おばちゃんたちに別れを告げ、また歩みを進めた。
これじゃあ、シンガポール並みだな、
と他の人にはわかりづらい形容を思い浮かべながら、マウルを歩く。
丘に這うように巡らされた狭い路地は、ホトンドが行き止まりで、
数軒の軒先を眺めた後は、誰かの家の玄関先でジ・エンド。
路地を歩いては行き止まり、戻っては次の路地、を繰り返す。
狭い路地は風情があり、行き止まりとわかっていてもついつい潜り込んでしまう。
行き止まった先で写真を撮ってはまた歩いていると、
それほど広いエリアではないので日が高いうちに歩き尽くしてしまった。
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マウルのエリアを離れると、ギャラリーやオシャレなブティックが軒を連ねている。
大使館も多いエリアだけに、街の雰囲気自体はオシャレ。
カフェもこぎれいで、ネクタイ姿の外国人、スーツを決めた人たちが席を陣取っている。
そういえば宿であった日本人が明洞の土産店で働いているらしいのだが、
「例のインフルエンザ騒ぎで明洞から日本人の姿が消えましたよ」
なんていっていた。
ここ仁寺洞では観光バスが次々横付けされ、日本人の塊を吐き出している。
明洞じゃなくて、こっちに流れているのか。
韓流ファンにはあまり関係ないのかな。
「2、3月の閑散期より日本人少ないですからね、どうなってんでしょうね」
と彼が口にしていたのを思い出しながら、駅に向かった。
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仁寺洞からソウル駅を目指す。
特に目的があるわけではなく、食料品や土産の捜索。
駅に近いロッテ・マートに何かおもしろいものがあれば、と思って向かってみたが空振り。
日が落ち、ようやく暑さが和らいだ。
赤い夕日が心地いい。
駅から近い場所で「トンカツ屋」を発見。
なんとなく久しぶりだったのと混んでいたので飛び込んでみた。
ロースカツ定食¥7,000。
出てきたカツはハムカツのような心細いトンカツだった。
見た目や定食スタイルは日本スタイル、そのままなんだけどなあ。
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「韓国のカツってなぜかみんな薄いんですよ、ペラッペラ」
宿で会った彼がそう言っていたのを、今になって思い出した。
写真1; 居酒屋の前にあった瓶
写真2; 家は古式だが、人々は普通に生活している
写真3; 仁寺洞のオシャレなカフェ。欧米系のビジネスマンが多い
写真4; 携帯で撮ったトンカツ。店先のメニュー写真は日本のモノでした(笑
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