ポアロ作品第三の女: アガサクリスティーを無人島で読む

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2024年09月26日

第三の女　の感想

セカンドじゃなくてサードガール！？

このブログは
アガサクリスティーが好きすぎて
無人島になにを持って行きたいかと聞かれたら
｢アガサクリスティーの本｣と答えるくらいの熱量があります
この本のこの作品のココが好き
または
この本のこういう所が見所！
というのを紹介していくブログです
自分の独断と偏見で★を付けていますが完全好みの問題なので、皆様とは違う価値観かもしれません。
ご容赦願います

このブログの最初はこちら

第三の女の感想

読み終わったあとで
題名がジワる度　　　　　　　★★★

作家のオリヴァが冒険する度　★★★

第三の男はご存じ？度　　　　☆☆☆

ポアロもアガサも熟しました度★★★　

無人島に持っていきたい度　　★☆☆

ネタバレなし　感想

セカンドとは

聞いた事ありますが

（不謹慎ながら

第2夫人的な意味でね

最近は特に不倫弾圧の

ニュースの多い世界ですので）

サードとなると、、、

はて？

聞き慣れない

といった感じでした

実は

全然意味が違いまして！

（第3夫人とかじゃなくてね？

一旦そこから離れようか？）

部屋代をシェアして

2人～3人で住む時に

部屋主が

一緒に住む人を

募集するときに

｢セカンドガール｣

｢サードガール｣

と分かりやすく

表記したことから

この呼び方になるのです

例えば

”サードガール”なら

もう2人住んでいて

同居人の

3人目を募集してます！

という意味になるのです

そんな時代背景

のお話です

今でこそ日本でも

シェアハウスという

暮らし方が

定着してきて

赤の他人同士が

老若男女問わず

一緒に暮らす形式も

珍しくなくなりましたが

ロンドンで

家族から独立して

生活する若い女性が

流行り始めた頃だったのかも

しれません

アガサがこの作品を

書いたとき

ちょうど

そんな時代だったんですね

ビートルズなどが

出てきた時代で

ファッションも

若者達の生き方も

型にはまらず

（アガサ流に言えば

汚く、でも孔雀のように、

らしいです）

往年のアガサには

奇妙に、でも新鮮に

感じた事でしょう

度あるごとに

”最近の若者は”

なんて言葉が

出てきますけどね

私は

最初子どもの時に

読んだので、その時は

あんまりピンと

こなかったんですが

なぜかと言うと

色恋恋愛要素が多すぎて！

子どもの私には

良く分からない話でありました

行方不明になる

女の子ノーマの

魅力も分からない、、、

でも

これが

大人になってから読むと

また違う味わいが

ありましたけどね！

（あれ？

ミステリーの要素はどこ行った）

簡単なあらすじ＆感想

ある日

ポアロのもとに

予約も無しで

若い女性がやってきます

相談事があるようで

なんと

｢殺人を犯したかもしれない｣

と言うのです

が、しかし

ポアロを一目見た途端

｢こんなに年寄りだなんて

思わなかった｣

｢だから無理だと思う｣

とこれまた失礼な発言をし

詳しい話もせずに

ふらふら

帰ってしまうのです

これをポアロが

なんとも思わずに

いられるでしょうか？

プライドの塊のポアロは

相当なショックを受けます

実はその娘は

ポアロの親しい

作家オリヴァが

悪気も無く

（よかれと思って）

差し向けたのでした

（オリヴァはすっかり

忘れていたんですけどね）

（ちょっとは）責任を感じる

オリヴァは

必死でポアロを

慰めたりします

そんな

失礼な発言をしたあげく

ポアロに助けを求めなかった

彼女は

その直後から

行方不昧になります

この女の子がまさに

”今時の女の子”で

実家から出て

流行のシェアハウスで

他の女の子2人と暮らす

三番目の女の子だった

というわけです

（私は行方不明になる

”ノーマ”という女の子より

他の2人の女の子の方が

リアリティがあり

その一人

”クローディア”に

共感しますけどね）

同居する女の子2人に

話を聞きに行くのですが

たまたま一緒に

暮らしているだけだから

友達という関係ではない

だから

詳しい話を聞いても

全く分からないままです

だけど、そこにも

秘密がありそう

なんですよね

そもそも

殺人が起きたか

事件が起きたかも

サッパリ分からないまま

ポアロは

傷ついた心（プライド）

を奮い起こし

女の子を（結果的に）

探す事になります

オリヴァは

好奇心に任せて

むちゃくちゃな

冒険をします

（いったいオリヴァは

幾つなんでしょう？

若々しいにも程がある

けどそこが良い?）

トリックと言うよりも

オリヴァの行動力の方が

気になるかも

今作の

事件解決には

ポアロの

灰色の脳細胞も

大事ですが

オリヴァの行動が

欠かせません

あと

ポアロの優秀な

情報屋の存在”ゴビィ氏”

も気になる所ではあります

（あ、申し上げておくと

相棒で親友の

ヘイスティングズは

この作品には出てきません

念のため）

当時のロンドンの

レトロな雰囲気も

感じながら

読むのも良いかなと思います

作品の内容的には

愛憎が絡まって

2時間ドラマのサスペンス！

もしくは映画になっても

面白くなりそうな

エンターテイメント

作品だなと思います

（映像映えがしそうなんですよ）

感想を付け加えるなら

この女の子は

相談に行った相手が

オリヴァやポアロで

本当に良かったですよ！

そういう意味で

幸運なガールだったと

思いますよ！

大人になった私の

感想としては、、、

あなたが迷える若者なら

信頼出来る年寄りを

軽く見ずに

頼りなさい！と言いたい

作品でありました