家にいて
イヤホンで耳をふさいで自分だけの世界にいる
インターホンが鳴っても聞こえないでも
そんなことはどうでもいい
ピンポンと鳴ったのを知っていても
電話が鳴っても
私がいるからすべて知らん顔
自分が動かなくても私が動くから
その頭があるからこそ
家の中で自分のことだけして過ごせる
私のことなど微塵も考えることなく
灰皿の周りに灰が散ろうが
トイレットペーパーが切れようが
自分の分が間に合ってればそれでいい
コンビニの弁当を食べても
そこにゴミを置いておけば私が捨てるから
置きっぱなしでいい
自分がやりっぱなしのことは
誰かが始末するからそれでいい
ずっとそうやって育ってきた
親や姉が嬉し気に身の回りの世話をしてくれる
だから
私の思うことなんかかけらも頭に浮かぶわけない
たまに
テーブルに食べたままの弁当の容器について
「これは捨てていいの?」と聞くと
「うん」とだけ答える
「私が捨てればいいのね」と言ってやったら
「わたしがすてればいいんだよ」と
ふてくされて攻撃的に陰険な言い方で捨てる
そんなふうにしか返せないってことは
なんで自分が捨てるんだという頭があり
私をなんでも片付けてくれるゴミ箱と思ってる
証拠だろ
たかがゴミくらいだけど
いつも自分で捨てないで当然で
そこに置いておけばいいと思ってることが
「こいつおかしんじゃね?」と思うようになる
私はあんたの母親じゃないんだよ
あんたのゴミを喜んで片付けてくれる母親と
同じと思ってんなよ
インターホン鳴ったら一番そばにいる
あんたが出ろよ
電話が鳴ったら手が空いてるあんたが出ろよ
トイレットペーパーが切れたら
自分jじゃなくて私もトイレを使ってることを
少しは考えろよ
妻は夫に尽くすのが幸せなんだと
全員がそうなんだとか勘違いしてんなよ
悪気はないのだと思うが
私という存在をあまりに蔑ろに扱った姑の息子だから
あんたも節々に出てくるんだろうな
黙って我慢して置きっぱなしのゴミを
片付ける人生とか
要らないんだよ
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