高麗人参は野菜のにんじんの仲間なの?
おなじみ野菜のにんじんは「キャロット」。
このことからもわかるように、高麗人参と野菜のにんじんは、まったく異なる植物です。
高麗人参は学名「パナックス ジンセン」。
和名ではオタネニンジン。
ウコギ科の多年草で、ウド、タラノキ、ヤツデの仲間です。
一方、おなじみ野菜のにんじんは、セリ科の1、2年草の植物です。
アメリカニンジン(花旗参)、トチバニンジン(竹節人参)、サンシチニンジン(田七人参)、エゾウコギ(シベリア人参)もウコギ科の薬用植物ですが、高麗人参とは異なります。
高麗人参は朝鮮半島との交流が始まった今から2000年前には日本に渡ったと考えられ、天平11年(739年)に渤海の文王から桓武天皇に贈られたと「日本書記」に記録があります。
しかし、野菜のにんじんが日本の渡ってきたのは16世紀といわれています。
なぜにんじんと呼ばれるようになったかは定かではありませんが、その形が高麗人参に似ていたからという説もあります。
高麗人参とにんじんが同じ呼称なのは日本だけ。
学名「パナックス ジンセン」とはギリシャ語で万能薬という意味。
西洋では高麗人参は薬に用いられるものとされ、野菜の人参とは別のものと認識されています。
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