ZUU online 8月8日(月)8時10分配信
仕事中にポケモンGO? 問題社員の変化を促すために大切な6つのこと
仕事中にポケモンGO? 問題社員の変化を促すために大切な6つのこと(写真=PIXTA)
ポケモンGOが配信開始されてから2週間が経った。爆発的人気となっている中で、仕事中にやっている人も続出しているようだ。
この他にも、仕事をせずにおしゃべりばかりの人や、ミスを繰り返しても反省しない、気分次第で周りを振り回すといった問題社員がこのところ増えている。このタイプは問題の自覚がなく、また何度注意しても変わらないので、一緒にいると大きなストレス要因になる。今回は、彼らに自身の問題を自覚させ変化を促すための方法を6つ紹介する。
■相手の味方になる
まっとうに働いている人にとって、問題社員は腹立たしい存在だろう。だが、敵視してはいけない。すれば相手にも伝わり、こちらの言葉に耳を傾けてくれなくなる。実は、カウンセリングに来る相談者でさえ、信頼関係がなければこちらのアドバイスを聞いてくれないもの。
まずは、問題社員から「信頼出来る味方」と認められることに注力してほしい。結局は「何を言うかより、誰が言うか」。腹立たしさはグッとこらえて、些細なことでもいいので相手の長所を見つけ、好意的に接するべきだ。
■相手の話を聴く
人は、誰しも自分が正しいと思っている。それは、社会人の常識から逸脱した問題社員も例外ではない。就業中のポケモンGOなど、普通に考えれば駄目だろうが、やっている人間にとってはOKな行為なのだ。もしくは、悪いと分かっていてもやってしまう、本人なりの理由が必ずある。
まずは、常識や自分の考えは脇に置き、問題社員に目を向けて欲しい。何をどう考え、どんな事情を抱えて、仕事をしているのか。相手が心ゆくまでじっくりと話を聴くことが重要だ。この時、真剣かつ温かい表情を心がけるのも忘れずに。
■否定しない、責めもしない
人には承認欲求がある。だから他者から認められれば嬉しいし、安心もする。反対に否定されれば不安になり、自己弁護に走ってしまう。「そんな考えは甘い」などと言われたら、問題社員は意固地になって反発するはずだ。たとえ相手のためを思っての言葉でも、理解はされない。否定は心の中に留めて、相手の意見をまずは受け入れるべきだ。
また「みんな迷惑している」と言って相手を責めるのも非効果的。敵ばかりだと警戒し、心を閉ざされてしまう。その場で謝罪を聞けるケースもあるだろうが、上辺だけだ。内心は不服で、反省などしない。目先の謝罪を受けることが目的ではない。問題社員の変化を促すことこそ真の目的だと自分に言い聞かせ、責める気持ちを抑えよう。
■自分ごとにさせる
さていよいよこちらが喋る番だ。何を話すか。「仕事とは」「社会人とは」とあるべき姿を説くのは無意味だ。周囲への迷惑を考慮せず、自分の都合で動くような人間には響かない。彼らは食いつくのは、リスクやメリットの話だ。
そもそも、注意を受けても問題社員が変わらないのは、自分が困ると思っていないからである。仕事をサボってのスマホ、ミスの繰り返し。これを続けているとどんなリスクがあるか、多くの問題社員は把握出来ていない。考えの甘さが原因だが、それを言っても仕方ない。こちらで、このままでいるリスクと、行動を変えるメリットを明確にして教える方が早い。
「小人は利に諭る」(器の小さい人間は、利益に敏感だ)という孔子の言葉を頭に入れておきたい。
■変わり方が分からないケースもある
問題社員が成長しない理由はもう1つ考えられる。どうやって変わればいいか分からないのだ。この場合、変わりたくても変われず、気付けば問題児扱いされているので、本人も不本意だし辛いはずだ。
いわゆるPDCAを自分で回せない人は、特に若い世代に多い。これは、あまり人と競争することなく育ってきた弊害だが、出来ないなら育てるしかない。まずは行動計画を提案し、挫けず行動できるようサポートすれば、徐々に成長していくはずだ。
■習慣を変えるのは大変
とはいえ、ここまでしたからといって、すぐに変わってくれるとは限らない。人は習慣の生き物と言われるが、問題社員の問題行動も、本人にとっては自然とやっている習慣である。
習慣を変えるには、「意識して行動を変える」を繰り返し、新たな良い習慣を作るしかないが、これにはある程度の時間がかかる。それまでは、つい元の癖が出てしまうものだ。「何度も言わせるな」と腹を立てず、こちらも繰り返し伝えていく心構えでいるのが望ましい。
腹を立ててぶつかってもストレス。成長を促しても我慢の連続でストレス。実際のところ、問題社員がいれば、どちらを選んでもストレスは溜まる。それでも、問題社員が成長すればストレスは減るので、後者を選ぶ方が建設的だと私は思う。しっかりと自身のストレスケアをしながら、問題社員と上手に付き合ってみてはいかがだろうか。
藤田大介 DF心理相談所 代表心理カウンセラー この筆者の記事一覧
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