、共通点は、軍部や政治の体たらくが敗戦を招いた
という事です。
明治の時代には、日清戦争、日露戦争と勝ってきたのに、なぜ、大東亜戦争で敗戦した
のか?
簡単です。
戦争目的がなかったからです。
戦争目的が無いだけではなく、戦略もなく、戦術もダメダメでした。
現場の日本兵は勇敢に戦いました。
戦った相手は、敵国だけではありません。飢餓や病気とも戦いました。
戦術が愚かだからです。
アメリカと戦争する必要がそもそもあったのか?
ロシアの脅威は何処に行った?
と倉山満さんは指摘していますが、ぼくもその通りだと思います。
現代になって明らかになったのは、当時のルーズベルト(フランクリンの方)政権では、
複数の政府閣僚の中に、コミンテルン(共産党国際組織)の人間が数多く入り込んでいた
という事です。
学校の教科書には、コミンテルンの「コ」の字さえ出てきません。
次世代の賢い日本国民を育てるためにも、子どもたちには正しい歴史を学んで欲しいものです。
きっと、百田さんもそんな気持ちがあったと思います。
今の世代はもちろんですが、次の世代に負の遺産を残さないようにしたいものです。