Business Journal 8月14日(日)6時3分配信
ただの一アプリ「ポケモンGO」で国家的大混乱…自治体が削除要請、各業界で特需ラッシュ
7月22日に配信が始まった「ポケモンGO」
7月22日に配信されたスマートフォン(スマホ)向けゲーム「ポケモンGO」が、社会現象を巻き起こしている。米グーグルの社内ベンチャーから独立したナイアンティックが、任天堂が出資するポケモンの協力の下で開発したゲームで、ナイアンティックのヒット作でもある「イングレス」を下敷きにしており、位置情報と連動しているのが特徴だ。
ゲームの主目的は、歩いていると出現するポケモンを集めること。街中のさまざまなスポットに、アイテムやEXP(経験値)をもらえる「ポケストップ」や、ポケモン同士を戦わせる「ジム」が設定されている。こうした仕掛けがあるため、ユーザーは基本的に外に出て遊ばなければならない。高い人気や話題性も相まって、レアなポケモンが出現する公園は、連日、黒山の人だかりになっている。
スマホ上で配信されるゲームなだけに、ポケモンGOは携帯電話業界にもさまざまな影響を与えた。その代表例が、モバイルバッテリだ。家電量販店にはポケモンGOの人気を受け、モバイルバッテリの特設コーナーが設置され、在庫がないと嬉しい悲鳴をあげるメーカーもいる。NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの大手キャリア3社も、スマホのアクセサリーとしてモバイルバッテリを取り扱っているが、ポケモンGOの登場で、その売れ行きにも弾みがついたという。
KDDI社長の田中孝司氏は、「モバイルバッテリがやたらと売れた」とその影響を語る。ドコモやソフトバンクの関係者に話も聞いても、この傾向に変わりはないようだ。ポケモンGOは熱心にプレイしようとすると常時起動していなければならず、バッテリの消費が激しいためだ。
アンドロイド端末に関しては、対応OSがアンドロイド4.4以上でメモリ(RAM)が2GB以上と、アプリのなかでは端末に求めるスペックが比較的厳しい。数年前のスマホをそのまま使っている人は、ポケモンGOの配信が始まってもすぐに遊べなかったのだ。そのため、機種変更需要もにわかに高まった。田中氏は、「(機種変更が)20%増えた」と語っている。
KDDI広報部によると、この数値はポケモンGO配信前後5日間の比較とのことで、その効果は明白だ。あるメーカーも同様に、ポケモンGO配信開始直後に「売れ行きが跳ねた」と語っている。
【このカテゴリーの最新記事】
- no image
- no image
- no image
- no image
- no image