私たちの体は環境に適応するため、常に最適化されるようにできています。こうした人類の適応力、環境への最適化は、その環境下において最高の力を発揮します。「生命力遺伝子」についていえば、飢えと寒さのおかれたときほど活性化するというわけです。
つまり、飢餓の時には、少ないエネルギー消費量で生き残ることができる「倹約遺伝子」を持っている人ほど、サバイバルに有利だということです。現代人のほとんどは、このタイプの遺伝子を持っていることがわかっています。 ところがやっかいなことに、遺伝子の最適化は一度ある条件に設定されると、環境が変化してもうまく適応できないというデメリットがあります。新しい環境の適応するために、再び何万年という進化の過程を経なければならないのです。つまり私たちは飢えに対してに対して非常に高い適応力が獲得したが、急激な飽食状態に対しては無力であるばかりか、逆に生命力が有害に働く、ということなのです。
私たちの体は飢えには強いが、満腹には適していないのです。
17万年に及ぶ人類の歴史は、飢えと寒さとの戦いであって、その中でお腹いっぱい食べることができた時期は、わずか100年にも満たないのだということをもう一度思い出してください。
1日のエネルギー消費量上回る高カロリーの食事を、毎食、満腹するまで食べ続けている生活。この豊かすぎる食生活にテク王できなくなってしまった人々は、急激に体質の変革を迫られています。
食べ過ぎればどんどん太っていくのは明らかです。添いして際限なく食べ続け、ふとりづづけていったら人間はどうなってしまうのでしょう。ちまたに100kgを超す巨体を誇る人も少なくありません。体重が200~300kgを超えて、一人でベットから起き上がることもできないような体になってしまった人をテレビで見たことはあるでしょう。人類が皆、あんな姿になってしまったしまったら、もはや滅んでいくしかありません。
そこで登場したのが、「国民病」ともいわれる糖尿尿です。糖尿病人口はがんや心臓病を上回っています。
戦後、すべての、すべての国民が皆、お腹がいっぱい食べられる国を目指してきました。その中で、今度は逆に、飽食が糖尿病をはじめとする様々な形で、私たちの体をむしばむ要因を作っているとしたら、何とも皮肉な話ではないでしょうか。
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