京都新聞 10月16日(日)12時50分配信
ポケGO活用 アイデア、ゲットだぜ! 京都市職員から100件
京都市役所前広場にポケモンが出現しているスマートフォンの画面。観光振興などにつなげようと市職員がアイデアを練っている(京都市中京区)
スマートフォン向けゲーム「ポケモンGO(ゴー)」など、位置情報ゲームを活用して観光振興を図ろうと京都市が職員にアイデアを募ったところ、約100件が集まった。観光案内機能の充実や「ご当地ポケモン」の出現といった案のほか、ゲームの利用者が歩くことに着目して防犯や健康増進につなげるアイデアもあり、今後、庁内のプロジェクトチーム(PT)で絞り込む。
■早朝にアイテムで健康増進/人気社寺をゲーム拠点に
ポケモンGOは衛星利用測位システム(GPS)や拡張現実(AR)など最新の技術を用い、画面上の合成画像の地図に現れるキャラクターを捕まえて遊ぶ。7月に国内配信が始まり、当初の騒ぎは落ち着いたものの、利用者を戸外に誘う新たなエンターテインメントの手法に、各方面で活用法や今後の展開が注目されている。
京都市では今年8月、ゲームを提供する米国のベンチャー企業ナイアンティック社の村井説人・日本法人社長と、門川大作市長が市役所で面談し、連携に動きだした。
同法人に具体案を示すため市はPTを設置。アイデアを募ると、締め切りの9月末までに寄せられたのは101件。市の職員提案制度で集まるのは通常、10〜40件といい、職員の関心と意欲の高さに市幹部も驚く。
画面上に名所旧跡の案内文や写真を載せるなど、公務員らしい手堅い提案が目立つ中、市動物園の各檻(おり)や「パワースポット」として人気の社寺限定でゲームの拠点(ポケストップやジム)を設定したり、自転車をこぐ間にスマートフォンが充電できるレンタサイクルの貸し出しといったアイデアも出た。
人通りの少ない場所に珍しいポケモンを出現させ、人を集めることで防犯につなげたり、早朝や高齢者向け限定のアイテム(道具)を登場させて外出を促し、健康増進を図る案もあった。
実現には同法人側との協議が必要な内容も多い。市の担当者は「世の中で注目されていることを仕事につなげよう、という前向きな発想が集まったのがうれしい。これからじっくり練って夢のある提案をしていきたい」としている。
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