脂肪酸と脂質との関係:健康維持には脂肪酸の摂取バランスが大切
脂肪と聞くと悪いイメージを持っているかたが多いようですが、取り入れる脂肪酸のコントロールを行うことで健康維持になるのです。
脂質にはいくつかの種類があり、代表的なものは中性脂肪やレシチン、コレステロールです。
脂質はさらにいくつかの種類に分類され、主なものには中性脂肪リン脂質、ステロール類があります。
リン脂質に属する代表的な脂質がレシチンで、ステロール類に属する代表的な脂質がコレステロールです。
これらの脂質は、いずれも脂肪酸という成分が結合して構成されています。
脂肪酸と脂質の関係
脂質は、脂肪酸が結合した構造を持っています。
脂肪酸にはさまざまな種類があり、どの脂肪酸で構成されているかによって脂質の性質が変わります。
代表的な3つの脂質の一種であるコレステロールは、脂肪酸が変化して再構成された複雑な構造をしています。
代表的なものは以下の4つの脂肪酸です。
- ・飽和脂肪酸
- ・一価不飽和脂肪酸
- ・n-6 系脂肪酸
- ・n-3 系脂肪酸
健康維持のためにこれらの4つは欠かせません。
中でもn-3系脂肪酸やn-6系脂肪酸は必須脂肪酸と呼ばれ、体内で合成することができないため食事から摂取することが必要です。
4つの脂肪酸は異なる働きや性質を持つため、いずれも健康維持や美容には必要な脂質なのです。
健康的に脂質を摂るには、脂肪酸の摂取バランスに気をつけることが大切なのです。
黄金の摂取バランス比率
「飽和脂肪酸:一価不飽和脂肪酸:多価不飽和脂肪酸=3:4:3」が目安とされています。
「n-6 系脂肪酸:n-3 系脂肪酸=4:1」が目安とされています。
しかし現代人の食生活は脂質過剰な上に、脂肪酸のバランスが崩れてしまっています。
現代人は脂質を摂り過ぎているために、脂肪酸の摂取バランスが崩れているのです。
特に飽和脂肪酸とn-6系脂肪酸を過剰に摂取し、健康維持に重要なn-3系脂肪酸を不足させているのです。
脂肪酸が不足すると皮膚炎や疲労、発達不良などを引き起こす原因にもなるようです。
全ての油分が体に悪影響を与えていると思いがちですが、決してそのようなことはないのです。
「n-6 系脂肪酸:n-3 系脂肪酸=4:1」のサラダオイルを利用したり過剰気味な脂肪酸は控え、不足しがちなn-3系脂肪酸を積極的に摂ることが大切なのです。